牧野なおき

FF14をしたり、ニンジャでワオワオしたり、パルプを執筆したりしています。かつて飼って…

牧野なおき

FF14をしたり、ニンジャでワオワオしたり、パルプを執筆したりしています。かつて飼ってた猫のふーちゃんはお空の上です。

マガジン

  • ふーちゃん猫日記

    しょんぼりした飼い猫「ふーちゃん」系の脊髄反射日記です

  • こちら合成害獣救助隊

    街に溢れる合成害獣(キメラ)だって元は動物。殺させやしない!そんな団体で働く、人と猫のキメラ「レイ」の物語。冒頭は逆噴射小説大賞最終選考作品の栄誉を賜りました。

  • 逆噴射小説大賞投稿作品

    逆噴射小説大賞に応募したやつです。

  • ゲットバック・マイ・ライフ(完結)

    なんらかの弾みで異世界に迷い込んだおっさんが人生を取り戻す話です。

  • ダイダラボッチvsポール・バニヤン(完結)

    日米の巨人が大激突するスペクタクル大作です。冒頭は逆噴射小説大賞に応募したやつです。

最近の記事

彼方の炎が導べ也

俺と徳さんの取り止めもない立ち話は、突如響き渡った轟音で打ち切られた。思わず身を縮こまらせた俺たちは、恐る恐る音の方角を見やる。見慣れた駅のホーム、終点の車両止め、遠くに見える緩やかな山体、その向こうから禍々しい爆煙が立ち上っていた。 「なんじゃ…ありゃなんじゃ?!」 「とりあえず車内に入ってろ!動くなよ!」 慌てふためく徳さんをよそに俺は無線を鳴らす。何を呼びかけても帰ってくるのは雑音ばかり。そうこうしているうちに爆煙は更に巨大化していく。あまりの威容に青空も色を翳ら

    • ふーちゃんとのお別れ

      これを読んでる方はだいたい上のツイートとツリーも読んでくださってると思う。ふーちゃんは金曜の朝、我々が目を離した間に行ってしまいました。 「目を離さなければよかった」と添い寝の番をしていた嫁様は後悔していましたが、たとえ目を離さなくても出来る事は何も無かったし、それを言えば添い寝の番を代わってもらったぼくはずっと寝てた。ふーちゃんは賢い子なので、我々を寝かしつけてから旅立ったんだよと、そう思うことにしました。 というか僕も嫁様も休みやリモートで自宅にいる金曜日に旅立って、

      • 夏の終わりのふーちゃん

        そろそろ覚悟しておいてください、と病院で言われてからそろそろ10日ほど経つものの、未だにふーちゃんはボンヤリボンヤリ我が家にいる。 病院の診察台の上では「ボクもうダメです…」感を漂わせるので、そういわれるのも無理はないのである。帰って来たら「なんやねんもー!ごはーん!おみず!だっこ!」とウニャウニャ要求し、トコトコ人のあとについてくるのであった。まぁ、なんだ、もう少しいてくれるなら、ヨシである。 ここのところはてんかんの発作も起こっておらず、腸内環境も良好、食欲もありあり

        • 盆明けのふーちゃん

          ドーモまきのです。昨日ワクチン1回目を摂取してきたのでただいま腕が上がりません。土日は寝て過ごします。スヤ。 さて、うちのネケチェンことふーちゃんですが、前回の記事を書いた直後にまたもやてんかんを起こして倒れておりました。後ろ足に全く力が入らないわ、いよいよ粗相もするわで、あぁ…もういよいよなのか…とその時を覚悟しつつありました。 それでもふらつく脚でトイレに行こうとしたり、カリカリを食べようとしたり、飼い主の後をついてこようとしたり。気持ちは全く呆けておらず、いつものま

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        • ダイダラボッチvsポール・バニヤン(完結)
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        • ブラッドストーム・イン・ジ・アビス(完結)
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        記事

