花岡 正樹

株式会社hotozero代表、ほとんど0円大学 編集長、フクロウナビ 管理人。大学関連…

花岡 正樹

株式会社hotozero代表、ほとんど0円大学 編集長、フクロウナビ 管理人。大学関連のニュースや出来事について思ったことを思いつくまま書いています。著書『年齢不問! サービス満点!! 1000%大学活用術』(中央公論新社)ほか →hotozero.co.jp

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来るべき社会に備えて。旧帝大合同の遺贈寄付セミナーが、私たちに提案する新たな選択肢

いかにして寄付金を獲得するかは、今やすべての大学にとって、大きな関心ごとです。そして、そんな寄付金獲得のアプローチとして、近年、有名大学を中心に徐々に力を入れはじめているのが「遺贈寄付」です。遺贈とは、遺言によって財産を相続人以外に贈ること。この方法を使って寄付するというのが遺贈寄付です。この遺贈寄付をテーマにした、かなりインパクト強めのイベントを見つけたので、今回はこちらを取り上げたいと思います。 旧帝大が合同で取り組む異色のセミナーイベント名は、その名も「七大学・学士会

    • 国内初「恐竜学部」開設から考える。新しい学問と新しい学部の関係性

      8月末は、新設学部の認可が下りるかどうかの通知が文科省から大学に届く時期。外部から見ているだけでは(仮称)とか(認可申請中)の文字が取れたなぁぐらいの印象ですが、申請を出している大学にとっては正念場です。大学の公式Xを見ていると、設置認可を受けたという報告がチラホラ出ており、関係ないのに私もちょっとホッとしたりしています(笑)。 今回はこういった報告をしている大学の一つ、おそらく来年度に新設される学部のなかで、とりわけユニークなものとなる、福井県立大学の恐竜学部について。そ

      • つくって終わりじゃ意味がない!近畿大学の大学発商品をフル活用する凄さとポテンシャルを考える

        大学のニュースを探していると、時折、大学発商品を取り上げているものを目にします。学生と企業がコラボしたものや、研究成果をうまく活躍したものなど、個性的なものも多くあり、見つけるたびに興味深く内容をチェックしています。今回、見つけたものも、そんな大学発商品の一つなのですが、こういう商品を、こういう打ち出し方をすると広報効果が上がるのかも!?と考えさせられるものでした。何かと広報活動がお上手な、近畿大学の商品です。 近大マンゴーを伝える複数のプレスリリース今回、見つけたのは近畿

        • ホトゼロってどんな会社?私たちの考えや事業に共感してくれるウェブディレクターを探しています!

          ホトゼロは「社会に、大人に、学びの魅力を」をテーマに、大学を中心とした教育・研究機関の広報プロジェクトを伴走支援しつつ、自社でも独自プロジェクトを運営する会社です。このたび、これら取り組みをより一層、加速させていくために、私たちと一緒に働いてくれるウェブディレクターの募集をはじめました。 どんな方に来て欲しいのか、というのは下記の求人ページにできる限り丁寧にまとめています。noteでは、今回の募集に少しでも興味を持ってくれた方や、そもそもホトゼロってどんな会社なのか気にし

        来るべき社会に備えて。旧帝大合同の遺贈寄付セミナーが、私たちに提案する新たな選択肢

        • 国内初「恐竜学部」開設から考える。新しい学問と新しい学部の関係性

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          知ることって楽しい!を、もっと手軽に体験!「フクロウナビ」新機能&新企画追加のお知らせ

          2022年末に立ち上げた大学や研究機関の学術・研究系コンテンツを紹介するナビサイト「フクロウナビ」を、このたびちょっとだけリニューアルしました。今回は、こちらについご紹介させてもらいます。 大学や研究機関のコンテンツを横断して紹介するナビサイト そもそもフクロウナビってナニ?という人もたくさんいると思いますので、まず簡単に説明をさせてもらいます。 多くの大学や研究機関は、研究者や研究成果、学問の魅力を伝えるコンテンツ(記事や動画、音声など)を日頃からコツコツとつくり、世

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          教育理念すら変えられる。東洋学園大学100周年の大きな挑戦が、大学業界にもたらす気づきを考える

