巡礼29日目 in サンティアゴ・デ・コンポステーラ (0km)心底たのしい、は愛だと思う
🏠santiago de compostela
あはは、イヒヒ、真夏の福笑い
思いっきり寝坊する。ケイシーとの待ち合わせは10時だったので、パッと身支度してそのままカテドラル前の広場へ向かった。
まだやっていない店も多くて、しばらく一緒に街をぶらぶら。ギリ開いている店をみつけて入る。ほかに誰もいないお店でコーヒーとドーナツを注文して、1時間ほど、帰国後のことなどおしゃべりした。
ケイシーはとても活動的で、このあと南米のほうへ行ってフライフィッシングを楽しんでから日常に戻るのだそう。みんなあちこち行っててすごいな~と、羨ましくも感心する。私もそんな風に暮らしたいな。
昼前に店を出て、「またね!」とハグしてお別れ。記念にと、ホタテ柄(サンティアゴ印)のネックウォーマーをプレゼントしてもらった。(いま、首元温め用に部屋着にプラスして着用中。薄手の綿ジャージーで、圧迫感なく軽くて重宝してる。)
日本酒と温泉と雪が好きで、東北や北海道に何度か行ったことがあるという彼女は、今年も日本までのチケットをとっていたらしい。「コロナの状況でキャンセルせざるを得なかったけど、また行くわ!」と話していたから、日本に来た時には会えたらいいな。(※2023年5月、日本で再会しました:「リウマチ治療、血液検査の結果とこれから」参照)
その後は、サンチャゴについたら行きたいと思っていたmercado de abastos santiagoへ。魚、肉、チーズ、野菜、スパイスやその他乾物までいろいろ、遊園地のよう。あー市場ってほんと楽しいな!お昼時ということもあってか、バーが並ぶエリアではどの店も賑わっていた。
「ランチここで食べたいなー、でも迷うなあ・・・」ワインの立ち呑みスタンドで、おじさんがドデカいカキを片手に(ワインを)注文しているのが見えた。とっさに「写真撮ってもいいですか?」ときくと、「いいよ。」「あそこ(鮮魚店)で買って、ここで飲みながら食べられるよ。」と教えてもらう。なるほど!
おじさんにお礼を言って、さっそく鮮魚エリアに引き返した。スペイン人の巡礼者に、「ホタテが絶対おすすめ!」と聞いていたから、ぜひともホタテを食べたいな。3周ほど行ったり来たり迷いに迷って、ここにしようと決めたお店でホタテを頼んだら、生食できないらしい。ガーン!生で食べられるのはカキだけなのかな?(私はカキが苦手)
あきらめきれずにウロウロ、お店の中から女の人に声をかけられた。「ホタテをワインスタンドで食べたいんだけど・・・」と言うと、「焼いてあげるよ。」とのこと。やった!!ホタテを3つ、ついでに小さなイカもひとつ、ソテーしてもらう。
女の人は、パラグアイから移住してきて、ここで店をはじめて十数年たつのだそう。異国の地で市場に店を出して、何年も続けられているなんてすごいな・・・私は日本で始めた自分の店を9年で閉めたから、しみじみ感じてしまう。彼女がスペインに渡ってきた十数年前、私は何をしていただろう?
おしゃべりしている間にホタテとイカが焼きあがったので、「mucho gracias !」お礼を言ってワインスタンドに直行する。白ワインを注文して、あたりをきょろきょろ、ウキウキして過ごす。ホタテもイカも、焼いたら超小さくなってしまって心もとないサイズだったけど、おいしかったあ。
あっという間にワインスタンドが混雑してきて、女の人が相席する。少し酔いのまわった心地よい気分にのっかって、私から話しかけてみた。ドイツから来たという彼女は、「本当は巡礼をしたかったんだけど、足を痛めてしまったの。だから今回は観光できたのよ。」とても穏やかな話しやすい人で、短いながらもゆったりした時間をすごした。
私はワインを飲み干して、「あしたのあさごはんと道中用のフルーツを買うから。」と先にお別れ。目を付けていた八百屋?で、チェリーをふた掴みとイチゴをひと掴み、トマトをひとつ、マッシュルームを3つ購入する。ほくほく気分で市場を出てアルベルゲに戻る途中、向こうのカフェで手を振っている人が・・・あれ?!・・・さっきの女性だ!
「いまバイバイしたばかりなのにねえ!」お互いに笑いあって、一緒にどう?とコーヒーをごちそうになる。
夜はミサに参加した後、マルガリータ&ベロニカ(11歳)親子と待ち合わせしていた。とてもあっけらかんとした二人のやり取りは、温かさがあって、自然で、見ていて和む。マルガリータがいろんな話をしている合間に、ベロニカがGoogle翻訳を使ってちょこちょこ話しかけてくるのだけど、それがユーモアと愛嬌たっぷり、マルガリータの返しも明るいエネルギーに溢れていて、私はたくさん笑った。
「ベロニカがやたら舌をだして写真を撮りたがるのよ、意味がわからないわ。」とマルガリータ。ベロニカはTikTokに夢中らしく、そのそばから舌をだして自撮りしている。「ほらー、また!」とマルガリータ、「フフフ・・・」と私。
ベロニカはすかさず何か打って、私にスマートフォンを差し出した。「私のほうがベロがキレイだから、ママは嫉妬してるんだよ!」
「ひー!ええ?!」私のリアクションにマルガリータが「何、何?!」
ベロニカがイタリア語で説明すると、マルガリータは「私の(ベロ)だってキレイですけど〜!」って負けじと舌をだしてみせる。私はたまらず「ヒーッヒッヒッ!」さいごは三人で大笑いした。
「本当に楽しかったねえ、また来たいね!」マルガリータとハグしてお別れしたときも、「見て、ベロニカが嫉妬してるわ。」と笑って話すマルガリータと、睨みを利かせてニヤリとするベロニカに、最後のひと笑い。
こんなにしっかり暗くなるまで外にいたのは巡礼中はじめてかも。あはは、うふふ、の大笑いにすっかりリフレッシュしたな。エネルギーもフルチャージされた感じがする。よし、あしたからフィニステーレにむけてまた歩くぞー!
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