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小説

15
ごく最近になって趣味で書き始めました。 『自由意志』恋愛短編小説/『過ちの代償』ホラー、伝奇、オカルト中編。グロ描写あり、【R15】推奨です。苦手な方はお避けください。 拙い文章…
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#伝奇

自由意志

自由意志

そこにカフェがあることに気付いたのはつい先週の事だ。これまでにも何度か来たことがある場所のはずなのに、今の今までその小ぢんまりとした家屋がカフェであることに気付かなかった。
小窓から店の中を覗くと、壁面を覆うように書棚が並んでおり、壁には古びたレコードや写真がセンス良く飾られている。いわゆる隠れ家的な店と言ったところだろうか。
趣のある木の扉を押し開け足を踏み入れると、常連客と思しき客がマスターと

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過ちの代償  其の四

過ちの代償 其の四

※土佐弁に詳しい方にご監修いただけると助かります。「ここがおかしいよ」というのがあったらぜひコメント欄にお書き下さい。

節子



「橘 節子です。今日からどうぞよろしくお願いします。」

そう言って節子はぺこりと頭を下げた。
節子の両親は先の空襲で命を落とした。一人遺された節子は、田舎に住む親類の家に身を寄せる事になった。M村の太夫を務める小松和夫は節子の母方の伯父に当たる。その和夫の家に今

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過ちの代償   其の五

過ちの代償 其の五

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節子



節子と小松家の長男である勇との関係は、どことなくぎくしゃくしていた。
幸子の方はわりとすぐに打ち解けて、節子の事を実の姉のように慕っていたが、勇の方は余所者である節子に向ける苛立ちを隠そうとしなかった。節子が標準語を話すことや、呪術や祭文に興味を持つ事も勇のカンに

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過ちの代償  其の七

過ちの代償 其の七

四日目



怜は昨夜の金縛り中に見た夢の中でタケシタが持っていた壷の事を考えていた。
恐らくあの女や呪詛に関係するものだと思うけれど……。
また裕太に確認してみなくてはならない。
十時過ぎにホテルからそう遠くない場所にある神社の脇の広場で裕太と落ち合った。
側の売店でソフトクリームを買ってベンチに腰を下ろす。

「ゆうべちょっと気になる夢を見たのですが、裕太さんは、白くてこれくらいの大きさの…

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過ちの代償  其の八

過ちの代償 其の八


節子



二人は神社を出て近くの喫茶店を探すことにした。駅に戻る方向に暫く歩くと丁度いい具合の店が見つかった。そのまま店に入り腰を落ち着ける。
博は節子の話に興味深そうに聞き入った。相槌を打ってはメモにペンを走らせている。
話しながら節子は村での暮らしを思い出していた。
勇があんな事にならなければ、今でもあの村に居ただろうか。あのままあの村に暮らすのと、今の生活とどちらの方がマシだっただろう

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過ちの代償  其の九

過ちの代償 其の九

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節子



「随分と色っぽくなっちゅうねや。」

そう言いながら節子の身体を触る勇に沸き立つ嫌悪感を抑えきれず、全身の毛が総毛立だった。
なぜ今更になって、こんなところで再会してしまったのだろう。

「あの後上京したんだけんがよ、言葉も上手ないし、やっぱり地元がええ思って戻

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過ちの代償  其の拾

過ちの代償 其の拾


四日目



「ひとまず、壷については竹下さんに直接教えて貰うのが一番手っ取り早いみたいですね……。」
怜の隣に座る裕太の傍らに不安気な顔で佇みながら、裕太の方を指差す彼に。

「……あなたが持っているそうです。」
「へ?」
裕太は何がなんだか分からないという様子で怜を見つめた。それもやむを得ない話だ。

「すみません、ちょっと親に確認してみます。」
そう言うと裕太はスマートフォンを取り出して

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