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キャリコン未経験からの仕事の始め方② ボランティア、副業、単発、雇用

軸ラボの山下智子です。
軸ラボはで就活や婚活の自己分析、だけでなく、最近は人生のさまざまなタイミングでの相談にのる仕事をしています。

前回の投稿はこちら

今回は私のキャリコンの仕事について書いてみようと思います。どなたかの参考になれば幸いです!けっこう長いので、時間のない方は「まとめ」だけ読んでもらっても良いかと…!


▼現在の私の仕事について

2024年8月現在、私は個人事業としての軸ラボと、複数の大学のお仕事、WEBデザインスクールの受講生向けキャリアコンサルティングを組み合わせて仕事をしています。週1回の大学への出勤以外はほぼオンラインのため、自宅からzoomなどを使って仕事をしています。

軸ラボ:個人のお客様から予約がある都度対応(自己集客)
大学:週1出勤&月6日程度のオンライン面談やセミナー対応(業務委託)
WEBデザインスクール:予約の都度対応(業務委託)

書き出してみるとすごく不安定な働き方ですよね…。すごくたくさん稼ぐ!というよりは、私自身が自分のやりがいや働きやすさを優先して考えていること、自由に時間をとれることや自己分析など1対1の面談を重視していることから、現在はこの状況に落ち着いています。

▼実務経験の積み方

前回の投稿で「実務経験ってどこで積むの?」ということを書いたため、私が実際にどうやって実務経験を積んでいったかをお伝えしたいと思います。順番としては下記のとおりです。

  1. ボランティア・副業として軸ラボを開始

  2. 資格取得後、単発の仕事で経験を積む

  3. 面接を受けて雇用状態で働く

  4. フリーランス、業務委託メインになる

1.ボランティア・副業として軸ラボを開始

私は新卒で不動産会社に就職し、営業とWEB担当の傍ら、新卒採用の補助業務を行っていました。OG訪問で学生さんと話していくうちに「もっとみんなに就活を楽しんでほしい!新卒向けの自己分析アドバイスをしたい!」と思い立ち、社内で自己分析アドバイスのサービスを起ち上げました。軸ラボの始まりです。最初はメイン業務(当時はWEB担当)を終えてから学生と面談する、というボランティアでした。メイン業務を終えてからだったため、面談できる数は少なかったですが、学生さんとじっくり話せる時間はとても楽しかったです。

2年ほどその形で活動を続けた後、社外で自分でやってみたい!と考え、そのサービスを社外で行う許可を得て副業を開始しました。まだお客様がひとりもいない状態のため、Facebookページと、無料のWEBサイトとGoogleフォームで簡易な問い合わせ窓口を作り、母校の大学の恩師にゼミ生向けの無料自己分析セミナーを開催させてもらいました。そこで興味を持ってくれた学生が有料相談を依頼してくれて、そこから口コミが広がり面談件数が増えていきました。

1年ほど副業状態を続けた後、退職してキャリア相談をする道に進むことにしました。退職後は学生の軸ラボ予約が多かったため、予約が落ち着いたらどこかに就職するつもりでいたのですが、「不定期に予約が入る軸ラボを継続しながらフルタイムで就職する」というのは難しく…(当たり前)。軸ラボと両立する仕事の仕方がわからず、取り急ぎキャリアコンサルタントの資格取得を行いました。

今なら当時より発信が手軽なので、インスタやXでの情報発信をしながら無料でオンラインカウンセリングや添削を行ったり、クラウドソーシングサービスで経験を積んだりもできます。友人や知人たちに向けてするのもいいと思います(私が最初に自己分析アドバイスをしたのは弟の友人、サークルのかなり年下の後輩、社内の同僚たちでした)。Facebookグループで情報発信をしてくれている人がいたり、資格取得後であればJCDAで経験を積むためのボランティア募集の案内メールが来るためそれに参加したり…。いったんは今の仕事を続けつつ、空き時間で経験を積む、というのがまず必要かなと感じます。自分のキャリコン用SNSアカウントを作ってフォロー&発信するだけでも第一歩になると思います。

