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「つづけるためには、つづけることよ」〜ユーミンの言葉

夜、布団で横になり、ラジオをつけながら、Amazonで注文した本を読んでいた。文學界5月号。N/Aという小説が読みたくてAmazonで注文した。本の紙質が柔らかく、肌触りがいい。
N/A。文學界新人賞を満場一致で受賞。芥川賞は逃した。
平日の13時からやっている赤江珠緒「たまむすび」という番組が昔から好きで、フルタイムで働いているときは聴けなかったが、今は日中家にいるので聴いていることが多い。その番組のなかで紹介されていた本だった。


読書中、うるさい音楽はジャマになる。radikoでチャンネルを変えた。ユーミンの番組にした。
ファンの人と電話で話してるのかなと思ったが、それにしては、いやに相手の話がうまい。あとから知ったが、あちこちの名物パーソナリティーとつなげてユーミンが話していたのだった。
BGMとして流して本を読んでいたが、楽しげな会話に気がとられた。
突然あるフレーズが耳に入ってくる。

「つづけるためには、つづけることよ!」

ユーミンの力強い言葉。
どうも会話相手の男性パーソナリティーが、「つづけていくためにはどうしたらいいですか?」とユーミンにアドバイスを求め、その返事だったようだ。
その簡潔さ。きっぱりした感じ。ストンと胸に落ちた。
音楽を作り、表現すること、ユーミンでいることを続けてきたからこその説得力。
私のような凡人には到底想像もつかないような大変なご苦労があったろう。それでも、あのクオリティで創作し続けること。私は特別にファンというわけではないが、とんでもなくすごい人なのだというのはわかる。つづけてきた人だから知っている。だからこそ言える言葉。


ずっと若いとき、嵯峨治彦さんという方の馬頭琴とホーミーを聴く機会があった。
まだ嵯峨さんは北大生だったと思う。ユーミンのコンサートツアーにも参加したというのを、連れて行ってくれた女性が教えてくれた。
私がその女性とどう知り合ったか覚えてないのだが、彼女は嵯峨さんと知り合いで、演奏会の後に彼を紹介してくれた。嵯峨さんが「弾いてみますか?」と馬頭琴を弾かせてくれたのだが、中学時代にコントラバスをやっていたので、弓は自然とその持ち方になった。それを見て「コントラバスっぽい」と嵯峨さんは言っていた。
馬頭琴もホーミーも初めて聴いたが、西洋の弦楽器とは一味ちがう美しい音色と、聴いているこちらも身体が共振するような、独特な歌い方のホーミーに衝撃を受けた。喉の震わせ方、響かせ方を教わり、家でしばらく練習してみたがうまくできなかった。

ユーミンのラジオを聴いてあの時のことをふと思い出し、嵯峨治彦さんの名前で検索してみたら、なんと今も活動されていた。うれしかった。
表現者でありつづけることを実践している人をまた一人見つけて、ユーミンの言葉の重みをかみしめた。



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