          最近のふーちゃん

          きさまたち、元気にしているか?ぼくは元気です。ねこはただいまぼくのお腹の上にいます。 おくちをムニャムニャさせながら、この通りぺっちょりしている。 基本的におじいちゃんなので、日がな一日ずっとこの調子です。たまにボンヤリ起き出して、カリカリを食べ、水を飲み、たまに病院に連れて行かれて、また寝る。 和室の境目からきびしくお家を警備したり ひとの足の間に挟まったらしている。かわいいね。 そんなかわいいふーちゃんも、年齢不詳のおじいちゃんなので、ここのところだいぶヨボヨボ

          最近のふーちゃん

          おれはFF14二次創作でプラクティス・エブリデイした

          おれだ。おれはその後ミルウーダをこの手で殺した。絶望的な貴族と平民の断絶に…NAMIDAを流し…それはそれとして更に下賤な存在であるMANOMOを狩り…アイアムラムザ。シーフ、アンド、アーチャーしている。 そんなおれの最近のテキストカラテ稽古の模様をお伝えしたいと思う。 注意書きファイナルファンタジー14の話をする 自分のアバターと他人のアバターが登場する二次創作の話をする。つまり「うちよそ」だ。 「うちよそ」はラヴクラフト御大も嗜んだ崇高な趣味であり、それを軽んじる

          おれはFF14二次創作でプラクティス・エブリデイした

          【FF14】お前はセイブザクイーンの戦場で全てを見届けるものになれ

          ※6/28 23:00追記あり※ 恩徳のユンブ : よくも、私の仲間たちを……! 皆、自由を信じて戦っていたんだッ……それをッ……! 鋭刃のブラズ : 死した仲間が、復讐を望んでいるのか……? 信念のためにこそ武器をとっていたのではないのか? 恩徳のユンブ : 黙れ、黙れ、黙れッ……! 蛮族が軽々しく、私の仲間の想いを口にするなッ……! おれだ。ひさしぶりじゃないか。おれはここのところメキシコの荒野から距離を置き、ほぼエオルゼアの大地…おまえたちにわかりやすく言うと、FF

          【FF14】お前はセイブザクイーンの戦場で全てを見届けるものになれ

          2020年振り返り

          ドーモ、まきのです。 今年はなんかもうコロナとかで色々大変だったし大変な状況はこれからも続くので引き続き対策していくとして今年の我を振り返ってみよう。 転職した 7月から職場が変わりました。 特に業態は変わってないので相変わらずWeb屋さんなんですが、コード書いたりなんやりはほぼやらなくなり、もっぱらディレクターの日々です。知人の誘いで転職したら初出勤前にその知人が辞めるという無茶苦茶なイベントもありましたが、なんとか転職先に馴染めてよかったです。はい。来年はもう少し出来

          2020年振り返り

          Twitter滅んだかな

          Twitter滅んだかな

          燦然たる断片

          朽ち果てた機動兵器の残骸で弾幕をやり過ごしながら、俺は傍の肉塊に目をやる。陸軍の兵士。吹き飛ばされてきた割には損傷が少ない。右腕と首が足りないぐらいだ。 俺は背負ったコンテナから手頃な腕と生首を取り出す。肉塊に手早く接合し、活性化。肉塊は痙攣と共に赤黒いものを吐き出しながら、ゆらりと立ち上がった。 接合した首が持つ脳は自我漂白済だ。俺は足元に転がる誰かのライフルを拾い上げて手渡す。トリガーに絡み付いた指の残骸は丁寧に剥がしコンテナにしまった。 兵士が呻き始める。俺は手甲

          燦然たる断片

          FF14非実在小説から引用した言葉

          ツイッターで「#いいねの数だけうちの子の実在しない小説の台詞を書く」というのがあったのでFF14アカウントの方でやろうかなと思ったわけですが、いいねされるのを待つよりも先に手が動いてしまったのでここに放流しておきます。完全にFF14のうちの子「ソフィア・フリクセル」を知ってる人向けコンテンツです。書いた奴が後から読んで楽しむやつ。全部読むと普通にネタバレするので、拡張ごとの見出しを参考に自衛してくりゃれ。 FF14を知らない方は、こう…このあたりを読むと…よい…。それでこの

