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子どもが夢中になる話し方~オノマトペを取り入れる~

■子どもの興味をひく話し方ができず、子どもたちが話を聞いてくれない。

■子どもたちに説明をしていると、にぎやかになってしまい、「静かに!」とよく言ってしまう。

■子どもたちに説明をすると、退屈そうにされる。あくびをしている子が目に入り、へこむ。

子ども向けにお仕事をされている方、保護者の方からもよく聞くお悩みです。

子どもたちの興味をひく話し方をするって難しいですよね。

僕もそうでした。

保育園の園児さん向けに、食育を行う仕事を始めたとき、
子どもたちをひきつける話し方が全然できず、以下のような
ことがよくありました。

僕:「トマトにはお肌をきれいにする力が・・・・・・」

子どもたち:「ワイワイ、ガヤガヤ」

担任の先生:「もー、静かにしなさーい!」

子どもたち:「シーン・・・・・・」

これでは、楽しい時間も台無しです。

子どもたちが「もっと聞きたい!」「楽しそう!」と
前のめりとなるような話し方ができたらいいですよね。

今回は、200回6000人以上の園児に食育を行った経験を持ち、
保育園の栄養士さん延べ600人の方向けに「子どもたちへの食育の伝え方の
講師をしている僕が、子どもたちの興味をひく話し方のテクニックの1つ
「オノマトペの取り入れ方」について解説します。


目次
1.オノマトペとは
2.オノマトペを使うメリット
3.オノマトペを取り入れるには?

1.オノマトペとは?

お腹が「グーグー」鳴る
野菜の芽が「にょきにょき」出る

「グーグー」「にょきにょき」などがオノマトペです。

オノマトペは、実際の音をまねた表現で、
擬音語、擬態語の総称
です。

普段何気なく使っていると思いますが、
子どもたちに説明をするときは意識的に使うことが
オススメ
です。

2.オノマトペを使うメリットとは?


メリットは5つあります。
〇表現力が高まり、伝わりやすくなる
〇親しみやすい表現になる
〇やる気が上がる
〇明るい雰囲気になる
〇記憶に残りやすくなる

一つ一つ紹介していきますね。

〇表現力が高まり、伝わりやすくなる
以下の例文のうち、どちらの伝え方の方が
イメージしやすいと思いますか?

A「ご飯をよく噛んで食べましょう」
B「ご飯を、もぐもぐよく噛んで食べましょう」

A「大根を切ってみよう」
B「大根をザクザク切ってみよう」

もし声に出して言える環境でしたら
実際に言ってみてください。

どうでしょうか?
断然、Bの伝え方の方が表現力が高く、
イメージしやすいですよね。

〇親しみやすい表現になる

どちらの方が親しみやすいですか?

A「せんせい、おなか空いちゃった」
B「せんせい、お腹ぺっこぺこ」

どうでしょうか?

Bの方が、明るくて楽しそうな雰囲気が出ますよね。

〇やる気が上がる

どちらの説明の方が、やる気が上がると思いますか?

A「これからみんなには、この大根を切ってもらいます」
B「これからみんなには、この大根をザク・ザクと切ってもらいます」

A「これからみんなには、この大根を抜いてもらいたいと思います」
B「これからみんなには、この大根をスッポーン!と抜いてもらいたいと思います」

どうでしょうか?

Bの方が、やってみたいという気持ちになりませんか?

「本当にザクザクという音が鳴るのか?」
「自分もスッポーン!と抜いてみたい!」

と、試してみたい気持ちになりませんか?

〇明るい雰囲気になる
これも比べてみましょう。

A「みんな、お片づけをしよう」
B「みんな、パパパッ!とお片づけをしよう」

どうでしょうか?

Bの方が、圧迫感や高圧感が薄まり、
受け入れやすくなりませんか?


〇記憶に残りやすくなる
どちらの説明の方が記憶に残りやすいと思いますか?

「これから大根をこのように切ります(切って見せる)」
「これから大根を、ザク・ザク、と切ります(切って見せる)」

どうでしょうか?
Bの方がイメージしやすく、記憶に残りやすいと思いませんか?

子どもたちに焦らずゆっくり切ってもらいたい場合、
「ザク・ザク」をゆっくり言うことで、印象が強く残り、
子どもたちが実践するときも
ゆっくり切ってくれるようになります。

3.オノマトペを取り入れるには?

オノマトペのメリットがわかったところで、実際にオノマトペを取り入れる方法についてです。

〇子どもたちに話す内容を書き出し、どんなオノマトペを入れられるか考えてみる。

例えば、保育園で野菜に触れる食育を行うとき。
「今日は大根とトマトとナスに触ってみたいと思います」と話すとします。

これにオノマトペを取り入れると、

「今日はずっしりとした大根と、つやつやのトマト、ぴかぴかのナスに触ってみたいと思います」となります。


〇子ども向けの絵本や番組を見て、どんなオノマトペが使われているかを見つけてみる。

子ども向けの絵本や番組はオノマトペの宝庫。

うちの子どもも大好きな絵本「じゃあじゃあびりびり」、「ガタンゴトンガタンゴトン」、「やさいさん」は、文章の半分程度がオノマトペです。

子ども向けの番組といえば、「おかあさんといっしょ」。
オノマトペを意識してみると、多く使われていることに気づくと思います。

〇日常会話に意識的にオノマトペを使ってみる。
これけっこう楽しいです。

・家でのシーン
「朝ごはん、からだがホッカホカになる豚汁だよ」
「一緒にお風呂ちゃぷちゃぷ入ろう」

・職場でのシーン
「○○さん、例の報告書、サクサクっと作ってスパーン!と出してもらえる?」
「先輩、今日アツアツおでんで、キューっといっぱいやりますか」

日常会話で使っていると、子どもたちに話す時にも
オノマトペが出てきやすくなります。

4.最後に

いかがでしたか?
「オノマトペを取り入れてみよう!」と
思っていただけていたら嬉しいです。
ぜひ、子どもたちの前で話すときに使ってみてください。
きっと子どもたちの反応は違ってくると思います。

食育のお仕事で関っている㈱ベジリンクでは、
保育園の栄養士さん向けに、食育の実施方法についての研修を
行っています。

オノマトペだけでなく、子どもたちをひきつける
テクニックを伝授しています。

よろしければお問い合わせください。

最後までお読みいただきありがとうございました。



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