【D2C】ブランド販売開始から約8ヶ月で月商840万円を超えるまでにやった全記録
はじめに
こんにちは、HushTug(ハッシュタグ)代表の戸田貴久です。
このnoteでは2019年3月末にECサイトをオープンして、約8ヶ月で月商840万円を達成するまでに行った全記録を共有します。売上(税込)の推移は以下になります。
上図はshopifyの管理画面ですが、数字が見にくいので下図にまとめてみました。
消費税の変動がありましたが8ヶ月間、右肩上がりの成長を維持できており、こちらのnoteに書いた内容を実行し続ければ今のところ月商2000万円くらいまでは特に問題なく伸ばせそうだなという印象です。(もちろんやってみないと結果は分かりませんが)
本題に入る前に、今回のnoteを書こうときっかけをはじめにお話させてください。
自分がブランドを立ち上げた時に「0から1を作るまで」で参考になった本やメディアが本当に少なく、伸ばし方が分からず貴重なお金を無駄にしたり、不要な施策を実行したりと、かなり遠回りをした経験があります。
(ある程度伸びたブランドのリピーターを増やす方法とかはありましたが、そもそも新規客獲得できていないし、なんならブランドの方向性も決まってないんだけど…。みたいなことが何度もありました)
このような悩みがあったからこそ、これからブランドを立ち上げる方や立ち上げたは良いけど上手く成長させられていない方の成長のきっかけに少しでも貢献できれば嬉しいです。
とはいえ商材により使える方法や再現性などは変わってくるので「こういう方法もあるんだなぁ」くらいの感覚で読んでいただけると幸いです。(これをやったら100%儲かるよ!みたいな内容ではありません)
そしてこちらのnoteですが社員総出で執筆を進め、約9万文字ほどあるため少し読むのが大変かもしれません。しかし、僕たちがやってきた施策で成功したものも失敗したものも出来る限り詳細に書いたつもりです。
また、僕たちの本業はあくまでHushTugで、こちらのnoteを有料化する予定もありませんので何かしらの不都合がある場合を除き無料で公開し続けます。
もし少しでも参考になったらTwitterなりのSNSでシェアなり感想なりを投稿して頂けると嬉しいです。(「 #モンゴルレザー 」というハッシュタグを付けてくださると嬉しいです!エゴサするのでRTさせて頂きます…!)
では、本題の始まりです。
第1章:準備編
この章ではブランドを立ち上げるために絶対に必要な準備について解説していきます。
1、コンセプトメイク〜ポジショニング編
そもそも新しくブランドを作るときは何かしらのコンセプトや、戦う場所(ポジショニング)を考えなければいけません。
これらを全く考えずにブランドを作っても「なんか見たことある、聞いたことある」という二番煎じブランドになってしまう可能性が非常に高いからです。
ただし「コンセプトが大切って言われても正直良くわからない…」という方もいらっしゃると思いますし、なんなら僕はこのあたりは全く理解がなく結構適当に進めていきました。
とはいえ自分のなかでざっくりとした仮説はあったので、ブランド立ち上げを構想していた当時の僕の頭の中を以下の記事でまずは解説します。
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2、ECサイト開設編
コンセプトや方向性がある程度決まったら次はECサイトを開設しましょう。
ECサイトの開設と言ってもとても簡単に出来るため開設方法よりもそもそも「どのECプラットフォームを使えば良いのか?」でかなり迷いました。
そして僕の中で最大級のミスをここでしてしまい合計で100万円以上の損失を出してしまいました…。
・どのECプラットフォームを使えばいいか?