          FF14非実在小説から引用した言葉

          疾走、桜花獣旋風。セルフライナーノーツ #こちら合成害獣救助隊

          おれだ。座れ。ひさしぶりじゃないか。色々あってコロナが失われてしまった世の中だが、論理コロナはおれやお前の脳内に無限に存在する。呑め。 さてそんないつもの逆噴射文体はさておき、半年ぶりぐらいに合成害獣救助隊だ。まさかライナーノーツから読む人はいないと思うが、そうでなければ読んでくれ。ください。お願いしますチョー面白いんです。 こんな感じで話を作ったなんかこう、世の中の色々な何らかの何かでショボショボしてしまっていたので「そうだ、うちの子に会いに行こう」と思い書いたものだ。

          疾走、桜花獣旋風。セルフライナーノーツ #こちら合成害獣救助隊

          疾走、桜花獣旋風。 4/4 #こちら合成害獣救助隊

          【前回】 開け放たれた扉から舞い込む桜の花びらをまとい、あたしは全速力で飛び出す!仲間も来た。鎧もある。ここからだ! 《おとーさんおかーさん!アマガサ、いろかわってる! あたらしいフォーム!》 堤防道路に上がったあたしのセンサーが聞き覚えのある声を拾う。たぶん避難途中のさっきの子供。そういえばヒーローは色が変わって強くなるんだった。全然似てないと思うんだけどな…。 彼方の現場を見やる。4体のキメラ達は部長達に包囲されて未だグラウンドにいた。よし。3秒で接敵出来る。あた

          疾走、桜花獣旋風。 4/4 #こちら合成害獣救助隊

          疾走、桜花獣旋風。 3/4 #こちら合成害獣救助隊

          【前回】 少し考えてから、あたしは無言で少年にサムズアップした。「アマガサ」もたぶんこういう事するはずだ。再び迫りくるサメ型キメラに向き直り、あたしはマントを翻して突進する! ホホジロザメ型キメラの恐ろしく発達した豪腕が容赦無く鉄拳を振るう。「本物のアマガサ」ならきっとスーパーパワーの鎧が守ってくれるんだろうけど、あたしが着てるのはヒーローショーの衣装だ。絶対に殴られたくない。あたしは回転しながら鉄拳を避け、すれ違う勢いのまま相手の脚と頭に二段蹴りをお見舞いする。着地と共

          疾走、桜花獣旋風。 3/4 #こちら合成害獣救助隊

          疾走、桜花獣旋風。 2/4 #こちら合成害獣救助隊

          【前回】 水の音、波の音、そしてそれらが弾ける音。その方角、遥か遠くの川面に水柱が立ち上がり、巨大な影が躍り出た。ええと…サメ!ワニ!イカ!…アザラシ?これは自信無い! 「扇さんッ!出動掛けて!救助対象、大型4!」 「どこ?!え?!」 「あっち!バーベキューエリアのあたり!」 「えぇぇ…?!うわっホントだ!大変!」 あたしの視力が見ているものを、扇さんも懐から取り出した双眼鏡で把握した。水中から飛び出してきたキメラは4体。ベースになっている動物は全部海洋生物だけど

          疾走、桜花獣旋風。 2/4 #こちら合成害獣救助隊

          疾走、桜花獣旋風。 1/4 #こちら合成害獣救助隊

          人の身長ほどある草に覆われた河川敷の茂みの中、ウサギの耳を備えた仔犬が眠っている。よく見れば毛色もチグハグだ。間違いない。こいつは合成害獣(キメラ)だ。俺はそいつをハンマーで叩き殺す。いや、まだ殺してない。幻覚だ。嬉しすぎて未来を見てしまった。 落ち着け。一撃で殺してどうする。ようやく見つけた獲物だ。殺すのは試したい事を全部試してからだ。吊るし、引き裂き、粉微塵にする。混ざり合った命を全て味わってやる。死は救済だ。 報道されるようなクソでかいキメラじゃない。俺が好きに出来

          疾走、桜花獣旋風。 1/4 #こちら合成害獣救助隊