2.資格取得後、単発の仕事で経験を積む

キャリア支援の仕事を始めたことをSNSなどで話していた際、大学の友人が紹介してくれたのが、サインキャリアデザイン研究所の篠原さんでした。今も一緒にお仕事をさせていただいており、とてもとてもお世話になっています。大学でのキャリアデザインの授業やセミナーを数多く担当されており、グループディスカッション講座のお手伝いや、サブ講師の登壇などたくさん経験をさせてもらいました。資料作成もとても勉強になります。今も月6回程度の大学のお仕事でご一緒させていただいています。

また、キャリアラボの松田さんにもお世話になりました。大学での自己PR添削や模擬面接など、1週間~3ヶ月程度の単発のお仕事に業務委託の形で参加したことも勉強になりました。今も週1回通勤の大学のお仕事をさせていただいています。講師向けのスキルアップ勉強会も開催されているのでチェックしてみてください。

その他、キャリアコンサルタント資格取得後の交流会でお話した企業の人事担当の方から自己分析セミナーを依頼いただいたり、知人の紹介で自己分析のワークショップを開催したり、「紹介」で仕事を獲得していました。この後の③面接のフェーズでも言えることですが、勉強会や交流会などに参加して、その場で「自分が何をしたいか・何ができるか」を話せるようになっていることは大事かもしれません。もちろん後で変わっても構わないので、それまでのお仕事経験+①のボランティアや副業の経験をベースにキャリアコンサルタントとしてやりたいことを自己分析し、できたら名刺などに反映できていると良いと思います。また、篠原さん松田さんをはじめSNSなどで情報収集しておくのも良いかと思います!

余談ですが私はすごく交流会が苦手で…人と話すのはもちろん好きなのですが大勢の人がいる場はまた別のエネルギーが必要な気がしています。営業活動そのものが目的になっている集まりがしんどく感じてしまうというか…ううう(弱気)。何らかのことを「一緒にやる」ワークショップ型の短期間のものに参加したり、自分のしていることを少しずつでも発信して応援してもらうのが必要ですね…(自戒を込めて)。

3.面接を受けて雇用状態で働く

不動産会社の退職が2013年末で、2014年は資格取得+軸ラボ+単発の仕事を行い、2015年からはサポステで就職相談員として、2017年からはIT系の専門学校でキャリアデザイン講師として働き始めました。サポステは週2、専門学校は週1の出勤です。今はどちらの会社も辞めてしまったのですが、雇用状態で働くことで大きなスキルアップにつながったと思います。

面接時点で、軸ラボの面談経験と大学での単発の仕事の経験があったため全くの未経験という状態ではなかったのが良かったと思います。ボランティアや個人事業から自分のスキルや生かせる能力をアピールできるよう職務経歴書や面接準備をしていきました。

サポステ、正式には地域若者サポートステーションは、15歳~49歳の働くことに悩みを抱える人が無料で使える支援機関です。こういう支援機関があることも働くまで知りませんでしたが、もっと広まってほしいと感じています。厚生労働省の事業で、各地域のNPOや一般社団法人、民間企業などが受託しています。

私はサポステで働くまでは新卒学生の面談支援しか経験がなかったのですが、サポステでは年齢層もその背景も、就職先も多種多様でしたし、就職支援だけでなく、職場の定着支援やセミナー、企業・地域連携、など支援の幅も広がりました。地域や運営団体によって対応には幅があると思いますが、一気に経験値がUPするため地域のサポステ求人を見てみるのもお勧めです。なお、厚生労働省の事業が年度ごとのため、基本は1年契約のところが多いと思います。私は週2回で約7年ほど働いていました。週2の勤務でもここで経験できたこと、学べた知識は数多くあります。同僚がいるため相談や情報共有、ケース会議ができるのもありがたかったです。

