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氷河期世代の弱者男性は結婚できない

「ロスジェネ世代を見捨てたから少子化は進んだんだ!氷河期世代が結婚できなかったのは経済力がなかったから!僕たち氷河期世代だけが結婚できないなんてひどい!」という声を目にすることがあります。

確かに氷河期世代は生涯未婚率の上昇が始まった時期と言えます。


しかし、これは本当なのでしょうか?

僕は違うと思います。

実態は以下のようになっているのです。

〇就職氷河期世代はまだマシで下の世代のが結婚できていない

〇氷河期は既に適齢期過ぎたオッサンなので結婚できないだけ

〇そもそも明治・昭和の時代の婚姻率の高さが異常

〇現在の未婚率がむしろ正常


僕は一度結婚して離婚しているので、結婚なんてそんなに良いものではない事を知っていますが、結婚したくても出来なかった氷河期世代には無念が残るかもしれません。


ですが、歴史的に見ても明治・昭和の時代が異常だっただけなのです。

氷河期世代男性だけが結婚できないわけではありませんので、「僕らだけ結婚できない!辛い!」と文句を言うのは、下の若者世代に失礼です。

就職氷河期世代に限らず、弱者男性は結婚できなくても仕方ないという事実を受け入れるべきでしょう。


氷河期世代が結婚できない理由と背景とは?

氷河期世代とはバブル終了後の辛い時期に社会に出た層を指します。氷河期世代が結婚できない理由は、様々な要因が絡み合っていると言えます。

一つの理由は、経済面の不安定さです。氷河期世代は、バブル経済の崩壊や不況などの影響を受け、就職難や低賃金の問題に直面しています。経済的な面での不安定さが結婚を踏み切る障壁となっているのです。また、氷河期世代の多くは、教育費やローンなど、経済的な負担が重く、結婚や家庭を持つことが難しい状況にあります。

もう一つの理由は、働き方の変化によるものです。現代社会では、働き方が多様化しており、正規雇用者や派遣社員、フリーランスなどさまざまな雇用形態が存在します。氷河期世代の中には、正規雇用が難しく、不安定な雇用形態で働いている人も少なくありません。このような働き方の変化が、結婚や家庭を持つことを遠のける要因となっています。

さらに、結婚自体への価値観の変化も、氷河期世代が結婚できない理由の一つとして挙げられます。若者たちの間で、結婚や家庭を持つことよりも、キャリアや個人の成長を重視する傾向が強まっています。結婚が必ずしも幸福や安定をもたらすものではないという考え方も広まっており、結婚を避ける人も増えています。

さらに、社会全体の価値観や環境の変化も、氷河期世代の結婚難を影響しています。仕事やキャリアが重視される社会において、家族や子育てへの支援が不十分であったり、子どもを持つことが経済的なリスクであると感じる人が多いため、結婚や出産をためらう声が増えています。


しかし、このような環境の変化は氷河期世代だけでなく、その後のゆとり世代もZ世代も同様に変化の影響を受けているのです。

氷河期世代だけが結婚できないわけではありません。むしろ、氷河期世代男性は、時代の移り変わりの中で、弱者男性でも結婚できた最後の世代と言えるでしょう。

実際に、非正規底辺の僕でも一度は結婚できました(失敗であり離婚という結末になりましたが…)。もし、僕が今の時代に生まれていたら、おそらく一度も結婚できなかったと思います。

もちろん、就職氷河期世代は前の世代までが順調な人生を送っていた中で「突然、はしごを外された」という点と、時代の激動が落ち着いた頃には既に結婚適齢期を過ぎたオッサンになってしまっていた点は不運ではあると思います。


女性の上昇婚社会では弱者男性は結婚できない

恋愛や結婚において経済的な要素がますます重要視されるようになっています。かつては社会的圧力あるいは愛情や感情が中心だった恋愛や結婚が、経済的な安定や社会的な地位を重視する婚姻形態へと移り変わっています。

上昇婚とは、結婚相手の社会的地位や経済力が向上することで、自身の生活水準や社会的地位も向上する可能性が高い結婚のことを指します。 従来の男女関係では、恋愛や結婚においては主に愛情や相性が重視され、経済的な要素はそれほど大きな影響を持たなかったとされていました。

しかし、女性の上昇婚が一般化するにつれて、パートナーとしての選択肢が広がり、経済力や社会的地位を持つパートナーを選ぶケースが増えています。経済的な安定や社会的な地位が重要視される中で、恋愛や結婚においても合理的な判断が求められるようになってきています 。

