うっかり福岡オープニング。

空港は何を撮っても綺麗だけど、自分だけのものにはなってくれなさそうで惚れないな。

今日から2泊3日で福岡に行くわたしは、友人の相棒であるカメラ、GRを借りていた。

友人の相棒、GR。

羽田空港に到着すると、カメラを向けたくなる、わたしの好きな景色がたくさん。


幾何学的に織り成す建築とか。

影とか。

空港は、みんなのものだから、みんなにいい顔してた。

「すき。」って言われても、「ありがとう。」って返すんだと思う。
「わたしのこと、どうせみんなと同じようにしか見てないって知ってる。」って言うんだと思う。

写真やMVにひっぱりだこな空港は、いつも青く染められている。写真に撮ってみると、青くしたくなる気持ちもわかるけれど、逆張リストなわたしは「絶対に青くしてたまるか。」という気持ちで色をいじる。

わたしにしか撮れない空港を撮った時、きっと本当に惚れると思う。


現在10:30。
12:35フライトの搭乗券には「搭乗口へは出発時間の15分前にはお越しください。」と書いてあったので、えらいわたしは、20分前にはゲートに到着しておくことに決めた。


北ウィングの飛行機の見えるスタバで、撮った写真を早速いじってみる。

飛行機を眺めながら、そういえば同級生がパイロットコースの大学へ進学したことを思い出した。その子は背が低くて背の順はいつも一番前だったものだから、パイロットには身長制限があるんだとよく話していたのを覚えている。
無事に背が伸びたよう。よかったね!!!

普段は投稿もしなければ開くこともない地元用のアカウントで彼のインスタを覗くと、彼はいつもこのスタバの、今わたしが座っている飛行機が1番よく見える窓際のカウンターにいるようだった。
もしかしたら、その日もいたのかな。

飛行機の写真を投稿したら、もしかしていいねしてくれるのかな?と思って、撮ったばかりの写真を投稿してみると、彼はすかさず空港や飛行機の写真を(反対に言えばそれ以外の投稿は綺麗に避けて)いいねしてくれた。


一息つくと、えらいわたしは、まだちょっとはやいけど搭乗口へ向かうことにした。

手荷物検査でゲートを通るのは、待ち合わせでお互い気づいてから駆け寄って行くまでの時間みたいでちょっと恥ずかしい。両手をへにゃっとあげながら、んへへ。という感じで通った。
対して検査警備の人は真顔なところが恥ずかしさを助長させている。

無事に手荷物が帰ってきて、せっせと荷物を戻す。周りの人はスムーズに荷物を詰め直しているのに、わたしはやっぱりもたもたしていて、そういうどんくさい自分がちょっと嫌だった。
昔から移動教室にはどうしても遅れていたし、着替えるのだって遅かった。習い事の合宿でも常に時間に遅れて酷く怒られていたのを思い出してしまう。


歩くエスカレーターを歩きながら、番号順に並んでいる搭乗口を流し見ていると、そろそろわたしの向かう搭乗口だな。といったところで、すっぽりいくつかの搭乗番号が見当たらなくなる。
何度通りかかっても、わたしの向かう搭乗口あたりだけが、途端に消える。
検査の警備さんに聞いたところ、わたしの向かう搭乗口は、歩くエスカレーターを降りてから歩かないエスカレーターを下った外れにあるんだと言う。
そんな永遠の悪魔みたいな搭乗口にまあまあ苦戦しても間に合いそうで、「なんてわたしはリスク管理に長けているんだ!」と自分を称えていると、空港内にわたしの名前がアナウンスされた。

「せっかちなやつだなぁ〜笑」と思い、歩くエスカレーターを歩きながら自分の名前がアナウンスされている様子をカメラに記録した。

5分前着席は授業に余裕を持って間に合うためなのに、5分前着席に遅れると怒ってくる先生みたいじゃないか。

しかし、搭乗口に到着すると誰もおらず、何度確認してもその搭乗口のモニターに出ているのは福岡便ではなかった。

「あのぉ。」とスタッフさんに声をかけ搭乗券を見せると、分かりやすく「あぁ。。。」という顔をされた。12:35は集合時間ではなくフライト時間で、出発のためのバスは5分前に出てしまったんだという。

まじかぁ。

「搭乗口へは出発時間の15分前にはお越しください。」と太字で書かれている搭乗券の注意書きを指さしながら「この注意書きは見なかったんですか?」と聞かれたので「見たんですけど、搭乗ゲートを手荷物検査のゲートと間違えていました。」と正直に話した。

だって、あっちの方が何倍も「ゲート」感あるよね、、、?泣
(ちなみにこいつ、1人で飛行機何度も乗ったことあります。)


わたしは「違う便のチケットを買い直すぞ〜。」と、割と前向きだったけれど、「見なかったんですか?」という疑問文はわたしには怒っているように聞こえて、なんだか苦しくて、「申し訳なさそうにしなきゃ。」と思って、申し訳なさそうにしてたら、なんか本当に悲しくなってきちゃって涙が出ちゃった。

厳しい言葉だったにも関わらず、特別に次のフライトに振り替えをしてくれることになった。


うれしいしありがたいけど、「申し訳ございませんが振替は出来かねますので、再度チケットのご購入をしていただくことになります。」と丁寧に言われた方がわたしとしてはハッピーだったかも。と思ってしまった。
課題を提出出来なかったことにめちゃくちゃ怒った後に、明日出してくれれば点数引かないから。と言ってくれる、やさしくてありがたいけど、怒らないで勝手に点数を引かれた方がわたしにはありがたいかも。と思ってしまっていた学校の先生を思い出した。

振替してもらったフライトは1時間後だったけれど、もう乗り遅れるのはこわいので、彼にいいねをもらうべく、搭乗口でひたすら飛行機の写真を撮って待つことにした。


気象や航空がすきな姉が、管制塔というらしい搭が好きだったなと思い出して、それらしきものをいい感じに撮って、姉が好きそうな感じに色をいじって「壁紙にしてくれてもいいよ」と添えて送ったが、この塔はなんか違う搭らしかった。

ノリでしか認識していなかった自称管制塔

調べて、本物の管制塔を学習した。なるほど。

搭乗口の窓からはなかなか見当たらなかったが、飛行機に乗り、窓から滑走路を覗くと管制塔発見!!!

リベンジを果たした!!
雨の中のフライト。


福岡に着陸した時、隣のおじさまが拍手していた。


なんか、写真載せすぎて、絵本..?

『毛利沙織/うっかりペネロペオープニング』

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