石油資源の持つ魔力

 石油製品が何故、これほど我々の生活に浸透しているかご存知だろうか?

 石油は主に、中東の砂漠地帯で取れる特産品である。

 逆に言えば、砂漠地帯における特産品とは石油ぐらいしかないのだ。

 グローバル化の波により、世界は競争の渦に晒されてきた。

 魅力を持たない国は奴隷に堕とされ搾取される宿命を持つということが、歴史により実証されている。

 すなわち、唯一の取り柄である石油で、どこまで売り込めるか。

 その営業を文字通り命がけで行った結果、石油製品が我々の社会にこうも浸透しているのである。

 競争社会における勝者は、より必死になった者が勝つ。

 必死になるには、理由が必要なのだ。

 その理由を一番持っていたのが、中東の砂漠地帯の住人たちなのである。

 日本も戦後焼け野原で似たような境遇ではあるものの、肥沃な土地が禍いして、ある程度回復すればもはや必死になる必要が無くなった。

 しかし砂漠地帯は昔から砂漠地帯である。

 当然、過酷な土地で生き延びるための文化、風習も歴史の中で磨かれてきている。

 それが牙を剥いた場合、我々に勝ち目はあるのか。

 正直言って、あまり自信がない。

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