          大学のこれまでとこれからを深く考える周年のタイミングは、大学のブランディングを推し進める絶好の機会になります。2026年に創立100周年を迎える東洋学園大学も、100年という節目に、さらに大学を変革していこうと動いており、そのなかで新たに策定したものにすごく興味深いものがありました。今回は、こちらについて取り上げたいと思います。 100周年を機に、大学の芯となる考えを刷新する 東洋学園大学が100周年を機に定めたものに、新スローガンと新キャッチコピーがあります。スローガン

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          些細なことだけど、とっても大事!?プロジェクト名に”オール近大”とつけられる、近畿大学の文化の価値

          大学と地域の連携は、いろんな大学がいろんなアプローチで行っています。今回、見つけた近畿大学のプレスリリースも、そんな地域連携プロジェクトの一つを伝えるものになります。内容もさることながら、プロジェクト名の付け方が、とても近大らしいなあと感じたので、今回はこちらを取り上げたいと思います。 オール近大で取り組む?地域連携プロジェクト ではまず、どのような取り組みなのか見ていきましょう。取り組み名は「"オール近大"川俣町発・復興人材育成プロジェクト」といって、東日本大震災からの

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          丁寧に仕込めばここまで活きる!芝浦工大のアーカイブ動画公開プレスリリースから読み解く”講演会フル活用術”

          大学のプレスリリースを見ていると講演会やイベントの開催告知をよく目にします。今回、見つけたプレスリリースも講演会をテーマにしたものなのですが、内容が告知ではないんですね。とはいえ、こういう切り口でプレスリリースを出すのはインパクトがあるし、人によってはこっちの方が喜びそうに気さえしました。変化球ではありますが、ヒントになりそうなのでご紹介させてもらいます。 アーカイブ動画公開の告知だからこそ伝えられること では、どのようなプレスリリースなのかというと、芝浦工業大学によるも

          丁寧に仕込めばここまで活きる!芝浦工大のアーカイブ動画公開プレスリリースから読み解く”講演会フル活用術”

          180度発想を転換したことで見えてきた?キャンパスを飛び出した、明星大学のオープンキャンパスの可能性

          びっくりするほど暑いです。本州はまだ梅雨明けしていませんが、気分はすでに夏。そして大学の夏といえば、そう、オープンキャンパス!大学のプレスリリースを見ていると、オープンキャンパス関連のものがよく目に留まるようになってきています。今回、取り上げるのも、そんなオープンキャンパスの開催を告げるもので、発想が通常のオーキャンと真逆ですごく示唆深く感じました。 結婚式場で開催される異色のオープンキャンパス では、どの大学のどんな取り組みなのかいうと、明星大学の「ブライダル『体感型』

          180度発想を転換したことで見えてきた?キャンパスを飛び出した、明星大学のオープンキャンパスの可能性

          機能は同じ!でも異なる?「昭和女子大TV」からひもとく、動画メディアとYouTubeチャンネルの決定的な違い

          ついこの間、大学の動画にかかわる取り組みを取り上げたところですが、今回も動画をテーマにした内容です。動画による情報発信が、ここまで身近になった最大の功労者はYouTubeだと思うのですが、動画をYouTubeチャンネルで発信するのと、動画メディアサイトとして発信するのでは、どこがどう違うんでしょうか。昭和女子大学の「昭和女子大TV」の取り組みを見て、そんなことを、あらためて考えてみました。 受験生に向けた多種多様な動画が集まる「昭和女子大TV」 まずは考えるきっかけになっ

          機能は同じ!でも異なる?「昭和女子大TV」からひもとく、動画メディアとYouTubeチャンネルの決定的な違い

          大学と受験生の悲しきすれ違い…。武蔵大学のウェブコンテンツから、在学生インタビューの役割を考える

          受験生向けのウェブサイトしかり、大学案内しかり、入試広報ツールにおいて、学生インタビューはなくてはならないもの。でも、学生インタビューの位置づけは、大学側の思惑と、受験生側のニーズを考えると微妙にズレているのでは?と思うことがあります。このニーズを埋める施策として、武蔵大学の取り組みは効果的なのかもしれません。 インタビュー記事が集積する場、「ムサシトリドリ」 では、どのような取り組みなのかというと、「ムサシトリドリ」というウェブコンテンツです。このコンテンツは、武蔵大学

          大学と受験生の悲しきすれ違い…。武蔵大学のウェブコンテンツから、在学生インタビューの役割を考える

          大学広報勉強会vol.10「目的もやり方も千差万別!?周年広報を話し合う」を開催します!

