溢水

きみに届く文章が書けますように。 みつけるから、みつけてね。

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溢水 [✉ i.issui143@gmail.com] 🌟 高速道路をはしるときの、きみのたてがみ。「一生忘れないだろうな、」と言うきみの言葉を信用できないまま はしりつづける。あしは、とめられない。肩を借りて眠ってもきみの夢は見られないし ぼくたちはどこまでいっても他人でしかない。爪を綺麗に切っているところが好きだった。ブレーキもアクセルもないよ。もっとつよく手をにぎってほしいだけだった。 🌟 きみが踏みつけて、ばりばりと壊すわたしの尊厳。いのちのわななき。それが気

    • 春うらら

      なにが不満なんだこの生活の。桜がいつの間にか咲いて散る。葉桜をみのがして、いつのまにか葉っぱだけになっていた。そういう生活を手放したいけど、手放さないまま。自分の人生なのに、なんだか列車に乗っているみたいだね と思う。またひとごとみたいに。ともだちがいくつか言葉をこぼす。たいせつな言葉だ。浴びる。髪をあらって、かわかしてもらう。たいせつだ。しろいいぬになった気持ちで享受する。言えないことが増えると、選択肢が増える。パズルみたいだ。だまったまま死んでゆくしかばねどもを越えたつも

      • あたらしいいぬ

        ひとに髪を洗ってもらって乾かしてもらったので、しろいぴかぴかのいぬになった気でいる。頭皮や髪のさきをやわやわと触られるのは、単純に気持ちが良かった。おもいだして、ねむくなる。涙をながすと拭ってくれた。化粧をする過程すらも種明かししてしまって、わたしはもうだめ。アイロンで髪を伸ばすのもかったるくて、今日は髪を結んだ。ねむたい夕方。 でけーソファに座っている。沈んでしまいそうだ。なんか、めんどくさくて。ひとに「傷を増やしちゃだめだよ、もう」と諭され、「わかんない、どうでもいいか

        • 光ってもかわいそうじゃない

          皿の上のグリーンピース。嫌なことはぱたぱたと、ドミノみたく重なる。ぎらぎらと光るすべてのものがなんとなくぼやけて見えて、忘れたほうが良いのだろうと察する言葉ほど輪郭を捉えてしまう。爪に付けたいっとう光るパーツが剥がれてゆくのと同じで、わたしたちは成すすべがない。なんで? 声は反響もせずきえてゆく。声になんていちいち出さないから。そんなもんでしょう。ねむる。 いつだって砂を掴むようなきもちがするんでしょ。わたしもそうだから知ってるよ。凍った湖に落ちたら、暗いほうに向かって泳ぐ

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          せっせと

          日に焼けた肌。の、小さな少女が読書にいそしんでいる。ばりばりと本を読むさまを見て、『静岡』を半分過ぎたか過ぎないかのあたり。わたしもぱりぱりと本を読み始めた。鞄のなかでは食べきれなかったベーグルが揺れている。傷んだかな。わたしもそれくらいの頃は、読まずには居られなかったよ。いつから変わってしまったかな。口には出さずに思う。焼けた肌と反対色の白いソックス。無垢になりたい、無垢になりたい。とこころのなかで何回か唱えてみた。届かない。そして、もどれない。痛感す。ここはおそろしい場所

          せっせと

          ぴりか

          爪に付けたキティちゃんが全てに引っかかって、生活がしにくい。締め切りが生きているだけで迫ってきていて、春になる前なのにずっとなんだか心がさみしい。デカすぎるBGMに苛々して、人生がなんだか涙で浮いている。というかブーツに穴が空いているのか?というくらい水が入ってくる。さっきにタクシー乗ったら番地を正しく入力してもらえなくて、というかそもそも聞いてもらえなくて。「6じゃなくて5です」と言ったら「変わらないでしょ、近くなったら言うて」と返された。変わるわ。廃業してまえ、おまえなん

          わがままでない

          たとえば。 起き抜けに化粧を落とし忘れたことに気が付くということ。朝も早よから受け取りあぐねていた荷物を受け取り、先日ぶっ壊したドアの修理代の振り込みに行かねばならぬことを思いだす。すべてが溢れている。昨日はむしゃくしゃするだけして、涙を無理やり擦りながらタクシー乗り場まで歩いた。涙がでるような生活はいけない。目に付いたガチャガチャを回すことで事なきを得た。えてない。 白い腕の外側にまた刃を入れて、「まにあった」と思ってまた涙が出て、イライラしたまますこしねむった。生活に

          わがままでない

          いまたすけるからな

          なんか卒業してから大学の研究室に行ったとき、流れはちょっといまは思い出せないけれど先生が「死と孤独は切り離せなくて、そういう道を選ぼうとするひとは大抵愛に問題がある」みたいなことを言っていたのを思い出した。唐突。いや、唐突でもない。そんなようなことをここさいきん、ずっとかんがえあぐねていたから。考えなくてもしやわせにふやけられる暮らしとかは、生まれてからまだ一度も訪れたことがない。映画の話からだっけ、どうだったかな。でもめちゃくちゃに納得したのを覚えている。だって、(わたしの

