見出し画像

ギラギラ剥がれて、

繁華街を歩くとき、品定めされても良いくらい自信を持つこと。だからマスカラを入念に塗る。すれ違うとき、舌打ちされないように。念入りにヘアアイロンで髪に熱を通す。顔の前に手を出されても、立ち止まらずに無視できるように。くだらないとは思ってる。自分なりに前を向ける顔を作っても、薄暗い照明の下じゃなにがなんだか分かんないし。もう会うことないだろうなってひとが、もう会うことないだろうなと気付かせてくれる前、「白電気の下で、こいつ肌汚いって思われたないやん」、とファンデーションなのか元々なのか綺麗な肌を撫でながら言っていた。みんな同じこと思うのかなあ。ギラギラと薄暗く光るわたしの希望(絶望とも言う)は、いつか消えるから光るのかな。そうは思いたくないけど、それは。負けたほうが良い勝負は、確かにあるってこと。


きみのかおがもうわからない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?