・ECサイトを使いやすくするアプリの紹介&使い方
・100万円以上の損失を出した話 etc
これらを以下の記事で解説しています。すでにECサイトを解説している人もプラットフォームを変更したほうがコスト的にメリットが出る場合もあるので参考になると思います。
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3、物流業者選定編
物流はECを運営していく以上ずっと付き合うことになり、さらに配送料として無視できない金額が毎月必ず発生する部分です。
結論をお伝えすると小さいブランドなら「オープンロジ」が最高です。僕たちが実際に物流業者を選定するまでの流れとオープンロジを利用している理由を以下の記事にまとめました。
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第2章:マーケティング編
販売する商品の品質は当たり前ですが超大事です。
でもそれと同じか、それ以上に顧客に製品を販売することも大切で、売れなければあなたの想いや理念は誰にも伝わらないし事業を継続することが出来ないからです。
僕たちは工房を0から作り、レザー関連ではド素人から始めたので最初の1年間はとにかく品質を向上させることだけを考えてしまい、結果的に売り先を全く考えておらず売上が伸びずに相当悩んだ経験があります。
というより簡潔に言うと倒産ギリギリまで追い込まれました。笑
多分、これからブランドを立ち上げる、またはブランド初期の方は同じような壁にぶち当たると思うので、この壁を突き破った方法をこれから1つずつ解説していきます。
1、初期顧客を獲得しよう!クラウドファンディング編
少し昔話をさせてください。
約2年前の2017年11月。
モンゴルに住んでいた僕はふとHushTugのアイディアを思いつき、実際にやってみようと職人を探すことから始めました。日本のような求人サイトは存在しないため人づてで探すこと約3ヶ月。
ある意味、HushTugの生みの親とも呼べる職人夫婦に出会いました。
『モンゴルから世界に通用するブランドを創りたい。そして「モンゴルに新しい産業を創る」ことに挑戦したいから力を貸して欲しい』という初対面の若造(しかも彼らからすると外国人)の意味不明な目標に共感してくれ、力を貸してくれました。(今でも一緒に仕事をしています。いつもありがとうございます!)
ただし、失礼ながら彼らも志はあっても技術は微妙で、僕にいたってはレザーの知識とアパレル経験が0のド素人という状況でした。
そんな中、日本の職人のもとで技術を学んだり、ハイブランドのバッグを分解し構造を研究したりと改善を重ねること約1年。ようやく納得できる品質の実現に成功にしました。
しかし、そこであることに気づきます。
「あれ、この商品たちをどうやって売ればいいの…??」
品質を上げることばかりを考えていたため売ることを全く考えておらず、知名度0、ブランド力0の僕たちにあったのは、事業への情熱と「モンゴルに新しい産業を創る」という志だけでした。
販売方法をあれこれ模索した結果、この状況を打破できるのはクラウドファンディングだけだと思い、分からないなりに挑戦してみた結果、3回の挑戦で合計470万円以上も支援を得ることが出来ました。(僕たちの成長の最初のきっかけを作ってくれたキャンプファイヤーさんには感謝してもしきれません…)
ということで少し前置きが長くなりましたが、僕たちが結果を出した時に考えたこととクラウドファンディングで集まったデータなどを有効に活用する方法を以下の記事で解説しています。
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2、顕在層を獲得し売上を安定させよう!オウンドメディア&アフィリエイト編
クラウドファンディングを通じて自分たちの製品を売る経験や貴重なデータを得ることが出来ましたが、あくまで継続的に売上を出し続け、さらに拡大させていく必要があったため、他の集客経路を作ることは必須でした。
そんな中で僕たちがまず着手したのは検索まわりです。
「トートバッグ コスパ」「ビジネス バッグ おすすめ」などのキーワードは毎月一定数の検索数があり、これはそれだけ需要があることの裏返しです。
