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光ってもかわいそうじゃない

皿の上のグリーンピース。嫌なことはぱたぱたと、ドミノみたく重なる。ぎらぎらと光るすべてのものがなんとなくぼやけて見えて、忘れたほうが良いのだろうと察する言葉ほど輪郭を捉えてしまう。爪に付けたいっとう光るパーツが剥がれてゆくのと同じで、わたしたちは成すすべがない。なんで? 声は反響もせずきえてゆく。声になんていちいち出さないから。そんなもんでしょう。ねむる。


いつだって砂を掴むようなきもちがするんでしょ。わたしもそうだから知ってるよ。凍った湖に落ちたら、暗いほうに向かって泳ぐと良いらしい。暗いほうに泳ぐ。暗いほうに、ただ向かって。さきになにがあるのか、握ったこの手に、何が残るのか。しらない。それがいいのでしょう、言い聞かせる。ほんとうはどこに泳ぎたかったの。わからない。だから泳ぐだけで。


わらってるかおがすき。ほんまに?


新年度のほうがこわい。新年よりも、己で決めるという感じがするから。きみのことをまだしらない。でもきみのことはしってる。文章で会いましょう、そう言うのに。しばらく、筆を取れなかったのは。不誠実だろうか。わたしはそう思う。向き合いたい。なにか、莫大な、ものに。

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