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ひとつの船に、たどり着いてから。|年子の育児(1-2歳)と夫婦起業、書くことの再開について

3年前に、長崎での1年間のしま留学を目前にした長男(当時4年生)のことをnoteに綴ってから、たくさんの大きな変化を経た。

今は北海道のひだりうえにある小さな漁師町で、タコ漁師の夫と長男(中1)、新メンバーのチビふたり(年子)も加わっての5人暮らしがはじまり… 長らく続いた睡眠不足も少しは楽になり、末っ子の産後からひとつの区切りを迎えたかなと、感じているところにいます。

書くこともままならなかったここ2〜3年の話と、noteを改めて続けていきたくなった今のことを、ざっくりと残していきたいと思います。

言葉がまだ使えない彼らとのやりとりは、
疲れと癒やしで、幸せいっぱい。


今ふり返れば一番大変だった時期、1年弱の準備期間をもって、まんなかの子が生後1ヶ月に満たない頃に夫婦でスタートしたミズタコの6次産業化。これは夫が地道に積み上げてきた〈地域活動〉や〈持続可能な漁業を目指す取り組み〉が強固な基盤となったブランディングと、その中で恵まれた深い理解のある多くの知人・友人のおかげさまで、漕ぎ出しがとてもスムーズにいったのは本当に幸運なことでした。

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小さな子どもたちとの新しい暮らし、生まれたばかりの事業、漁業の仕事、夫婦パートナーシップ。やんでは再びをくり返す強風の中、ふたりで何度もへこたれながら、この先、人生をかけて守りぬき、ともにつくっていきたいものがなにか確認しあうことを、限られた時間と体力の中でも(這ってでも!)、お互いに優先させてきました。

これまで築きあげてきた〈自分らしさ〉も手放して再構築させていくことを、悲観せず惜しまず、共有しているゴールの先まで一緒に歩んでいくための手段として選択ができること。それを、今ここにある豊かさのひとつだと感じられること。夫の想いある行動のひとつひとつが育ててくれるそんな確かな幸せが、今の私のいちばんの〈立ち上がる力〉となっています。

(本当にいつもありがとう。そして、立ち上がる力ってなにより大事。1000本ノック子育てには必須。)

そして、貪欲に、私たちがここにこう在ることによって世の中に還元できることはなにか、社会を良くするために向けるべき航路はどこか…それをいつでも考え、探しています。それは、社会の中で生きている自分たちが幸せでい続けたい、そんな利己的な思いが出発点ではありますが、他者と豊かに関わりあいながら生きてくことを望む私たちにとっては、利他も利己もおなじでひとつなので、そこはよく。(“リタコ”って、そんな意味も含んでいると私は思ってる)

自分たちの、そもそも私自身の目指したい〈より良い社会〉とはどういうものなのか、〈他者との豊かな関わりあい〉とはどう成り立つのか──ぐっと、まだまだ足りないその解像度を上げていきたい。自分たちが世の中に対して今できるアクションのすべてを通じて。お仕事(で関わるすべての方)にも、家族を支える日々の営みにも、等しくそんな気持ちで向き合わせて頂いています。

お客様との良質なコミュニケーションが湧き起こる機会を
デザインするアイテムやツールづくりも楽しい。


現状、夫婦単位で取り組むからこそかたちづくられている部分は大きいものの、〈夫が漁師として歩んできた人生〉と〈そこから見出したビジョンへの彼自身の想いと行動〉があって成り立つこの事業に携わることは、自分の至らなさを知ることも含めてとても刺激的で、やりがいに満ちています。今はやっとついて行っているのが本音だけれど、この先、彼と同じスタミナで同じ距離を一緒に走り抜くことができたら、きっと、もっとおもしろくて、事業の可能性も広げられるかもしれない。そこでは、しっかりと内面から整った心身で、しなやかで強い自分で在りながら…というのも、絶対に外せない。

そんな芯のある生き方をしていくには、まず、深い思考ができる状況をつくることがマストだけれど、ものごとを本質的に進めていくための適切な問いを立てられる〈観察眼〉を鍛えることは、自分の内面に注意深くなることからでも十分できる。こんな暮らしを軸にした横断的でとりとめのない実践の蓄積を、整理しながら体系立てて、探究テーマを定めながら深めていくことの進捗を、これからこのnoteに綴っていきます。(たったひとりでも)どなたかの少しばかりのお役に立つかたちに編み直しができるようにしていきたい。これは、40代をどう生きたいかを考えた、ひとまずのこたえを受けての小さなスタートとして。


あなたの表現は気持ちがいいねー。


多くの方は日常的に他人との対話(会話、ではなく)の機会があり、自分のことについて言語化する習慣を持っているのではないかと思います。そのような機会がなかなかとれない自分にとって、この場所はとても救いになります。書くことの良さを誰彼かまわず押し売りしたりできないけど、話すこととはまた違う、瞑想めいたスローテンポで言語化をしていくことで自分の中の風通しがどんどん良くなっていく心地よさ。これ、だれかと共感できたら嬉しいです。誰かに読んで頂くことを当たり前と思うことはないけれど、わずか数分でも、誰かが自分の生きる時間をここに使ってくれていたのならば、心からの感謝を伝えたい。今後とも末永く、ゆるやかに、お付き合い頂けたら幸いです。

小笠原 ゆか

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