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音楽レビュー/レポート

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LATE 90's 再び光を当てるべきジャパニーズロックバンド

鈴木淳史氏と原偉大氏によるラジオ番組「よなよな」の木曜日、先週放送時に唐突にPLAYされた、GREAT3にPLECTRUMというミッド90's選曲。これが局地的に話題となっている(2人くらい)。ちょうど私と妻の中でも98年デビュー組前後の音楽シーンとその変遷について語り合うのがブームになっていたので、とてもタイムリーな内容だった。誰に求められているかは考えず、あまり振り返られてはないものの単純に忘

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ひとつ、ふたつ、みっつ数える前に /じゃがたら「タンゴ」

ひとつ、ふたつ、みっつ数える前に /じゃがたら「タンゴ」

2019年3月16日、
TOKYO SOY SOURCEが復活する。

86〜88年に開催されていた伝説的イベント。

82年生まれだから、当時の現場には間に合わなかった。

あの頃の熱量を体感することができなかったわけで、
今回、復活すると言っても、
まったく同じムードやエネルギーを
感じられるわけではないだろう。

個人的な気持ちとしても、
過去のイベントやブームに対し、
当時体験できなかった

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ローカルに、生活に根付く音楽の“場所”を――対談:林世詩成(林整骨院音楽祭主催者)×池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)

ローカルに、生活に根付く音楽の“場所”を――対談:林世詩成(林整骨院音楽祭主催者)×池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)

整骨院主催音楽フェス、ふたたび!

整骨院主催のインディペンデントな音楽祭として注目を集めた、地元密着型音楽イベント「林整骨院音楽祭」がふたたび! 今回は、主催者である林副院長がもっとも栃木に呼びたかったアーティストと語る、“あらかじめ決められた恋人たちへ”をはじめ、水中、それは苦しい、NINGEN OK、Limited Express(has gone?)、VOGOS、地元枠として、鹿沼市で活動

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CARNATION「サンセットモンスターズ」@日比谷野外音楽堂を振り返る

CARNATION「サンセットモンスターズ」@日比谷野外音楽堂を振り返る

梅雨明け後、即真夏。

というべき気候のなか、多彩なゲスト陣を招き入れながら繰り広げられた180分超の祝祭空間ーーカーネーションの結成35周年を記念した日比谷野外音楽堂でのスペシャルライブイベント「サンセットモンスターズ」は、とても素晴らしいものだった。脱退した初期~中期メンバーの参加などによるノスタルジックなムードも多少は感じられたものの、それすらも飲み込んでいくカーネーションのサウンドは現在進

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岡村靖幸ツアー「マキャベリン」

岡村靖幸ツアー「マキャベリン」

岡村靖幸の2018年春ツアー「マキャベリン」、青森、中野、群馬の三ケ所で堪能しました。マキャベリンって一体全体何なのさ、という謎は謎のままでしたが、オープニング、子供の声で「まーきゃーべーりーんー♪」と言わせるぶっ飛んだ演出がピーチフルワールドへようこそ!って感じだったので良しです。

さて、2018年最初で最後(らしい)ツアーとして、4月から6月まで行われたわけですが、ライブショーとしての完成度

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栃木・真岡市にある人気整骨院が、 完全自力で音楽イベント「林整骨院音楽祭2017」を開催する、その理由とは?

栃木・真岡市にある人気整骨院が、 完全自力で音楽イベント「林整骨院音楽祭2017」を開催する、その理由とは?

   えっ、栃木の整骨院が音楽イベント!?11月3日(金・祝日)、栃木・宇都宮のライブハウスHEAVEN'S ROCK UTSUNOMIYA VJ-2にて、新たな音楽イベントがスタートする。その名も「林整骨院音楽祭2017」。そう、その冠にある通り、主催するのは栃木県・真岡(もおか)市にある林整骨院だ。無類の音楽好きである副院長・林氏が、栃木ではなかなか生で観る機会が少ないインディペンデントなミュ

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cero「traffic」で岡村ちゃんを見た

cero「traffic」で岡村ちゃんを見た

マウンテンマウンテン~♪

ということで、「山の日」に開催されたcero主催のイベント「traffic」に遊びに行ってきました。ベテラン・新人問わず、ceroが競演してみたい・見てみたいアーティストだけが出演する一日限りのフェスティバルであるこのイベント。今年はDTMP、鴨田潤(イルリメ名義で「チャームポイント」をカバーしているという岡村ちゃん繋がり)、D.A.N.、古川麦トリオ、藤井洋平、岡村靖

