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【研究概要・ESの書き方】理系向け!研究職の内定を掴み取れ! ①企業研究&志望動機の書き方編

生物・化学系修士博士の皆様へ!

こんばんは。東大博士課程を卒業し、新卒で大手内資系製薬の研究職をしている就活わらじと申します。
突然ですが、修士・博士課程後の進路として企業研究職を考えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな皆様に向けて就活の際の研究概要・エントリーシートの書き方のコツをお伝えしたいと思います!

※この記事では志望動機の書き方について紹介します。
 研究概要やその他の項目については、こちら。

研究概要・ESの添削をご希望の方は、このブログの一番下のリンクをご参照ください。


1.はじめに

この記事は製薬研究職への就活を念頭において書いたものになります。
とはいえ、食品や化学系メーカーの研究職を志望する方でも、やたらと就活解禁の早い製薬大手* を腕試しに受けてみようと検討している方も多いかと思います。
今回まとめたコツは、製薬のみならず研究職全般の就活に役立つものとなっていますので是非読んで行って下さい!
* 博士課程の場合、D2の夏に募集が始まります(4年制博士の方はD3の夏)。度肝を抜かれる速さです。


2.志望動機の書き方

ESで聞かれる内容は、大きく分けて2つあります。
 ①志望動機について問う項目
 ②本人の性格について問う項目(ガクチカなど)

そして、①志望動機 で問われるのは、以下の二つです。
 ・なぜこの企業なのか
 ・なぜこの職種の研究職を希望するのか

特に「なぜこの企業なのか」はESの重要な項目です。これに答えるためには、それぞれの企業についての特徴を研究をする必要があります。
企業研究で、各社の特徴を抑えるためにチェックするべきことは以下です。

 ・力を入れている研究分野は何か。
 ・企業規模は競合と比較して大きいか、小さいか。
 ・しばらく安定した売り上げが見込めるのか、そうでないのか。

少し難しい話になっていきますが、詳しく解説していきます!


3.企業研究 力を入れている研究分野は何か

言い換えると、その企業の強みの分野は何かということです。
これは企業ホームページなどでアピールされていることも多く、イメージしやすいのではないでしょうか。
より詳しく把握しておくために、IRや株主向け資料や直近3年のプレスリリースなどに目を通しておくといいでしょう。「企業名 IR」や「企業名 株主向け資料」なので検索すれば、Hitするので一読しておくことをオススメします。

製薬志望の場合は特にチェックが必要です。製薬企業では注力分野の変更が度々行われるため、現在は呼吸器系の薬で有名な会社が今後は呼吸器に注力しないといったことがあり得ます。これを知らずに、注力分野以外の研究に興味を持っていると書いてしまうと、地雷を踏んでしまいます……。


4.企業研究 企業規模は大きいか、小さいか

企業規模は競合と比較して大きいか、小さいか。ひいては、企業規模に合わせてどのような戦略を取っているかも要チェックです。

これには例外も多く、一概には言えないのですが、目安として
 1. 企業規模が大きい場合
 ・研究部門がより分業制(専門性が高い)
    ・一般的な消費者に向けた商品が中心
 2. 企業規模が小さい場合
 ・研究部門が一括り(様々な分野に携われる)
 ・ニッチな消費者に向けた商品が多い
といった特徴があります。これらを踏まえて分析してみましょう。

製薬業界での具体例としては、『メインのターゲットは希少疾患なのか、そうでないのか。』といった点でここを分析することができます。日本新薬や共和キリンといった比較的小規模な企業は、大手が手を出しづらい*希少疾患(ニッチな分野)に取り組んでおり、規模が小さいことを活かしているといえます。
*希少疾患の薬剤は一つ一つが高価な傾向があるものの、患者数が少ないために完成しても見込める利益は少ないです。その為、大手はなかなか手が出せません。


5. 企業研究 安定した売り上げを見込めるのか、そうでないのか

現在の主力商品が安定した売り上げを見込めるのか、そうでないのかといった点からもその企業の今後の戦略を予想することができます。こちらもIRや株主向け資料に書いていることが多いです。

こちらも一概には言えないのですが、安定した売り上げが見込める場合はその商品で蓄積したデータやノウハウを活かして、主力の派生商品の開発に注力することが多く、これまで蓄積してきたレガシーを活かした研究ができます。
一方、安定した売り上げが見込めない場合、社運を賭けて新規分野の開拓に乗り出すことが多く、よりチャレンジ精神に溢れる研究が出来ます。
ものは良いようなので各社の特徴を良いように捉えて、ESに盛り込みましょう!

製薬の場合、『パテントクリフ*を乗り越える』などIRに書いてある企業は、社運を賭けて新規分野の開拓に乗り出す傾向があります。参考にしてみてください。
*パテントクリフトとは、主力製品の薬の特許が切れることで薬の売り上げが激減することを言い、安定した売り上げが見込めないことの最たる例です。大手の企業でも売り上げを少数の薬に頼っていることが多く、このパテントクリフを乗り越えられるかが社運を握っています。


6. なぜこの企業を希望するのか

最終的にはこれらの企業研究の結果から志望動機を書いていく必要があります。ESには企業の特徴を書くだけでなく、自身の専攻やエピソード、自身が目指す研究者像やキャリアを理由にしてその特徴に惹かれる理由を書き添えると、完璧になるでしょう。

例としては、
研究部門が一括り → 様々な分野に精通した研究者になりたい
新規事業の立ち上げに注力している → チャレンジングな環境で成長したい

自身の好みやエピソードと組み合わせて、より納得できるような理由付けをしていきましょう。
とはいうもののここの理由付けが難関でもあります。
説得力を上げるために私が気をつけていることをまとめた記事を用意しましたので、こちらも参考にして下さい。


7.最後に

これらの視点を持って企業を深掘りできると、十分に周囲と差のつく志望動機を書くことができる思います。
ES選考の突破も見えてくると思いますで、頑張っていきましょう!

この他にも、就活に役立つ記事を用意していますのでそちらも読んでいただけると嬉しいです!
もし、ES作成のサポートが欲しい場合は、下のリンクからES添削も承っています。ここには書ききれなかったコツも踏まえて、ES作成のサポートをさせて頂きますのでのでお気軽にご相談ください!(添削は、有料のコンテンツになりますのでその点ご理解ください。)


研究概要・ES添削のご依頼はこちらから。
製薬以外の業界を志望する方にもご利用いただけます。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!


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