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極楽浄土は何処にある

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決してふつうにはなれない性自認やフェティシズム、執着、書く事などについて終わりなく考え続ける煩悩まみれ私小説的七割ぐらいはフィクションエッセイ
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#邦楽

#今年のベスト音楽 を選ぶのをやめた

#今年のベスト音楽 を選ぶのをやめた

毎年なんとなく選んでTwitterやブログなんかで発表している“今年のベスト楽曲/アルバム”を選ぶのをやめた。元々選んでいない年もあったり、良作揃いで決めあぐねているうちに年を跨いでしまったりすることも少なくなかったけれど、2022年分から本格的にやめた。自分も曲がりなりにも音楽ライターとしての活動を執筆業の主としているわけだし、本当はなにかしらのアクションをすべきなのだろうけれど、これからは年末

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“Dannie May”という“人物”と、その“人生”を想うーEP『五行』、恵比寿リキッドワンマンを経て

“Dannie May”という“人物”と、その“人生”を想うーEP『五行』、恵比寿リキッドワンマンを経て

■「何物でもない何か」

一番最初に読んだインタビューで、バンド名の由来を聞かれたリーダーが答えたのはこんな言葉。言いたいことはわかるけれどその不思議な由来に、「なんやねん???」と思ったのはまだ記憶に新しい。僕がDannie Mayを知ったのは2年前の2020年、流行り病がこんなにも長い間僕たちの生活に影を落とすだなんて思ってもいなかったし、初めて拝見したライブ終わりに挨拶させてもらった3人はマ

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「音楽は世界を救う」のかーMrs. GREEN APPLEと令和4年

「音楽は世界を救う」のかーMrs. GREEN APPLEと令和4年

■ヒットチャートを賑わせる恋や愛の傍らで

今日もヒットチャートはたくさんの恋や愛で溢れている。
アイドルの歌う明るくて甘酸っぱいラブソングに留まらず、若者の間で売れっ子のミュージシャンがヒットを飛ばす曲も大体がラブソングだ。カップルの素朴でささやかな幸せを歌った流行りの恋愛ソングもそうだし、身を切るような切ない失恋の歌もそう。いつの時代も、演歌や歌謡曲の時代だって、無数の恋人たちの日々をいろいろ

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推しバンドが2年ぶりに活動再開した話ーー宝石箱を再び開けて

推しバンドが2年ぶりに活動再開した話ーー宝石箱を再び開けて

大好きだったバンドが活動を再開した。彼等が活動を休止したのは、今から2年近く前だったろうか。

僕が彼等の存在を知った時、彼等はとても若かった。僕も今よりずっと子供だったわけだが、彼等は更に若く、楽曲の作詞作曲のすべてを担っているボーカルの彼は高校生だった。信じられない程に成熟した言語センスと歌声、それに相反するような瑞々しい感性、若手バンドらしい粗削りな演奏にそれを“美徳”と感じさせられるだけの

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