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百鬼堂農園

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土いじりなどしたことのないオッサンが畑に挑みます
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#畑

#65 百鬼堂農園(15) 野望のトマトタワー

#65 百鬼堂農園(15) 野望のトマトタワー

 満を持してミニトマトを植えようと考えていたが、このところ天気が悪かった。晴れ間に畑をみにいったところ、雨があがって2日たっても、まだ粘土状。ものすごい保水力である。長靴の底に泥がへばりつき、周囲を一周しただけで2センチくらい身長が高くなっている。作業できないことはないけど、難航必至のため着手できずにいた。

 天気予報をにらみつつ、ミニトマト栽培のための培養土と支柱を買うタイミングを見計らってい

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#53 百鬼堂農園(6) 萌芽

#53 百鬼堂農園(6) 萌芽

 市民農園を借りてから、書きたいことがいくらでもある。畑仕事は単調なことはほとんどなく、必ず何か起きる。noteで書くことがない、という人は、プランターで何か育てるなどしてみてはどうでしょうか。

 一番ハードルが低いと思っていたハツカダイコンの芽が出ない。4~5日で発芽とあるが、土壌が厳しすぎたか。枝豆とスナップエンドウの葉が少し黄色くなり、強風で倒れかけている。トウモロコシは元気そう。なぜか植

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#52 百鬼堂農園(5) 農業ストロングスタイル

#52 百鬼堂農園(5) 農業ストロングスタイル

 市民農園に知り合いができた。東隣の区画の東さん(仮名)と、西側に2区画離れた大西さん(仮名)である。初心者の私に親切に声をかけてくれる優しいふたりである。大西さんは前回、ニラを自由に取っていいと声を掛けてくれたご老人。市民農園の先達であるふたりを追って紹介していきたい。が、しないかもしれない。

 育てやすそうな品種、4月半ばに種をまいたり苗を植えたりするのに向いている品種、収穫して食べてみたい

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#51 百鬼堂農園(4) 黒部の太陽

#51 百鬼堂農園(4) 黒部の太陽

 考えるな、動け。

 周到な準備を怠って痛い目に遭ってきた人生。でも勢いで適当にやって、うまくいったことだってある。いきあたりばったりでも、何とかなってきた人生ともいえる。準備したってうまくいかないこともあるし、周到な準備ができる能力もないのだから、適当にやるしかない。逡巡して何も始まらないというのが最悪、と思い定め、前へ。

 まずは、

❶耕して土を混ぜる ❷肥料など投入 ❸畝(うね)をつく

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#50 百鬼堂農園(3) ロードバイクに鍬しょって

#50 百鬼堂農園(3) ロードバイクに鍬しょって

 初心者が農作物をうまく収穫できるのは半分程度、というような文章をどこかで読んだ。ならばこちらの目標はそれ以下の4割だ。NPBなら首位打者である。ただ、この連載が続く可能性も4割くらいではないか、との危惧は正直なところ抱いている。

 今回は道具の話。

 農具が借りられる大規模な市民農園は、うちから遠い。契約したところは、すべて道具を自前でなんとかしなくてはいけない。農具を畑に置きっぱなしにして

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#49 百鬼堂農園(2) 過剰融資契約

#49 百鬼堂農園(2) 過剰融資契約

 「農業ほど知的な仕事はない。辞意表明をした静岡県の川勝知事は農業をやったことがないのだろう」との意見を、紙上で森永卓郎さんが開陳していた。なるほど、森永氏や伊藤翁の挑戦の記録を読めば、まさに農業とはそんなものという気がしてくる。

 妻はあまり私のやることに反対しない。おそらく夫のやることに興味がない。今回の市民農園契約プランを相談したところ、開口一番「私は絶対に手伝わない」と宣言し、その上で「

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