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やまだおうむ

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1971年生まれ。「わくわく北朝鮮ツアー」「命を脅かす!激安メニューの恐怖」(共著・メイン執筆)「ブランド・ムック・プッチンプリン」「高校生の美術・教授資料シリーズ」(共著・メイ… もっと読む
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【第六回】 関本郁夫・茶の間の闇 緊急インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

【第六回】 関本郁夫・茶の間の闇 緊急インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

第一回 第二回 第三回 第四回 第五回

取材・文/やまだおうむ

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ロマン・ポルノに咲いた名花の心意気(承前)

――田中真理は、日活ロマンポルノ裁判の時、被告になった山口清一郎監督らを先頭に立って擁護し戦った女闘士というイメージが強いですが、どんなお人柄だったんですか?

関本 闘士というイメージは五分もなかった。・・・・

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【第五回】 関本郁夫・茶の間の闇 緊急インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

【第五回】 関本郁夫・茶の間の闇 緊急インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

第一回 第二回 第三回 第四回

取材・文/やまだおうむ

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「台本を直さなかった」唯一の回――「瞳の中の殺人者」(承前)

――初期の「影の軍団」シリーズは、大胆な濡れ場が呼び物になっていましたが、裸を出せばいいという単純な発想ではなく、関本監督としてはある種の折衷案だったんですね。

関本 裸のシーンって撮ってて面白くないん

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【第四回】関本郁夫・茶の間の闇 緊急インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

【第四回】関本郁夫・茶の間の闇 緊急インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

第一回 第二回 第三回

取材・文/やまだおうむ

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予算は当初から逼迫していた

――第11話「花嫁と暗殺の鬼」では、笑い声と共に、仏像が真っ二つに割れ、中から服部半蔵が現れる。それ迄の回になかったカタルシスです。あの演出は、後に黒田義之監督もアレンジを加えて使っていますね。

関本 この話に限らず、ラストの立ち回り前の千葉の

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日本の危険動物「こいつらが最凶の人殺し」【鳥虫編】

日本の危険動物「こいつらが最凶の人殺し」【鳥虫編】

スズメバチ毎年スズメバチの襲撃による死者は40名にも上る。

近年は都会にも住むこのハチに刺された患部からはホルモンの匂いが立ち上り、仲間も引き寄せられてくるため、一度刺されると集中砲火を浴びることになる。

一般にハチによる死因の多くは、アナフィラキシーショックといわれるが、ハチ毒そのものもあなどれない。

フグ毒と同じ作用のマンダラトキシンなる神経毒なのだ。大群に包囲されたら、文字通り“蜂の巣

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日本の危険動物「こいつらが最凶の人殺し」【哺乳類編】

日本の危険動物「こいつらが最凶の人殺し」【哺乳類編】

動物たちの“アグレッシヴなアプローチ”熊、猿、鹿、イノシシなどによる獣害がこの40年激増している。

たとえば75年から2002年までをみると猿の場合は1.5倍にも増えたとか。特に昨年は熊による被害が例年の比較にならないほど報告された年となった。

それは何故だろう。
一説によると、動物たちは、明治以降の激しい人口増加と近代化で、一時的に山間部農村部に移り住んだに過ぎないという。

江戸時代には、

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【第三回】関本郁夫・茶の間の闇 緊急インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

【第三回】関本郁夫・茶の間の闇 緊急インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

第一回 第二回 

取材・文/やまだおうむ

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たゆたう川舟の逢引き──「黒髪は恨みに燃えた」

関本 「影の軍団」シリーズ(1980~1985)は、俺の青春でした。東撮(東映東京撮影所)が日本テレビから受注した初のアクション・ドラマ「大激闘80 マッドポリス」(1980)の第1話、第2話がアクションしかないシナリオで、撮り終え

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【第二回】関本郁夫・茶の間の闇緊急電話インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

【第二回】関本郁夫・茶の間の闇緊急電話インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

第一回 

取材・文/やまだおうむ

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映画と同じ気持ちで撮った「影の軍団」シリーズ

――私自身が関本監督の作品に初めて出会ったのは、千葉真一主演のテレビ映画「影の軍団Ⅱ」(81)だったのですが、初期は「座頭市物語」(61 三隅研次)で知られる大映出身の大御所キャメラマン牧浦地志と独占状態で組んでいらっしゃいましたよね。テレビ

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【第一回】関本郁夫・茶の間の闇 緊急電話インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

【第一回】関本郁夫・茶の間の闇 緊急電話インタビュー 自伝「映画監督放浪記」に寄せて

取材・文/やまだおうむ

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脚本作りに苦しんだ高島礼子版「極道の妻たち」

──「好色元禄(秘)物語」(75)や「大奥浮世風呂」(77)、「天使の欲望」(79)などでカルト的人気を誇る関本監督ですが、80年代以降のメジャー作品も見応えがあります。まずは1999年に始まった、現時点で本邦最後のヤクザ映画シリーズともいえる高島礼子版

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