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日本の危険動物「こいつらが最凶の人殺し」【鳥虫編】

スズメバチ

毎年スズメバチの襲撃による死者は40名にも上る。

近年は都会にも住むこのハチに刺された患部からはホルモンの匂いが立ち上り、仲間も引き寄せられてくるため、一度刺されると集中砲火を浴びることになる。

一般にハチによる死因の多くは、アナフィラキシーショックといわれるが、ハチ毒そのものもあなどれない。

フグ毒と同じ作用のマンダラトキシンなる神経毒なのだ。大群に包囲されたら、文字通り“蜂の巣”になって死ぬのだ

マムシ

毒蛇の中では比較的大人じいといわれるマムシ。被害は、年間3,000例ほどであり、死亡例となると1,000から1,500例に一例ほどだ。

しかし油断は禁物。

83年、富山県で土木作業員が、1ヶ月も瓶詰めにしていたマムシを取り出し、囓ろうとしたところ、唇を噛まれた。血清を打ったが手遅れであった。

マムシ毒は”リバウンド”を繰り返すのが特徴で、腫れが引いたと思ったら募麻疹が出たりと、数ヶ月にわたり被害者を苦しめる。
そこには死よりも恐ろしい苦痛があるのだ。

アフリカマイマイ

沖縄といえばハブの恐ろしさが知られるが、現地でハブと並ぶ最恐生物として君臨するのは、アフリカマイマイなるカタツムリ。

これに素手で触れると、指の傷口や粘膜から寄生虫・広東住血線虫が感染する。

一旦体内に入るとこの虫は中枢神経へ移動し、出血させたり、肉芽を作り、障害を引き起こす。最終的には脳に至り、死ぬことに。時には眼球から出てくることも。

地球温暖化の昨今、本土上陸も遠い未来ではなさそうだ。

ハト

ハトが、恐るべき感染症をもたらす事実をご存知だろうか。

74年、激しい頭痛を訴える男性が病に運び込まれた。彼は1ヶ月で死亡した。その脳はカビまみれだったという。

これは、クリプトコックスという真菌の一種であり、その住処がハトの糞なのだ。

昭和医大の統計によると、59年から66年の11年で実に253例も見られたこの感染。抗生物質などの多用で免疫が低下した者に襲いかかるとされていたが、昨今は健常者にも感染例がある。脳が冒された場合、80%は死ぬ。

<著者プロフィール>
やまだおうむ
1971年生まれ。「わくわく北朝鮮ツアー」「命を脅かす!激安メニューの恐怖」(共著・メイン執筆)「ブランド・ムック・プッチンプリン」「高校生の美術・教授資料シリーズ」(共著・メイン執筆)といった著書があり、稀にコピー・ライターとして広告文案も書く。実話ナックルズでは、食品問題、都市伝説ほか数々の特集記事を担当してきた。また、映画評やインタビューなど、映画に関する記事を毎号欠かさず執筆。