上図のようにすでにニーズが顕在化(欲しいと思っている状態)している検索ユーザーから売上を確保できれば毎月安定した収益を上げることが出来ると考え以下の2つの施策を実行しました。
・オウンドメディアの構築
・メディアへアフィリエイトの営業
これらはマーケティング手法としては特に新しいものではありませんが体系的に「0→1」を詳しく解説している教材のようなものを見つけることが出来なかったので自分たちのリアルな体験を混ぜつつ解説していきます。
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マーケティング:オウンドメディア 準備編
マーケティング:オウンドメディア 実践編
マーケティング:アフィリエイト編
なお、上の記事はボリュームがかなりあるので何度か読み直すなどして理解を深めて頂けると幸いです。
上述の通り、顕在層の獲得が出来れば売上は安定するためこれから紹介する潜在層(主にSNSを活用)にアプローチする前にしっかり取り組みましょう。
3、潜在層を攻略し更に売上を伸ばそう!SNS広告&運用編
検索まわりを攻略し顕在層の獲得が出来ればある程度の売上は毎月確保されるようになります。しかし検索数は毎月一定数しか無いため、右肩上がりの成長を上記施策だけで続けることはほぼ不可能です。
そのため顕在層の獲得で生まれた利益を潜在層の獲得に投資していきましょう。
潜在層の獲得にはたくさんの方法があり、テレビCM、ラジオ、TVショッピング、テレアポ、ポップアップストアなど他にもまだまだありますが、僕たちは『SNS』に絞りました。
理由は、
・予算がない
・ウェブマーケティングでの成功体験があった
上記の通りで、補完的にポップアップストアにも何回か挑戦しましたが効果があまり無いと判断し現状は潜在層獲得のためのほぼ全てのリソースをSNSにつぎ込んでいます。
広告編では赤字だった広告を黒字化させるまでに取り組んだことや考え方を解説しており、運用編では0からインスタを開設し約6000フォロワーまで増やした方法、キレイな写真の撮り方、おすすめのアプリなどを紹介しています。
↓
マーケティング:SNS広告編
マーケティング:SNS運用編
マーケティング:SNS画像加工編
おまけ:インフルエンサーマーケティングで大失敗…!
SNSの台頭でインフルエンサーマーケティングが注目されていたので、僕たちも便乗し挑戦してみましたが見事に撃沈してしまいました。
完全に僕たちが悪いのですが、同じ様な失敗を他の方にして欲しくないため失敗談を書きました。有益さは多分あまりないです。笑
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第3章:LPO&CRM編
第2章のマーケティング編で紹介した施策と同時並行でこの章で解説する施策を行っていくことで効果がさらに上がります。
1、CVR向上で売上を最大化しよう!ECサイトのCVR向上施策編
まずはLPOから解説していきます。LPOとは「Landing Page Optimization」の略です。
ざっくりと説明するとサイトを訪れたユーザーが商品の購入をしてくれる割合(CVR)を高めるためにサイトの構成や内容を工夫することです。
ECサイトのCVRを上げることが出来れば同じPV数でもより効率よく売上を伸ばすことが出来るため、検索で流入してくるユーザーからの売上も伸びますし、何より広告運用で絶大な効果を発揮します。
①広告の費用対効果が向上し、
②利益を更に広告に投資し、
③更に売上を伸ばす
という最高のサイクルを回せるようになります。
以下の記事では検索で流入してくるユーザーのCVRを0.78%(測定期間:7月1日〜14日)から2.02%(11月1日〜14日)まで上げた方法を解説します。
↓
2、お客様から愛されるブランドへ!カスタマーサポート編
続いてCRMについて解説していきます。CRMとは「Customer Relationship Management」の略です。
こちらもざっくり説明すると「顧客関係管理」や「顧客管理」のような意味使われることが多く、言葉通り顧客と良好な関係を構築することを目的とした営業マネジメント手法になります。
カッコつけてCRMなんて表現を使いましたが要するにお客様と良好な関係を築く方法を解説するよ、というパートです。笑
とはいえ僕たちもまだまだ全然最適化出来ていない部分なので、メール対応と電話対応くらいしか出来ていませんが、
