「分社経営」 対談者:大陽工業グループ 酒井邦恭様
皆さまこんにちは!ヒューマングループnote編集担当 朝永です(^-^)
今回のヒューマントークでは、大陽工業株式会社の設立者である酒井邦恭様をゲストに迎え”分社経営”についてお伺いしました。
弊社社長 内海が振り返る酒井オーナーとの出会いから、分社経営についての考え方まで掲載しております。
ぜひ最後までご覧ください♪
内容は2003年ヒューマンニュースレターに掲載した当時の文章で掲載いたします。
酒井オーナーとの出会い
社長就任と同時に、MG(マネジメントゲーム)研修でお世話になっていた西先生に今後の経営についてアドバイスを受けました。
全員経営全員コンピューターで進めてはと云われ、素直に受け入れて全社で
取り組むことになりました。
合わせて西先生が主催される勉強会に積極的に参加、その勉強会に酒井
オーナーがこられ“分社経営”のお話をされました。
会社は小さいほうがいい
一人一人を生かす経営それが分社経営だと話を伺い、すごく納得感を得ました。
その後、個人的に酒井オーナーにお会いして、個人指導を受けさせていただくことになりました。
とてもやさしくそしてダイナミックで人間の懐の深さに圧倒されました。
オーナーとお付き合いするきっかけで、ソフトバンクの孫社長とも出会えました。
ヒューマントークに酒井オーナーをご紹介できたことが、とてもラッキーです。
分社経営 大陽工業グループ社主 酒井邦恭様
<ヒューマンニュースレターVOL.14(2003年10月発行)より転載>
大陽工業グループ オーナー 酒井 邦恭 様
ヒューマングループ 代表取締役 内海 和憲
今日は私が経営で目指す「分社経営」をされています大陽工業のオーナー酒井邦恭様にご登場いただきました。
内海:酒井オーナーとお会いさせていただいたのは1991年、MGの西先生の勉強会でしたが、その前からオーナーのテープを聞き、分社経営に非常に憧れておりまして、お会いさせていただいてからは、事務所があるこの銀座に何度も足を運ばせていただきました。
分社経営は基本的な究極の人間経営じゃないかと私は思います。今日はそのへんをお聞かせいただければと思います。
酒井:分社というのは、どういう名前をつけてもいいのですが、働く人が働いた分に見合うお金をもらえるのが一番いいと私は思っています。
世の中は自分が働いた分のお金をもらえるというシステムにはまだなっていない訳ですね。私の話は、アメリカでもヨーロッパでも非常によく聞いてくれて評判がいいのですが、中国は、私の話を聞いた大勢の方々が泣いてしまいました。こちらがびっくりする位。いかに人間というのが、押さえ込まれていて、そしてよく働いたのに、なぜかわからないけど、少しの報酬しかもらえないとかそういうことになっていて、だから皆泣いたりしてしまうのですね。
日本でもアメリカでも実は会社というのはピラミッド型になっていまして、班長がいて、係長がいて、課長がいて、部長がいて、中には部長の下には次長がいて代理がいて、下の方だけ一生懸命働く、上の人はしっかりやれって言うだけで・・・。そうすると下で働いているとだんだん嫌になってしまう。私が言っている分社っていうのは、そうではなく、上にいる人は要らないのです。人の事を文句言うのであれば働きなさい、そして自分でもって自分のお金を稼ぐのが一番いいのです。
偉そうなこと言って人をこき使ってやろうとか、あるいはいい大学出ただとかはまったく関係ないことで、それよりか自分で自分のことをしっかりやる。ただそれだけなのです。そういう時代がきているのだと思います。
人間は自分はこれがやりたい!これが好きだ!と思わないと働いて面白くない。嫌々やってもしようが無いし、自分が好きなことならいくらでも伸びる。もう時間オーバーだとか今日は残業代がつくかどうかわからないなんて事をいう事自体おかしい事です。自分が好きで好きでしようがないなら、夜も何時になっても一生懸命やるのです。
生活って本来そうでないといけない。夢中にならないといけない。皆が好きな事を好きなだけして、一生懸命やったら良いものができて、それに見合ったお金をもらう。そういう風にやる事が分社経営なのです。
内海:私も何度もオーナーの話を聞いてそうしたいという思いがあるのですが、具体的に進めていくポイントというのはありますか?
