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最近の記事

純真に囚われた魂の片割れたち。

20231206 「人は、自分はこうだ。って知ってるところは、弱点だから隠そうとする。だから内面は、実はビジュアルと反対だったりする。」そう話すマスターは、わたしを指さし「本当はこわいと思うよ。」と言った。 幼い頃から口だけは達者なわたしでもマスターには敵わないことを日頃端々から感じているわたしは、図星を突かれ必死に否定しようとしている滑稽な自分と、そんな滑稽な自分を俯瞰的に見てそれにまた恥ずかしくなっている自分の様子までが目に浮かんだ。 否定を諦めたわたしは、「怖いのかな

    • 6月27日19:00、ステージで待ち合わせ。

      隣に座るおじさまの、音のしない拍手と共に福岡へと着陸。 「初めての九州だ...!」と思ったけど、ふと、初めてか初めてじゃないかを地方で区切ってるのがよく分からないなと思った。 「初めて」に取り憑かれ、「初めての市だ〜」「初めての駅だ〜」「初めてのホテルだ〜」とこれから先ずっと「初めて」を見出していかなければいけないのかと迫られているような気がすると、途端に窮屈に感じたので、特に勝手な価値はつけず「福岡ついた!」と思うことにした。 今日はツアーを回っているアーティストの福岡

      • 存在しない誰かとの愛おしい生活。

        AM02:00、撮影帰りの車内。 「モテ」に対して好奇心旺盛な男性陣が、各々の求める「モテ」を語っていた。 コーヒーを飲んで酔っているんだろうか。 対するわたしは、ちょっと外野から呆れる素振りを見せつつも、心の中では「わたしって学生だったらめっちゃモテてた気がするんだよな。」という謎の見解を示していた。 元より、それはわたしの求める「モテ」ではないのだけれど。 モテたいなぁ。 いや、モテたいというより懐かれたいし、愛されたいというより愛したいな。 デニムパンツに爪をひっ

        • うっかり福岡オープニング。

          空港は何を撮っても綺麗だけど、自分だけのものにはなってくれなさそうで惚れないな。 今日から2泊3日で福岡に行くわたしは、友人の相棒であるカメラ、GRを借りていた。 羽田空港に到着すると、カメラを向けたくなる、わたしの好きな景色がたくさん。 幾何学的に織り成す建築とか。 影とか。 空港は、みんなのものだから、みんなにいい顔してた。 「すき。」って言われても、「ありがとう。」って返すんだと思う。 「わたしのこと、どうせみんなと同じようにしか見てないって知ってる。」って

        純真に囚われた魂の片割れたち。

          あたたかくて、あつかった山一。

          美容室にて、輪郭が酷く歪むほどのお度数のめがねを外すと、全てのものは単純化した図形として捉えるしかなく、デッサンをするんだとしたら有用なのかもしれない視界が広がる。(「お度数」は、めがね屋さんのスタッフさんがそう呼んでいるのを聞いて気に入った言葉である。) いつもは目もくれない雑誌が見れるiPadで、今日はとある雑誌が思い浮かんで検索をかけた。 iPadの画面を拡大して、小学生の音読の姿勢でまじまじと読むのはミュージック・カルチャー・マガジン『Rolling Stone

          あたたかくて、あつかった山一。

          紫陽花に光沢はない。

          出先で雨が降ってきて、今年何本目かのビニール傘の購入。昨年の今頃、雨を少しでも好きになれたらと、雨の日はフルトンの傘と共に過ごそうと決めたのに未だに購入していないのである。 傘はわたしをまるっと覆い、「ドドドドド」という雨音がわたしを覆う。まるで殴られているよう。 怖い。寒い。冷たい。 「もうどうにでもなれ。」と全てを諦め集団リンチを受け入れているようでしかない雨が、わたしはどうも苦手。 傘をさしても足元はびちゃびちゃで、サンダルは水を吸い込んだ。一歩一歩ジュワッとする足

          紫陽花に光沢はない。

          灰原哀のまま生きていく。

          aikoの歌う『相思相愛』を聞いていたら、涙が溢れてきた。歌詞を灰原哀に重ねてしまって。そして、灰原哀が、どこかわたしに重なってしまって。 18歳で組織から逃げてきたこと。 話せないことで溢れていること。 みんなが笑っている下校中、ひとり冷めたことを考えているところ。 みんなと笑っていると、自分はここにいちゃいけないと感じるところ。 みんなと笑っていると、失うのが怖くなっていくところ。 江戸川くんがくれた言葉を、江戸川くんが思っているよりも大事にしていて、何度も思い出して

          灰原哀のまま生きていく。

          新緑浴びました。

          あぁ。涼しい。涼しいです。 新緑を浴びに新宿御苑に来ています。 5月に入り、わたしに新緑モチベが湧き上がりました。お手軽に新緑を浴びることができるといえば、やはり新宿御苑ですよね。お家がだいすきなくせに新緑モチベが高いなんていう都合のいい人間に都合のいい新宿御苑は、わたしのような怠惰な人間が集まるかと思いましたが、来園者の顔からは平日昼間の代官山T-SITEと同じ類の精神的余裕を感じました。どの人も優雅に時を過ごしていて、平日昼間に新宿御苑でくつろげる余裕のある人間、生活を