上図のようなレビューが複数頂けるくらいには良好な関係を築けていると思っているので、考え方や実際に送っているメールをお見せしながら解説していきます。
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そして顧客との貴重な接点の1つである同梱物にも補足的に触れておきます。
同梱物とは商品配送時のダンボールに一緒に入れているチラシなどの販促物ことです。
同梱物は全くと言っていいほど最適化出来ていないため、何かしらの参考になればと思いCRM関連でおまけで書きました。
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第4章:在庫管理編
最後のパートは在庫管理についてです。
小売業をやる以上は常に在庫に気を配る必要があります。品切れになれば機会損失になりますが、過剰在庫になれば資金繰りを悪化させます。
在庫の管理に関しては仕入れた瞬間に過不足なく売れていくことが理想かもしれませんが、そんなことは現実的ではありません。
さらにこの在庫の考え方は事業を進めていくうちに企業毎に体系化されるもので、正解だという考え方や施策などは存在しないのでは無いかと思っています。
そんな中で僕たちがどのように在庫と付き合っているのか、このパートでは解説します。
1、在庫をどれだけ抱えるか?需給計算編
毎月決まった時期にモンゴル側の工房とやり取りをして生産量を決めています。実は数ヶ月前から注文に生産が全く追いついておらず1〜2ヶ月待ちの予約注文という形で受注している形になっています。
そのため需給計算を行ってはいますが、ほぼ全商品が品切れ状態となっており「この方法が効果的だよ!」と胸を張って解説できない状況です…。
とはいえ何かしらの参考にはなる可能性があったので考え方を以下の記事にまとめました。
↓
2、売り切れでも大丈夫(?)在庫が無くなったときの対処法編
上述の通り、ほぼ全商品が品切れ状態になっているため、品切れになった当初は「やばい…!商品が無くて全然売上が作れないから倒産しちゃう…!!!」とめちゃくちゃ焦ったのを覚えています。笑
そんな中でshopifyの機能に「予約注文」の機能があったので「さすがに無名ブランドだし1ヶ月待ちで売れるわけないよね。万が一でも売れたらラッキーくらいのつもりでやってみよ!」と試しに導入してみると、僕たちも驚きの結果になりました。
以下の記事で、
・予約注文のさばき方
・在庫ありと予約注文でのCVRの違い
などを中心に解説しています。
↓
終わりに
とてつもなく長いnoteとなってしまいましたが、以上で「ブランド販売開始から約8ヶ月で月商840万円を超えるまでにやった全記録」は終了となります。
思えば、今年の6月ころは先行きが不透明で資金ショートの危機に直面していたのにも関わらず、こうして読者の方に少しだけでもノウハウをご提供できていることを嬉しく思います。
これらは購入して頂いた全てのお客様と大変な時期でも頑張ってくれた社員とモンゴルの職人たちのおかげです。ありがとうございます。感謝の気持ちでいっぱいです…!
ブランドを始めると周りから「高いから売れない」「デザインが微妙」「競合が強いから市場を変えたら?」などの言葉を言われることもあると思います。(僕たちは何度も言われました)
ただ、そんな時でもあなたが本当にやりたいこと、実現したいビジョンを絶対に曲げずに貫き通してください。あなたの理念やビジョンに共感してくれ、そして応援してくれるお客様や仲間にきっと出会えます。
ありきたりな言葉で大変恐縮ですが自分を信じて頑張ってくださいね!
HushTugメンバーからの応援メッセージをもって、こちらのnoteは終了とさせて頂きます。最後までお読み頂きありがとうございました…!
ps
感想などをSNSで投稿して頂けるとエゴサして全て読みますので、ぜひよろしくお願い致します。 「 #モンゴルレザー 」というハッシュタグを付けてくださると嬉しいです!
pps
日本側が順調に伸びたかと思えばモンゴルで大変なトラブルが勃発してしまいました…。。。
ちょっとした読み物だと思って、お時間がある方はこちらもどうぞ!
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