酒井:今の時代ですから、会社には多種多様な人がいるから、社長はあまり金をかけないで、これならできるという場所を作ってやるだけ。種をまくだけで、これが次第に大きな花が咲いたり、次々にその幹が大きくなって、根分けするようになるものなのです。いやいややらせるんじゃないんだから。
命令ではないから、だから成功する率は非常に高い。
中には子供のころからそういうことをやりたくて仕方がなかった人材がいて、そのことに関してはマニアみたいな友達もたくさんいたりする。「採算とって自分の給料でるようにしてよ」って言えば、自分の給料がでるってことなら動きますよ。そういうもんなんです、分社というのはそれでいいのです。
内海:分担して経費をきちんと出してそこまでのしくみはできているのですが、次のステップになかなかいかないのですが・・・。
酒井:松下幸之助さんは偉いですね。「私は学校でていない、体が弱い、だからみんなの力でやってもらわないといけないんだから」って言ってあんなに会社が大きくなったんだからあれでいいんです。ちゃんとお金を払ってあげればみんな動くんだから。学歴なんか関係ない。
内海:支援金を教育費と考えればいいんですね。
酒井:何でもいいんですよ。内海社長だからこういう仕事しかだめだなって人間思うわけですが、そうじゃなくて何でもどんな話でも聞きますよってそう思わせなきゃだめですね。そうすればおもしろい事言う人もたくさんでてきます。それに対して協力する人もでてきます。
内海:仕事の都合で配置転換して失敗したこともたくさんあります。無理して、本当は本人が好きじゃないけれどもやっぱり会社の命令だからと・・・。でも好きなことじゃないからうまく行かないですね。
酒井:やっぱり好きこそものの上手なれっていうことですね。好きなことだから夜遅くなったりしても我慢できるのです。決して苦しいことではなくて、やりたいことをやって言いたいことを言って、一生楽しくいくべきですよ。おもしろおかしくやって皆が気持ちよくやる。成功した人を見るとね、それが好きだったっていう人が多いですね。それしかないですね。難しいことは何もないのです。
※酒井 邦恭様
「会社を分けて、人も業績も伸ばす」を実践。
異色の分社集団を率いる大陽工業社主。
大企業に見られる組織の肥大化、空洞化を戒め、思いきった権限委譲、
自由裁量の分社戦略、「細胞分裂型経営」「野生の経営」で驚異の
躍進を遂げている。
おもな書著
象にダイヤは磨けない
分社
分社2
人間の基本
機会装置師の末裔
江戸の華々問わず語りなど
朝永のつぶやき
最後まで読んでいただきありがとうございます!ここからは担当が今回のトークを読んだプチ感想コーナーです♪
今回のテーマは、最初にご紹介した通り”分社経営”でしたね!
話の中で登場した、”皆が好きな事を好きなだけして、一生懸命やったら良いものができて、それに見合ったお金をもらう。”という文を読んで、昨年から弊社の専務が取り組んでいる「ストレングスファインダー」の考えにすごく近い!と感じました。
ストレングスファインダーとは、アメリカのギャラップ社が開発した、人の「強みの元=才能」を見つけ出すもののことです。
自分の強みを知ることができれば、日常生活だけでなく、仕事にも活かすことができそうですよね(^o^)/
私も、子供の頃から好きだった”ものづくり”の経験を活かして現在の仕事をさせていただいていますが、好きだったからこそできたこと、乗り越えられたことがたくさんあったなぁ・・・と感じます♪
それでは今回はこの辺で!また次回お会いしましょう(*^-^*)
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