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資産家が戦うアメリカンヒーロー、公務員が戦うのが日本のヒーロー

いくつになっても個人的に好きなのが”ヒーロー作品”。
今回はそのヒーローにまつわる雑学的なお話です。

私は日本の特撮ヒーローが大好きなのですが、友達に勧められ最近はアメリカのヒーローたちが活躍する
”アベンジャーズ”を含めた関連作品を順に追って観るようにしています。

その時に友達との会話にてハッとしたことがあります。
それはヒーローになる前の状態。

アメリカのヒーローたちの戦う前の姿は基本、社長、起業家。
日本は基本公務員、または組織に所属していることが多いのだということです。

なぜだと思い文化の違いもふくめ調べてみました。


1.アメリカンヒーローは社長でリブート式

アメリカのヒーローの変身前の職業は
・アイアンマン:起業家、発明家
・ハルク:天才科学者
・キャプテンアメリカ:社長
・バットマン:社長
・スパイダーマン:学生
・スーパーマン:サラリーマン(宇宙人)

一般人なのがスパイダーマンだけという、基本資産家、起業家が多い。
そしてアメリカの場合、同じヒーローで何度もリセットして物語を形成していく”リブート式”を採用している。

いまだにバットマン、スパイダーマンなど何十年も前に誕生したヒーローなのに新作がつくられるのも、そのような仕組みができているため。

そのおかげで同じヒーローで回せるので脚本が新たに書きやすいのが大きなメリット。
ただし新ヒーローが誕生することが珍しくなる。

だからこそ、アメリカでは老若男女問わずどの年代の方でもヒーローとはなにかイメージしやすい、同じヒーローの話で盛り上がれるという利点もあります。

2.日本のヒーローは公務員で世代交代

日本でヒーローと言えば”ウルトラマン”、”仮面ライダー”、”スーパー戦隊”が有名です。
ただ主人公たちが基本どういう立ち位置にいるかを見ると、
ウルトラマンはどのシリーズでも国の組織、防衛軍に所属しております。

仮面ライダーは個人だけで戦うのもあれば組織に所属していたりとテーマによって違います。
一番アメリカのヒーロー像に近いが平成版仮面ライダーはなぜか働いていない主人公が多い印象。

スーパー戦隊もゴレンジャーをはじめ基本軍または組織に所属している戦隊が多いのです。

「公的機関に属する者」か「自由人」が主人公なのが日本式です。

また日本の場合、ヒーローは仮面ライダー1号2号、ウルトラマンはウルトラセブンの息子ウルトラマンゼロなど、世襲制で入れ替わるのが前提となっております。
なのでシリーズ化やクロスオーバーなど話のつながりが作りやすい状態となっています。

デメリットは基本1年間しか活動しないということ。
アメリカのように同じヒーローを年代が代わった際に別の俳優が演じるということを基本しないため続編が作りにくい。
その代わり演じた役が役者さんのブランドになるという特典があります。
特撮ファンからしたら今でも松坂桃李さんは”殿”であり、佐藤健さんは”良太郎”、つるの剛士さんが"ウルトラマンダイナ"というイメージなのです。

正直な話を言いますと、おもちゃを売る必要があるから同じヒーローがずっと続くと売れないので1年で入れ替わるという企業努力な面もあります…

3.年齢層、価値観、演出も違う

なぜ日本とアメリカでは理想のヒーロー像が違うのか?
価値観の違いが関係していると思います。

アメリカの理想は昔も今も主役が”マッチョ”であるのも、かっこいい大人の姿をイメージさせるためであり、ヒロインもキュートよりセクシーな女性が多いのも理想像だから。
アベンジャーズのように皆で協力して戦うようになったのはつい最近。
基本個人で戦い自力で問題解決するのがアメリカンヒーロー。

一方日本は組織に所属し集団で守ることが前提。
身近に感じやすいように、職業が年々近寄りやすいものになっていたりするなど皆で協力して戦うことを良しとしています。
そのため体型が細身でもヒーローとして成り立つのです。
ヒロインも見た目が可愛い系が多く、美人系は悪の幹部に回ることが多い。

またアメリカと日本ではヒーローの年齢層が違います。
アメリカは基本30代以降が主人公、30代より下は大人として未熟という考えであり、自立した大人の姿が理想とされています。
10代が主役だと演出に規制が入りやすいので、演出の幅を広げるためにも30代の方が都合が良いのもあるかと思います。
大人も見るという前提だからこそキスシーンなども作品によってはありますので。

日本では30代のヒーローはまずいません。
理由の一つに日本だと30代はサラリーマンが圧倒的なため、理想の30代というのがイメージしにくいとのこと。
もう一つの理由として特撮は若手の登竜門と呼ばれるようになり特に10代~20代前半の青年が主人公、ヒロインを演じます。
日本の場合、漫画、アニメ、ドラマも多くは10代がメインと未熟なところから成長をして一人前になっていく姿に美学を置いている。

あくまで日本の特撮ヒーローのメインターゲットは小学生以下の子供です。
なので恋愛描写があったとしても初々しいのが大前提。
特撮でキスシーンがあったのはトレンディドラマ絶頂期に放映されたスーパー戦隊シリーズ「鳥人戦隊ジェットマン」くらいです。


また正直な話若くてイケメンじゃないと親が見ません。
昭和までは役柄に沿ったキャスティングをしていましたが、2000年以降の仮面ライダー、スーパー戦隊からイケメンは必須となりました。
当時仮面ライダークウガを演じたオダギリジョーさん、タイムレンジャーの永井大さんの影響力がすごすぎました。

さいごに

ヒーローの姿ひとつでも、ここまで価値観、考え方が違うのは面白いなと思います。
それぞれよいところがあるからこそ、かっこいいし立派です。
ただ、もしこの価値観が日本アメリカと逆だった場合、日本では資産家でマッチョなヒーローになっているのか気になるところです。

自分もまだまだ誰かのヒーローになる為に日々精進していきます。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
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ではまた。

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