          毎年1~2回開催している大学広報をテーマにした勉強会を今年も開催します!今年1回目となるテーマは「周年広報」です。 周年広報は、1度取り組むと、次は5年後、10年後と大きく時間が空いてしまい、広報活動のノウハウが貯まりにくいという難点があります。しかも100周年も、125周年も、その大学にとっては1度きり……。やり直しが効かないわけで、真面目に考えるとそのリスクにドキドキしてしまいます。 一方、視点を変えれば、ブランディングや寄付金獲得、学内の連帯を強めるきっかけなど、い

          大学広報勉強会vol.10「目的もやり方も千差万別!?周年広報を話し合う」を開催します!

          東京大学の学内ポスターから考える。勘違いから抜け出し、理系女子獲得のために大学が真にやるべきこと

          少し前に「なぜ東京大学には女性が少ないのか?」というポスターが東大の学内に掲出されて、話題になったのをご存知でしょうか?この取り組みを知ったときは、尖ったことをしているなあと思い、それ以上は深く考えていませんでした。でも最近、いろんな大学の理系女子獲得の入試広報活動を見る機会があり、それを見ていると、いや東大のポスターぐらいの“劇薬”が必要だわ、と思うようになりました。小手先だと、何も変わらないんですよね、きっと。 東大の不都合な事実を公表した学内ポスター では、東大のポ

          東京大学の学内ポスターから考える。勘違いから抜け出し、理系女子獲得のために大学が真にやるべきこと

          明星大学の研究広報誌「LiT」から考える。研究広報の質を左右する”研究のビジュアル化”のこれから

          少子化が進むなか、新たな資金獲得の可能性を模索しないといけないことも関係しているのでしょうか。近年、研究広報に力を入れる大学が、徐々に増えてきている印象があります。今回、見つけた明星大学の取り組みも、そんな研究広報に関わるもので、理工系学部の研究に特化した広報誌を新たに発刊したようです。研究広報は、いろいろな理由で難易度高めなのですが、AIの発展で今後は少しやりやすくなるかもしれません。 プラットフォーム構築をめざす、研究広報誌 ではまず、どんな広報誌なのでしょうか。冊子

          明星大学の研究広報誌「LiT」から考える。研究広報の質を左右する”研究のビジュアル化”のこれから

          東洋大学「井上円了AIワンダーランド」から考える、大学発わからない人に寄り添うイベントの重要性

          大学が発信する情報を見ていると、いろいろな大学が社会に向けて魅力的なイベントや講座を開催していることに気づきます。今回、取り上げるのも、そんな大学の社会に向けたイベントの一つ。近年話題のAIを使った、だいぶぶっとんだ取り組みなのですが、こういうものこそ大学がやるべき取り組みなのだと強く感じます。 創立者✕AIという、これまでにないユニークなイベント 取り上げるのは、東洋大学による「井上円了AIワンダーランド」。東洋大学は、全国に先駆けて大学案内を廃止し、オンラインに特化し

          東洋大学「井上円了AIワンダーランド」から考える、大学発わからない人に寄り添うイベントの重要性

          動画がつくりやすくなった今こそおすすめ!”学び”をテーマにした、動画コンテンツ群をつくる意義

          大学が高校生に届ける情報というと、自大学の教学内容や入試情報といった、いわゆる受験情報がまず頭に浮かびます。でも、大学によっては、まったく異なる観点で、高校生向けのコンテンツをつくっているところもあるんですよね。今回はそんな大学発のちょっとユニークな動画コンテンツを取り上げようと思います。 潔く、シンプルに、数学の問題を解説するYouTubeチャンネル まず紹介したいのは、金沢工業大学の取り組みです。数学の問題を解説するYouTubeチャンネル「KIT STEAMナビゲー

          動画がつくりやすくなった今こそおすすめ!”学び”をテーマにした、動画コンテンツ群をつくる意義