コンセプトメイク〜ポジショニング編

はじめに

事業を始める上でコンセプトを決めることは超大切ですが、これに正解不正解は無いので「これが絶対に正解!」といったものではなく、実際に僕たちが考えた内容を共有していきます。

ブランドコンセプトに悩んでいる方にとって「あ、こんな感じでも全然いいいんだ」ということが伝われば嬉しいです。

自分がほしいと思うものを作った

24歳で起業してからHushTugを立ち上げるまでウェブマーケティング関係の事業しかやったことがないので、アパレルやブランド作りのことは全く分からない状態でのスタートとなりました。

そのため市場の分析やライバルの分析などはやりたくても正直良くわからず、誰かが欲しいものを予測して作るなんて不可能だと割り切り、自分の体験から過去に困ったことや自分自身が欲しいと思うものは何かを考えることからはじめました。

そういえば「23〜24歳くらいのときにカッコいいレザーバッグが欲しくて買い物に行った時に値段が高すぎて(5万円以上が普通)手が届かずに悔しい経験をしたなぁ…。」という原体験から手軽に買えるレザーブランドがあるといいなと思いHushTugの構想を固めていきました。

ロゴってダサくない?外しちゃお。

完全に個人的な好みで賛否両論ありますが、僕はブランドロゴを全面に押し出している製品が非常にダサく感じてしまいます。

見ていてブランドに着られている感じと自己顕示欲をむき出しにしている感じがどうしても無理で、シンプルなデザインにこそ美しさが宿るという思想のもと全ての製品からロゴを無くしました。

ロゴが見えないレザーブランドは多分少ないためかお客様からは「シンプルで何にでもあわせやすく使いやすい!」とお褒めの言葉を頂いています。

このように他のブランドがやっているからと言う理由で何も考えずに真似るのではなく「それ本当に必要?」という視点で考え直すと新しい発見があるかもしれませんね。

ポジショニングは最初から意識した

なんとなくの方向性が決まった後は、ポジショニングを決めるために空いてそうな市場を考えました。余談ですが、ここでようやく市場分析っぽいことを始めたレベルなので、それだけ「自分が欲しいもの」をとにかく考え続けました。

さて、ポジショニングの話の続きですが、以下の図をご覧ください。

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この図のように『価格』と『デザイン』でざっくりとポジショニングイメージを固めました。

『高級感があって仕事でも使えるけど、価格は日系ブランド(客単価5万円前後)の半分くらいかな?』みたいなところから、これを実現するにはどうしようかと考えた結果、EC特化で販売することでコストを抑える方向に繋がりました。

当時スタートアップ界隈でD2Cという文脈がトレンドになっていましたが特に意識したわけでもなく結果的にD2Cになった感じでした。

余談ですが、僕たちの商品は中国や韓国などから仕入れているわけではなく、全部自社工房+提携先で作っているので顧客からのフィードバックを即日で職人に伝えることが出来るため細かいデザイン修正や品質向上などの改善速度はめちゃくちゃ早いです。

ちなみに工房はこんな感じ。通訳のハリウナー(通称ハリちゃん)が工房案内している動画です。

他社から仕入れて自社ブランドとして販売する方は『生産者が顧客の声を反映してくれるのか?』という点は最初のうちからかなり気にしたほうが良いかと思います。

改善してくれないと成長できないというわけではありませんが、プロダクトの改善速度が速いほうがより市場に適応した製品になるため競争力は上がっていきます。

僕たちが15前後という少ないSKU(商品数)でやれている理由の1つは間違いなくこれのおかげですね。

以上が「コンセプトメイク〜ポジショニング編」の解説となります。かなり直感的に作ったブランドなので再現性のある解説が出来ず申し訳ありませんが、逆に言えばリサーチを重ねて商品を開発しても全く売れないこともよくあるわけで、周りを無視して自分の好きを追求していくことも立派な戦略なのかもしれませんね。


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