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Ching-O)))の映画雑記

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ミシガン州川口市在住。あなたの隣人の親愛なるキチガイ、Ching-Oの人生を弄んできた色々な映画についての雑記をここに一堂に集めました。人の頭の中を覗く悪い趣味があるあなたのため…
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2020年8月の記事一覧

【映画雑記】戦争の記憶と「ゴジラ」。

【映画雑記】戦争の記憶と「ゴジラ」。

 いままで何度も観た映画はたくさんあるけど、子どもの頃から好きなのはゴジラシリーズ。なかでも昭和29年製作の「ゴジラ」は何回観ても飽きない、発見のある映画だと思います。

 このあと延々と作られることになるゴジラ・シリーズの記念すべき第1作目。東宝特撮の黄金期を築き上げ、後に黒澤明の映画で第二班の監督を務める本多猪四郎監督による本編と、特撮のパイオニア円谷英二の特撮が見事に結合したまさに先駆となる

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【映画雑記】テレビ東京「午後のロードショー」の思い出、という話。

【映画雑記】テレビ東京「午後のロードショー」の思い出、という話。

小学生の夏休みだった。

 横浜のおばあちゃんちですることもなく、ただテレビをつけっぱなしにしてゴロゴロしていた。時刻は大体午後の2時30分頃。俺はテレ東の「午後のロードショー」(厳密には「2時のロードショー」)を、しかも途中から、ダラダラ見ていた。なんだか、夜の住宅街で追っかけっこ?犯罪者を追っかける刑事なのかな?まじめに追跡をしている。で!最後に急に耳のとがったゴリラみたいな怪人が現れ、あまり

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【映画雑記】「ブラック・クランズマン」は日に日にその威力を増す。

【映画雑記】「ブラック・クランズマン」は日に日にその威力を増す。

はいみなさんコンバンハ。

 今夜ご紹介するのは「ブラック・クランズマン」。クランズマンってなんでしょね?KKKのことですね。KKKってなんでしょね?「白人最高!有色人種はカス!」っちゅうヤバい主張をして、しかも実行に移している本当にヤバい人たちですね。それがブラックで黒人のKKK。なんちゅう皮肉、いったいどういうことでしょ?

ちょっと淀長先生モードをオフります、すみません。

 1970年代の

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【映画雑記】やっぱり「ゾンビ」はいい、という話。

【映画雑記】やっぱり「ゾンビ」はいい、という話。

はい、「ゾンビ」の話させて下さいね…。
ジョージ・A・ロメロの大傑作、「ゾンビ」のことですよ。

リアルタイム世代、そしてちょっとハードコアめな後追いファンの間では名高いが、上映用のオリジナルフィルムが現存しないために幻の存在となっていた「ゾンビ 日本初公開版」というものがあった。当時、過激で説明不足と判断した配給会社によって独自のシーンの挿入、無断編集が行われたバージョンなのだが、リアルタイム

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【映画雑記】ラヴクラフト生誕130年であるとこの「カラー・アウト・オブ・スペース」

【映画雑記】ラヴクラフト生誕130年であるとこの「カラー・アウト・オブ・スペース」

ラヴクラフトが今年で生誕130年だったなんて全く知らずに今月の頭にラヴクラフト原作の「カラー・アウト・オブ・スペース」を観ました。

 ラヴクラフト映画というと、どうしてもレンタルビデオ全盛の時代に観た「死霊のしたたり」、「フロム・ビヨンド」、「ヘルハザード 禁断の黙示録」なんかを思い出してしまう。俺という人間の性癖を生み出した朝日ソノラマ「宇宙船」でスチル写真満載で取り上げられ、VHSビデオリリ

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【映画雑記】エリオット・グールドと言えばもう「ロング・グッドバイ」なんです。

【映画雑記】エリオット・グールドと言えばもう「ロング・グッドバイ」なんです。

 1970年代のエリオット・グールドは、ものすごくダメなやつに見えながら、すっとぼけたキレものにも見える不思議なおっさん風情がとてもグッとくる。自分は、彼の出演作品で一番好きなのは「ロング・グッドバイ」。

 レイモンド・チャンドラー原作のいわゆるマーロウもの。原作ファンにはひどく評判が悪い。押井守なんてまだかわいいくらいに原作をぶち壊しているからです。それもそのはず、この映画はチャンドラーの皮を

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