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映画・舞台感想

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内容が日記と混在しているものが多々。記事のタイトルに映画のタイトルがふくまれていないものも、多々。
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#映画感想

映画「エゴイスト」

映画「エゴイスト」

東京で雑誌の編集者として働く浩輔とパーソナルトレーナーの龍太の出会いとそこから、家族、愛とは?エゴとは?、という内容の物語。

映画になることは知っていて、そのあと原作が文庫化されるニュースを見てたしかすぐに買いに行ったんだった。そしてすぐに読んで、何度も読んで、その度にこのページのこの言葉に息が止まってしまう。

相手があって行うこと全てにこの言葉は当てはまる。この言葉に出会ってから頭のどこかで

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映画「ムーンライト・シャドウ」

映画「ムーンライト・シャドウ」

ひとつのキャラバンが終わり、また次がはじまる。

原作の最後、立ち止まるしかなかったさつきが自分に言い聞かせるように訥々と綴られる言葉。そう、この物語ははじまりとおわりの物語、誰もがその中に取り込まれている止めることのできない時間の流れの物語だ。

これまで決して多くないページに記された文字をなぞり頭の中で想像を広げてきたものが、原作の発表から30年以上の時間を経て目に見える映像と音で形作られる。

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2021年3月3日 映画「ステージ・マザー」

2021年3月3日 映画「ステージ・マザー」

上映予定の映画の情報を見て、その映画を観たいと思うきっかけってなんなんだろう。
好きな俳優さんが出演しているから、好きな映画の製作に携わっていた方が創った作品だから、予告や宣伝から温度や空気やビジュアルがいいな合うなと感じたから。
いろんなきっかけを感じて観たいリストに登録されるけれど、映画に描かれている世界と自分の生きている世界のどこかに接点や共感があったり、描かれている世界に理想を見出したり知

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2020年11月23日 私も、仙台の佐藤

2020年11月23日 私も、仙台の佐藤

昨晩のアイネクライネナハトムジーク、じんわり心に響いている。登場人物の笑顔で終わると嬉しくなる。優しい温度の笑顔で終わる映画、久しぶりかもしれない。

仙台といえば、のあの仙台駅の西口の風景。S−PALにLOFTにPARCO、今は東口の開発も進んだけど、当時の(今も、かな)仙台の一番外向きの顔の風景。夜のペデストリアンデッキ、あんなに人の往来あったかぁ?と懐かしく眺めた。

いろんな人の人生を聞い

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2020年11月27日 佐々木!佐々木!佐々木!

2020年11月27日 佐々木!佐々木!佐々木!

今週の頑張りは、今日映画館に行く時間を作るためだった。

「佐々木、イン、マイマイン」

3月の初め、なんとなく世の中がコロナに支配され始めていた頃、なにやら雲行きが怪しいけど、この映画が無事完成し公開されることが希望となるようにと願かけするような思いで、このプロジェクトが募っていたクラウドファンディングに参加した。
それ以降、どこかでいつも、あぁ佐々木はどうなったかな、と気にかけていた。
創る側

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2020年11月20日 ホテルローヤルにみた「諦め」と「強さ」

2020年11月20日 ホテルローヤルにみた「諦め」と「強さ」

映画館で見る公開予定映画の予告はどれも魅力的だ。
今はアプリやSNS、情報収集の手段はたくさんあるけど、物語の始まりを楽しみに高揚する気持ちで見る劇場での予告は他のどの媒体で見るそれより作品の空気感が伝わる魅力的なもの。あれもこれも自分の中の「観たい映画リスト」に登録されていく。

春の停滞期間があったからか、だいぶ前から予告を見ていた気のする「ホテルローヤル」。
Leolaさんの歌う主題歌「白い

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2020年10月20日 映画館で見たかった、「東京公園」

2020年10月20日 映画館で見たかった、「東京公園」

少し遠い映画館まで見にいこうか、見に行けるのか、何度もシミュレーションしたけど、やっぱり難しそうで、Amazon PrimeVideoで「東京公園」。
2011年、撮影はその前年だったのかな、若い若い春馬くん。あの直視出来ないほどにきらめくラストシンデレラの広斗のわずか2年前。その2年に一体何があった?と聞きたくなるほど、東京公園の光司は初々しく、若さと爽やかさで出来ていた。そして、女優陣(井川遥

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2020月10月15日 木曜日の映画館

2020月10月15日 木曜日の映画館

木曜の映画館。
金曜から封切りになる映画を控え、ひっそりと上映最終日となる作品達の寂しさを感じる日。

「ミッドナイトスワン」

苦しくなってしまうかなと、気になっていながらチケットを買う勇気が持てなかった。場所と時間の縁もありやっと腹を括り(?)映画館に向かう。

やりたいこと
やりたくないこと
抗えないこと
諦めること
仲間
異質の他人
連帯
嫉妬
挫折
欠落
ちいさいものを守らねばという本能

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2020年8月3日 好きなことを好きなようにさせてもらえるありがたさ

2020年8月3日 好きなことを好きなようにさせてもらえるありがたさ

「ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ」が上映されている。
昨日どこかで見つけた情報。期間と時間と場所と、どこでなら行けるか考えて、「待てば確実」と「急げばなんとかなる」で迷って「急げばなんとかなる」を選択した。上映されていると分かっているのに、急げばなんとかなるのに、待つなんて出来なかった。

春馬くん演じる心九郎は、キラーンという効果音の似合う笑顔の下に、悲しさというのか諦めというのか、低

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映画「his」感想

映画「his」感想

 予告動画公開時。それまで公開されていた限られた情報とは桁違いの衝撃(という言葉が適当かわからないけど)を受けた。色彩と音のトーンが控えめな世界の中で、あたたかいものとそれだけでは済まされないものを切り取った2分の動画。よく覚えている、我慢できずに会社の休憩室で昼休みに見てしまい、午後全く仕事が手につかなかった11月14日。あれから何度見ただろう、本編を何度も見た今も繰り返し再生してしまうhisと

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