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【研究概要・ESの書き方】理系向け!研究職の内定を掴み取れ! ②ガクチカの書き方編

生物・化学系修士博士の皆様へ!

こんばんは。東大博士課程を卒業し、新卒で大手内資系製薬の研究職をしている就活わらじと申します。
突然ですが、修士課程・博士課程後の進路として企業研究職を考えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな皆様に向けて就活の際の研究概要・エントリーシートの書き方のコツをお伝えしたいと思います!

※この記事ではガクチカの書き方について紹介します。
 研究概要やその他の項目については、こちら。

研究概要・ESの添削をご希望の方は、このブログの一番下のリンクをご参照ください。


1.はじめに

この記事は製薬研究職への就活を念頭において書いたものになります。
とはいえ、食品や化学系メーカーの研究職を志望する方でも、やたらと就活解禁の早い製薬大手* を腕試しに受けてみようと検討している方も多いかと思います。
今回まとめたコツは、製薬のみならず研究職全般の就活に役立つものとなっていますので是非読んで行って下さい!

* 博士課程の場合、D2の夏に募集が始まります(4年制博士の方はD3の夏)。度肝を抜かれる速さです。


2.ガクチカの書き方

ESで聞かれる内容は、大きく分けて2つあります。
 ①志望動機について問う項目
 ②本人の性格について問う項目(ガクチカなど)

②本人の性格について問う項目には様々なタイプがあります。
 ・学生時代に最も打ち込んだことはなんですか。
 ・これまでに乗り越えた困難について教えて下さい。
 ・自己アピールをして下さい。

このように様々な聞かれ方をされますが、基本的にはあなたの過去のエピソードを書くように求められています。
ただし、「ここには自分のとっておきのエピソード(武勇伝)を書けば良いんでしょ!」と思っているのであれば、それは半分あたりで、半分ハズレです。
書くべきは自分が誇れることではなく、企業目線であなたが魅力的に見えてくるエピソードです。

企業目線になった時に、この設問で見られているのは以下の2点です。

 ・この人は、良い研究者になりそうか。
 ・主張に説得力はあるか。

これらを踏まえると、必ずしもあなたの『1番の成果』をアピールすれば良いというわけではありません。しっかりと研究職の適性をアピールできるようなエピソード必要になってきます。
では、どのようなエピソードでどのようなアピールが必要なのか。
少し難しい話になっていきますが、詳しく解説していきます!


3.この人はいい研究者になりそうか

いい研究者とはなんでしょうか。
それが分かっていなければ、いい研究者であるということをアピールすることはできません。

『いい研究者に必要な資質』は以下のとおりです。

・主体性(計画性)
・発想力、問題解決能力
・コミュニケーション力
・知識や技量
・プレゼンテーション力
・指導力
・ビジネス構築力
・知的好奇心
・課題のキモ(key question)を把握する能力

また、担当する業務によっては以下の事も必要になるでしょう。
・忍耐力
・新しい技術への好奇心 などなど

ガクチカの項目では、これらの『良い研究者に必要な資質』のうち少なくとも1つを自身のエピソードに交えて、アピールする必要があります。
では、どのようなエピソードでESを書けば良いのでしょうか。


4.主張に説得力はあるか エピソード選び

主張の説得力を大きく左右するのが、このエピソード選びです。
エピソード選びの鉄則は、

 ①客観的な指標で語れるか。
 ②アピールしたい資質が発揮されているか。

①客観的な指標で語れるか。
まずはあなたの過去から客観的な指標で語れるエピソードを探しましょう。

 ・研究についてであれば、論文投稿や、学会発表。賞や研究費の獲得。
 ・アルバイトについてであれば、利益率の増加や顧客満足度の増加。
 ・部活やサークルについてであれば、大会やコンクールでの実績。

こういった客観的に分かりやすい成果があるエピソードを、無理矢理でも良いので用意しましょう。
そして、そのエピソードで発揮されている『良い研究者に必要な資質』を結論として、ESを書いてみましょう。

②アピールしたい資質が発揮されているか。
ガクチカで意外とやりがちなのが、アピールしたい資質とエピソードの内容に若干のズレができてしまうことです。これをやってしまうと、説得力が落ちてしまいます。
このズレを防ぐためには、『良い研究者に必要な資質』が発揮された場面をしっかりとESに盛り込むこと。当たり前のようですが、1人で書いていると意外と躓きがちなので、書いたものを他人に見てもらったり、翌日に読み返してみたりといった形で第三者目線でズレていないかを確認しておきましょう。。


5. 主張に説得力はあるか 文章の構成

ここまでで書く内容が決まったかと思います。
次は、実際に「書く」段階になります。

ここで気をつけなければいけないのが、どのような構成で書けば、相手に分かりやすく伝わるのか。という点です。
分かりやすさ=説得力 です。
分かりやすいESにするためにも、ESの構成は以下の様にすると良いでしょう。

 1. Point 結論
 2. Reason 理由
 3. Example 具体例
 4. Point もう一度結論

それぞれの頭文字をとってPREP
この順番で書くことで、ESは分かりやすく説得力のあるものになります。
少し具体例を挙げて説明していきます。

以下、具体例。

Q. 『あなたの大切にする価値観を教えて下さい。』
A. 『私が大切にしているのは〇〇を〇〇するということです。』
  ・まずは①Point。結論を伝えます。
 
  『なぜなら、これまでの研究の中で〇〇だから〇〇だと感じたからです。』
   ・次に、②Reason。その理由を伝えます。

  『実際に、私は〇〇において〇〇を実行することで、〇〇という成果を得るこ
   とができ、この成果を学会で発表したところ特別賞を受賞しました。』
   ・次に、③Example。具体的な行動とその成果を書きます。

  『貴社に入社後も、〇〇をすることで〇〇な研究を行い、〇〇ができるような
   研究者として活躍したいです。』
  ・最後に、④Point。再度結論を繰り返し、強調して締めます。

この構成でESを書き、内容が伝わりやすい形に仕上げてしまいましょう。


6.最後に

これらの点に気をつけてESを書けると、十分に周囲と差のつくガクチカを書くことができる思います。
ガクチカに書くエピソードは、必ずしも立派なものである必要はありません。エピソードの質に自信がなくとも、これらのポイントを押さえておけば選考の突破は見えてきます!

また、研究職志望の場合、研究についてのエピソードでESを作成する人が多いです。院生にとっては、一番書きやすいエピソードだと思うので決して悪いことではありません。
しかし、一部の企業では研究以外のエピソードを指定されることがあります。その場合でも、アピールするのは、研究者としての資質であることを忘れないようにしましょう。

もし、エピソード選びも含めたES作成のサポートが欲しい場合は、下のリンクからES添削を承っております。ここには書ききれなかったコツも踏まえて、ES作成のサポートをさせて頂きますのでのでお気軽にご相談ください!(添削は、有料のコンテンツになりますのでその点ご理解ください。)

また、この他にも、就活に役立つ記事を用意していますので、私のプロフィールからそちらも読んでいただけると嬉しいです!


研究概要・ES添削のご依頼はこちらから。
製薬以外の業界を志望する方にもご利用いただけます。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!


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