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フットボールガイド
2020年8月31日 12:00
今回は前回の「制限」に関わる話になります。日本社会が西洋に比べて協調性を重んじる風土があることは日本人にのみならず、海外の人にも知られています。協調性を大事にするのは日本のみならず東アジアのいくつかの国でも、程度の違いこそあれ同様だという話もあります。これには「田植えの水引に隣人と歩調を合わせることが欠かせない」という習慣からきているとする説など多々ありますが、理由が何であろうと、日本
2020年8月27日 08:42
日本の部活動というものを諸外国のスポーツ活動と比較したときに大きく異なるところはたくさんあります。そもそも所属チームが学校単位で形成されているその体系化を説明すること自体がなかなか面倒で、そしてそれを知った外国人はたいてい驚きます。東アジアのいくつかの国もこの部活動という組織形態、構造を持っているという話ですが、いずれにしても世界的に見たら少数派です。部活動の数多くある特異性の中で、今
2020年8月24日 12:06
これは約20年前のちょうど私がサッカーの指導を始めたころから日本でも常に論争の的になっていることですが、サッカー(球技)においてボールを使わない練習は是か非かという問題があります。“非”側の指導者は「サッカー(スポーツ)は実践の中でしか成長しない」という考えのもと、その練習スタイルを極力実践的にした、あるいは実践から場面や面積を切り取った、いずれにしろやはり実践的な練習を好んで用います。「
2020年8月20日 07:46
教育のトピックにもう何年も前から上がってきている使い古された常識に「子供はほめて伸ばせ」というものがあります。おそらく成人の日本人で、理論と呼ぶことすら仰々しく感じるこの考えを知らない人はいないでしょう。20年以上前に初めて聞いたときには目から鱗の革新的な手法(本来は理念といったものに近いと思います)に感じましたが、今ではすっかり子どものみならず組織で働く企業人をもモチベートするための原則
2020年8月17日 18:13
工業化社会で生きていくのに便利なスタイルで教育されてきた我々日本人は、何かを創造することが得意でないと言われています。私の同僚であり後輩でもある若い指導者にも「せっかく自由に指導できるチームを一つ与えられているんだから、何かオリジナルのフォーメーションでもシステムでも作ってみたら」と、上手くいったらそのアイディアをAチームに還元してもらう見込みも含めて、こう促しても「いやあ、有名な
2020年8月13日 10:09
現代の日本社会の風潮として「ゆとり世代は使えない」といったネガティブな評価がある一方、その評価を下す側の世代に対しても似たような評価がゆとり世代から下されています。今回は世代間差別の話ではありません。私自身はゆとり世代の人たちは我々氷河期世代や少し上のバブル世代より人間的に魅力的な人間が多いと思っています。別に媚びているわけではありません。「大人だなあ」と思う人間が多いということです。
2020年8月6日 15:32
「完璧な人間なんていない」という言葉はおそらく普通の日本人の成人なら何十回何百回と聞いてきた言葉かと思いますが、一方で「人間だからこそより完璧に近づく努力を」、「自己成長を」という気概で物事に取り組み、「完璧な人間なんていない」という言葉をサボりとビビりの言い訳にしたくない、と考えるのも人間らしさのような気がします。堅苦しさはしばしば不都合を生みますが、高評価を受けやすいその業界そのものの構造
2020年8月3日 15:31
今回はサッカーという単一スポーツのことではなく、いや、スポーツという一分野だけに関わる話ではなく、学校教育に関する話をしたいと思います。先に答を言っておくと、私は少し学校教員びいきです。さて、タイトルどおりの批判がここ数年メディアを通して、教育業に携わった経験がある人からも無い人からも聞かれます。私自身も株式会社でサッカーを教えていた経験や個人事業主として英語を教えていた経験があるので