対応したケースに関してざっと思い出すだけでも、インテーク面談からの就職支援計画、自己分析、履歴書・職務経歴書作成支援と添削、面接練習、パートアルバイト~正社員まで多種多様な求人検索、ハローワークとの連携、職業訓練、障がい者雇用、手帳取得、就労移行支援、就労継続支援A型・B型、メンタルヘルス、様々な家庭環境、生活保護、高卒認定試験、企業連携、職場見学、企業側の実情、公務員就活、雇用保険をはじめとした社会保険、「働き続ける」ための定着支援、スキルアップについての相談、「働く」に限らない様々なキャリア支援などなど…。運営団体やその地域の状況によると思いますが、ボランティア企画・運営や講座の企画・運営なども行っていました。どんな状況でも、いつからでも、少しずつ始めていけば成長していくという姿を利用者の方々から勉強させていただきましたし、生きづらさを感じやすいこの世の中で、少しでも一歩を踏み出す力になっていきたいと私のキャリアコンサルタントとしてのスタンスもできました。

もうひとつは専門学校のキャリアデザインの非常勤講師です。こちらでは5年ほどお世話になり、コロナ禍を挟んだこともあり、大きな経験をさせていただきました。もともと1対1の面談支援を中心としていたので、1クラス30人程度の授業を担当するのは緊張しましたが、自分の今後のキャリアを考えたときに必要なスキルでもあり、チャレンジしました。受け持っていたのは週1、1コマだけだったのですが、キャリアデザイン授業の共通シラバスとテキストに沿って、半期14コマの授業をどう組み立てて進めていくか、90分授業にどうワークを組み込むか、留学生や社会人経験のある学生にどうアドバイスするか、採点して成績付けをどうするか、オンラインとリアル並行授業をどう進めるか、オンデマンド型の授業をどう工夫するかなど、考えることも多く良い経験でした。授業以外にも学生の面接練習など面談も行っており、専門学校のキャリア支援課との連携もとても勉強になりました。

こういった専門学校でのキャリアデザイン講師はその業界に関する知識があればより強いと思います。私はIT系の専門学校でしたが、基本情報技術者試験やゲーム業界の就職に関する情報、WEBデザインなどデザイン系の求人などの知識は授業を組み立てていくうえで勉強しました。キャリアコンサルタント以前の経験も生かしていけるので、キャリアデザイン講師の求人があれば前職に近い業界を考えていくのもオススメです。

▼まとめ

まだ、④フリーランス・業務委託メインになる、のフェーズについてお話していないのですが、「実務経験の積み方」については①~③がメインになるかなと思います。あくまでの私の経験からですが、まとめると、

・キャリアコンサルタントでどう仕事をしていきたいか自己分析
・副業かボランティアで経験を積む(収入は別の仕事でキープする)
・積んだ経験から自分のやりたいこと、できることを再度自己分析
・交流会や勉強会、SNSからつながりをつくる
・つながりの中で単発の仕事、業務委託の仕事を増やしていく(収入を得られる仕事を組み合わせる)
・面接を突破できるよう、自己分析→履歴書と職務経歴書づくり
・実務経験ありの状態で転職

という感じでしょうか。

私は面談メインのキャリアコンサルタントなので、研修講師系の方はまた別の実務経験の積み方が必要になると思います。(無料セミナーをストアカなどで開催する、キャリコン不要の研修会社に就職するなど)SPI対策ができる講師は少ないイメージなので得意であればそこを磨くと重宝される気もします。

自己分析→行動→自己分析→行動の繰り返しなので、自分はどういう作戦で実務経験を積んでいくのがいいかな?を相談してみたい方は、ぜひ軸ラボにご相談ください。正解はないのですが、みなさまの経歴ややりたいこと/やりたくないこと、強みなどをお聴きして、一緒に作戦会議をできればと思います!(公式LINEか、問い合わせフォームからご連絡ください!)

いつも投稿へのリアクションありがとうございます。長文になってしまい読みづらいところもあると思うのですが、頑張って最後のフェーズも書き上げたいと思います…!

「自分を知って、楽しく生きよう」をモットーに、自己分析や、就活、婚活、終活に役立つ記事を書いていきたいと思います。