このような社会の中で男女関係は大きく変化しています。


一方で、経済的な要素が恋愛や結婚において重要視されるようになることで、愛情や感情だけではなく、相手の収入や職業などもパートナー選びの条件として考慮されるようになりました。経済力や社会的地位が高いパートナーを見つけることが、自身の将来や幸福に直結すると考える人が増えているため、恋愛や結婚においても合理的な選択が増えていると言えるでしょう。

さらに、上昇婚が当たり前になる社会では、男女間の立場や権力関係も変化しています。経済的な力が恋愛や結婚においてより重要視される中で、男女間での力のバランスが変化し、経済的に成功している女性でもさらに経済力のある男性を積極的にパートナーに選ぶようになってきています。経済的な要素が重要視される女性の上昇婚社会では、男性に恋愛や結婚において女性に対する経済的な責任が求められるのです。

女性の上昇婚社会では弱者男性は結婚できないため、当然生涯未婚率は上昇するのです。

就職氷河期世代に限らず、これからの時代は経済的に強い男にならなければ結婚できないことを全ての世代が自覚すべきでしょう。


明治・昭和の時代だけ未婚率が低いのは、「全員が結婚して子供を作り国力を上げる」という皆婚社会だったことが大きいでしょう。つまり、社会的な圧力で強制的に人々を結婚させたのです。

人の社会の都合で人為的に、繁殖という生物の自然な仕組みに介入していたのです。皆婚社会は皆が結婚できた一方で、様々な社会の歪みを生み出す原因になったのも事実であり、やはり自然でないことはやるべきではないという意見も多いです。また、結婚したくない人が不都合を被ったという事実にも目を背けてはいけません。

例えば、現在の少子高齢化問題について目を向けてみましょう。少子高齢化問題の本質は、昭和の時代に人口増を前提にした社会システムを構築してしまったことが原因です。もし、皆婚社会による急激な人口増が起こらなければ日本の発展も高度成長も無かったと思いますが、同時に人口増を前提にした社会システムを作ることもなかったことがわかると思います。

僕達は自然の摂理に逆らって"ズル"をすることで、日本の人口と経済を急速に発展させました。しかし、"ズル"にはやはり落とし穴があるのです。

今、僕たちが少子高齢化問題による労働力不足に苦しんでいるのは、ズルの反動が起こっているためです。


結婚できずパートナーを作ることができず寂しい男性も多いかもしれません。

しかし、それが動物として自然な状態であることをまず理解することが大切です。


結婚適齢期を逃してしまった独身氷河期世代おじさんが心の葛藤と向き合う方法

結婚適齢期を逃してしまった氷河期世代の心の葛藤は、多くの人々が抱える重い問題です。社会の価値観や環境の変化により、結婚や家族形成が遅れてしまったり、実現できなかったりすることがあります。このような状況に直面すると、自分自身と向き合う中でさまざまな葛藤が生じることも少なくありません。

氷河期世代の中には、結婚に対する社会的プレッシャーや自己評価の低下、孤独感、悲しみ、未来への不安など、さまざまな感情を抱える人々がいます。適齢期を過ぎてしまったことで、周囲との比較や「なぜ私だけが…」といった焦りや後悔の念が生じることもあるでしょう。

そんなとき、まず大切なのは自分自身としっかり向き合うことです。過去を振り返り反省することも大切ですが、同時に未来を見据え、自分の幸せや生き方を再考することも重要です。氷河期世代の悲しみや葛藤を受け入れながらも、ポジティブな未来像を描くことが、心の平穏を取り戻す第一歩となるでしょう。

また、誰かとの出会いや新たな可能性に開かれた姿勢を持つことも重要です。結婚だけが幸せや満足感の源ではなく、自己実現や人間関係の充実、趣味や才能の開花など、さまざまな面での充実が人生において重要な要素となります。

他者とのつながりや支え合いを大切にし、自分の人生を豊かにする選択を積極的に行うことが、幸せへの一歩となるでしょう。

氷河期世代の心の葛藤と向き合う方法は決して簡単な道のりではありません。しかし、適齢期を逃してしまったとしても、必ず希望は残されています。

自分自身を受け入れ、新たな幸せや生きる意味を見出すために、前向きな行動を起こし続けることが大切です。


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