          自作自演、自己完結のトキメキ。

          「今じゃないんだよな。」とずっと積読していた本に、満を持して「今だ!」とゴーサインが出たが、本棚を探しても見当たらず、積読していたはずの積読書は積読されていなかったことが発覚した。ずっと読んでいなかったくせに、「読みたい!」と思うといてもたってもいられなくなって、わたしはタイトルの思い出せない本を探す旅に出ることにした。 アニメに浸るGW(ぐうたらウィーク)を満喫し、一週間くらいまともに家から出ていなかったので、リハビリも込めて。 ジャージを羽織って、ジャージを履いた。裾

          自作自演、自己完結のトキメキ。

          カラスとの大激戦。

          「ガシッ!」突如頭を鷲掴みにされた。 カラスであった。(カラスであるなら、鷲掴みではないか。) カラスの足は鋭く、すっきりとまとめたポニーテールにこなれ感が出るくらいには髪が引き出された。 カラスはわたしの目線よりも少し高い柱に止まってこちらをじっと見下ろす。 まさに、バトル開始の演出。 人生初、カラスとのバトルが始まる。(NO DETA) アイテム:帽子(防御)グミ(回復) 攻撃スキル:なし このバトルは敵を倒すことよりもゴールに辿り着くことがクリア条件であり、ゲーム

          カラスとの大激戦。

          俯瞰的、社会の春。

          電車を降りると、しゃがみ込んだ車掌さんと、しゃがみ込んだ車掌さんよりも小さな子どもが写真を撮っていた。微笑ましい光景に思わず足を止めてしまう。また歩き始めて通りすがったあと「もう1枚いいですか?」という声が聞こえた。その声は、小さな子どもでも、その親御さんでもなく車掌さんであった。そんな立場逆転有り得るのか!?と思い咄嗟に振り返ると、車掌さんは自らの帽子をその小さな子どもに被せていた。 大優勝のファンサに思わずまた足を止めてしまった。 車掌さん。それはまさに「会いに行けるア

          俯瞰的、社会の春。

          トークテーマ「恋してますか?」

          ひとりでいるのが寂しいだなんてことは全く思わないけれど、だれかの一番にわたしがいることはなくて、だれかがわたしを一番に優先してくれることはないという事実は寂しい。お散歩をしながらそんなことを考えていると、道路に立っている「歩行者優先」という標識にすら救われた気持ちになる。 積読されている本棚に目を向けわたしが手を伸ばしたのは、女性の日常や葛藤が描かれた山内マリコさんの『あたしたちよくやってる』 38ページは何度も読み返しすぎて、分かったような顔をして開いてくれるようになった

          トークテーマ「恋してますか?」

          帰国ちゃん、KALDIをOPEN。

          20240313 昨日の夜、友人がフランスから帰国したので会いに行く。 1か月前、「出国する日、空港でバイバイしようかな?」と思ったけれど「重いか。」と思ってやめた。 そして1ヶ月程経って、「帰国する日、空港でおかえり〜!」しようかな?と思ったけれど「重いか。」と思ってやめた。 結論を知っているのに、どうしてもわたしはその思考ステップを踏んでしまう。 学生時代、わたしは定理を覚えてもその定理を使う時「なんでこの定理が使えるんだったっけ。」といちいち気になってしまい、度々定

          帰国ちゃん、KALDIをOPEN。

          勝利するべく箱根温泉へ。

          下校途中の生徒がちらほらといる陽落ち前の電車内。 会話に「正解」なんてものはないものの、そこには確かに「正解」が存在しているように感じる。 受け入れられる安心を得るため、確実に受け入れられることを敢えて不安気味に問いかけたり、お互い一致した感情を増幅させることで間を埋めているような、そんな形式的な会話が飛び交う気味の悪い空間で、わたしは「高校中退」という自分の学歴に激しく納得して眠りにつく。 今日も撮影だったのだけれど、わたしは第一現場でバレていいとのことだったのでこんな

          勝利するべく箱根温泉へ。

          わたしは友人がだいすきって話よ。

          ご近所の北欧セレクトショップが冬季の買い付けから帰ってくると、友人のお誕生日が近いことを実感する。 OPENと看板があったので入ってみるが、そこにはダンボールから商品を取りだし、ひとつひとつ梱包を剥きながら商品を並べている如何にも準備中な様子が伺える。オーナーがひとつひとつ並べていく様子をオーナーの横でじーっと見つめると、オーナーは、買い付けてきた品のデザインや歴史、それがその国の生活でどういう使われ方をされているのかを話してくれる。 遠い遠いヨーロッパを、まるでご近所のよう

          わたしは友人がだいすきって話よ。

          カウントダウンで連れ出して。

          皆勤賞だったピラティスに早くも終止符。 箱根の温泉に行くというのは、ピラティスと同じく「健康をする。」という動詞であるのできっと公欠扱いである。 相変わらずTeleの音楽を生活に馴染ませている。 車がバウンドするリズムに惜しくも合わないBPMがもどかしい。 以前、季節限定かなにかのサプライズでお湯が白く濁っていた。米ぬかの湯だそう。わたしはそのお米の甘い匂いがするお湯をとても気に入って、ぷかぷかと浮いている米ぬかの入った袋につんつんとちょっかいを出しながらだらだらと浸かっ

          カウントダウンで連れ出して。