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フジロック2017、行ってきたよ

フジロック2017、行ってきたよ

フジロック、たぶんもう遊びに来るのは10回を超えた。2001年が初だから、16年の間で都合がつけば毎年行ってる感じ。宿がないとかチケット高いとか思いながらも、年一回、こういったお祭りがないとそれはそれで悲しいのでやっぱり足を運んでしまう。仕事の関係上、平日はあんまりライブに行けないし、ずっと音楽に浸る時間というのはなんだかんだ楽しいので。ということで今回は金・土の2日間行ってきました。今年の雨は身

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いとうせいこうフェス2日目に行ってきた(個人的な想い出をまえがきに添えて)

いとうせいこうフェス2日目に行ってきた(個人的な想い出をまえがきに添えて)

恥ずかしながら、ミュージシャンとしてのいとうせいこうに触れたのは編集の仕事に就いてからである。

もちろん、みうらじゅんとの「ザ・スライドショー」や深夜番組「虎ノ門」の司会といった部分、そして文化人・コメンテーターとしての氏にはメディアを通して触れていたし、20歳くらいからじゃがたらやMUTE BEATなどTOKYO SOY SOURCE周辺も大好きで聞いていたのだけど、そこまではまだ辿り着いてい

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DENKI GROOVE THE MOVIE ?観てきたよ

DENKI GROOVE THE MOVIE ?観てきたよ

ネタバレしていますよ~

2016年の映画はじめは、大根仁監督による電気グルーヴのドキュメンタリー。ZIN-SAYだって後で知ったクチですし、「オールナイトニッポン」未聴の「メロン牧場」常備、といった程度のファンですが、このドキュメンタリーは非常に良かったです。きちんと劇場を意識した構成というか演出があり、例えばビートに合わせてタイミング良くパッと場面を切り替えたりだとか、簡単にやって見せているも

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空気公団@東京グローブ座/20150801

空気公団@東京グローブ座/20150801

もはや亜熱帯気候といってよい熱気と湿気で満たされた、8月初日の東京。

新宿・百人町にある東京グローブ座で、空気公団のライブツアー2015「こんにちは、はじまり」の日本千秋楽を。

アルバム『こんにちは、はじまり』の発売後に組まれた今回のツアーは、韓国、台湾を含む全国19ヶ所を巡るもので、3~9月までのロングラン公演。空気公団としても最大規模のツアーとなった。このグローブ座の公演は、韓国、台湾での

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ビイドロ『ひろばとことば』/秋葉原GOODMAN20150418

ビイドロ『ひろばとことば』/秋葉原GOODMAN20150418

3ピース・エクスペリメンタル・ロックバンド、ビイドロの、ニューアルバム『ひろばとことば』レコ発を秋葉原GOODMANで。秋葉原GOODMAN19周年記念企画の1発目であり、ゲストにはTHE DEAD PAN SPEAKERS、藤井洋平(with Mr.メロディ)、永田一直(DJ)が出演。

ボーカル青柳崇を中心に、2000年に結成されたビイドロ。ジャーマン・ロックを内包し、ミニマルにもスペーシーに

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ABCラジオ「よなよな」、ありがとう

2月24日に放送されたABCラジオ「よなよな」にて、QUICK JAPAN VOL.118に寄稿したHomecomingsのファースト・アルバム「Somehow, Somewhere 」のレビューを紹介してもらった。「よなよな」は月~木の2200~2500放送のトークバラエティで、パーソナリティは日替わり。今回紹介してくれた火曜日は、ライター・鈴木淳史さんと編集者・原偉大さんのコンビで送る「なにわ

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物語を紡ぐ覚悟~Only Love Hurts@WWW

物語を紡ぐ覚悟~Only Love Hurts@WWW

Only Love Hurts(a.k.a.面影ラッキーホール)のLIVEイベント 「教えてO.L.H. 夜の知恵袋」に参加するため渋谷WWWへ。10月だというのに、早くも“O.L.H.今年最後のLIVE”と銘打たれたこのイベント。オープニングアクトとして藤井洋平、DJにはSEX山口が出演。

面影ラッキーホール時代のLIVEは何度か見ているものの(恐らくはじめて見たのはRUMI、降神と対バンした

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