          いまたすけるからな

          そういうダンス

          小さいとき、なかったですか。ゴマフアザラシのキャラクターみたいなやつ。あれいまになってすごく欲しい。わたしの生活をいつだって覗いていてくれるゴマフアザラシ。さすがに愛おしすぎる。さいきんはぬいぐるみだったりキーホルダーだったり、あとなんだ。まあなんかいろいろと。びびっときたキャラクターとの出会いを大切にしすぎていて、部屋のかわいいがもう溢れそうになっている(ふつうに部屋が散らかりすぎていてかわいさが相殺されている感は常にある)。引っ越したいという気持ちが常に薄っすらとあって、

          そういうダンス

          もえそで

          春みたいな明るさがちかちかと鬱陶しい。出掛けたさきでは梅の花が咲いていて、車窓から覗いたときシンプルに「きれいだ」と思ってしまったのがいやだった。てかそのあと車は事故ったし(運転手には「ごめーん!」と言われた。レッカー車に釣られる車を見上げてひさしぶりに心からわらうに至る)。スタイルもご機嫌も常に良いわたしだって、腕を切ったり切らなかったりしながら無理やり進んでいる。さいきんはなにも更新できていなかった。小説は書いているけど、2ページ書いて3ページ消している。まだ2月もはじま

          もえそで

          ♡2023

          大掃除が滞っている。気がつけばもう年の瀬。というか最後の1日。読んでくれているあなたがこたつとか、なんかそういうあったかい場所でまるまっていてくれることを願うばかりです。振り返れば、いろんなことがあった1年だったけど。書けることだけ書いて、振り返ろうかなと思います。お正月、ひまでしょ。時間つぶしにでもなればいいなと思って。よかったら読んでね。 とにかく、今年は大学を卒業して。大学のころ好きだった男のことはまったく思い出さなくなった。渦中にいるときはさ、永遠だと思ってしまうで

          非通知

          電話基本でない。友人の電話は出る。友人以外から電話が来る現状がおかしい。人事部からの電話を無視し続けてしまう。普通にこれは悪。つまることわたしは悪。でも近所の中華屋さん、となりに子どもが居たらたばこは吸いません。これは、善? 徳を積んだり壊したりしながらすすんでゆく。そういうものですよね、人生というのは。 親の店だか会社だかでだらだら消費する夏休みを過ごしたことがある。NHKの誰がみるねん、みたいな人権啓発系素人映画。片桐はいりが大活躍する番組。柴犬が出てくる算数の番組。や

          非通知

          あたまいた、ぎら

          大きな音は嫌い。このところ眠れていないし、ピアスをあたらしく開けたいし、本棚にしていたカラーボックスにカビが生えたから捨てなきゃいけなかった。制服もクリーニングに出さなきゃいけないし、てかなんか調整費とか謎のお金が発生したから3万払えとか言われるし。てんてこ舞いだった。ネイルのデザイン決めてるときくらいしかたのしい時間がない。頭おかしくなるって、普通に。誰の番号からか分かんない電話がたまにはいる。出ない。知り合いだったりする。ラインでいいだろ、と思う。言わない。めんどくさいか

          あたまいた、ぎら

          心臓のほう

          心臓があるほうの胸のほうが、大きいんだって。だからなに、と思った。こういうときは余裕がないからいけない。腕の傷を隠しもしなくなった。茶色い線だけが残っている。ひさしぶりにあった大学時代の知人が、ちら、と目をやって「だいじょうぶ?」と言葉を並べる。大丈夫じゃないときが分かんない。大丈夫なときもわかんない。大丈夫じゃないって誰に言えばいいんですか? 壁とか? 言葉は究極、白に吸い込まれるんですよ。聞こえはいいけど、これは思考停止です。オワコン。そんな言葉が駆け抜ける。 ちいかわ

          心臓のほう

          いとま

          『凪のお暇』を電子書籍にて読む。フィクションはフィクションだけれど、わたしも暫しのお暇中。身につまされるものがあった。はやく脱さなきゃ、と思うが思うほどにハムスター化してしまう。終わりのない、なんていうの、車輪みたいなやつ。あれを走ってる気持ちになる。足るを知る、とか無理ですよ。他人のことモンスターに見えるときある。他人しかいないけど。どこまでいっても、一線を引こう。凪はきっといまのわたしです。ストレートの頃のほうの。 TikTokとかはじめたほうがええんかなーーー。とか思

          いとま

          ピアッサー

          ピアスをめちゃくちゃに引っ張られる。ころしてやろうかとおもった。過激なことは、心に留めるが吉。とか、だまれや としか思わない。タトゥーに触んな、と歌っていたのは誰だったか。わすれた。25で死ぬとか30で死ぬとか日々によって揺れる期限。わたしはいつまでここに居られるか。もう、捨てられるものしか手のうちに留めておけない。はやくなんとかしてください、と自分の首に寄せる手が、汗ばんでいないことだけを祈る夕方。 THE・ピンクトカレフの「トカレフ」ってアルバムをずっと聴いてる。17歳

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