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学びの個別化時代が来る!-1月のand,orなう

こんにちは。アンドア株式会社の堀井です。
企業向けの研修講師とアスリートのパーソナルコーチングを仕事にしています。2023年もよろしくお願いします。

年末の12月に様々な方とお話をしました。
嬉しいことに、合う方々から「なう、読みましたよ」というお声を頂きました。この広報noteが届いているというフィードバックは嬉しいですね。

今月も共創コミュニティの発展に向けて、よろしくお願いします。

■まくら:5歳にiPadを与えた結果

堀井家のサンタは砂時計型対話モデルでサンタ間コーチングを行い、一つの結論に達しました。

砂時計型対話モデル©アンドア株式会社

ITの時代に生きる子どもなんだから、ネットの世界を駆けずり回る必要がある。5歳の長女に、iPadを与えて自由に遊ばせていいんじゃない?

某サンタのログ

思い切って、約三年間お世話になった虎の某教材を解約し(…お察しください)、ジョブスさんへ乗り換えました。

今の知育アプリって、本当に楽しいですね。
例えば、実際の企業がタイアップした「ワオっち」というものは、ゲーム要素と学びの要素が飽きにくく設計され、大変参考になります。

そして、1週間iPadの様々な知育アプリを遊ばせてみて、わかったことは以下です。

・勝手に掛け算を覚えた(2×3程度ですが)
・勝手に2桁の足し算を覚えた(98+98=196)
・2桁の足し算で、教えてもいないのに因数分解の知識を使っている
・ガスの存在を知り、家で調理ができる理由を知った
・ピタゴラスイッチのように球を上から落下点に落とすゲームで、私の論理力の不備を論破するようになった

親バカな主観が入っていますが、この学習効果にはちょっとびっくりです。

私自身、これまでは正直に「5歳だから〜は無理」という型にはめた考えがありました。果たしてそれが良いのかどうか。

もちろん、iPadを与えて変なサイトにアクセスしたらどうしようとか、勝手に課金をしたらどうしようとか、そういうリスクは考慮しました。

ただ、経験して気づいたことは、リスクは一つずつ回避すればいい。
(課金やアクセス回避、時間管理をする機能はあります。)

なにより、それらも含めて「やらせてみなければ、わからない」という結論です。

つまり、親はきっかけを与えることが役割。
きっかけを取り上げて、型にはめて安心していたのは、
もしかすると親自身かもしれません。

そして、自分自身にも、「もう〜歳だから無理or大丈夫」という
型にはめた安心がありませんでしょうか???

新年早々、セルフバイアスを爆破してみてください。

■ニュース

★HRカンファレンス2022秋の【ベストセレクション】に選出されました

厚生労働省が後援する、日本最大のHRイベント『HRカンファレンス2022秋』に、ボディチューン・パートナーズ様と共創し出講いたしました。
その結果、216枠中36枠の【ベストセレクション】に選出いただきました。

30歳代マネジメント育成の新常識 ~年上部下やZ世代部下を持つマネジャーのキャリア開発事例~という題目で、組織開発の現場で見聞きした実践知から、心身のマネジメントの重要性を指摘。
さらに、今後の30代マネジャーの育成についてシンプルな能力開発提言を行いました。

以下より講演内容の資料をダウンロードできます。


★九州アジアリーグの新球団『宮崎サンシャインズ』様の法人会員になります

私達アンドアは宮崎県に新設された九州アジアリーグの『宮崎サンシャインズ』様に、法人会員として応援することといたしました。
球団の設立理念に共感し、宮崎、九州、そしてプロ野球独立リーグへ微力ながら貢献できればと考えております。

★官公庁への研修提供を開始しました

公的なお仕事として、日本政府関連機関への研修提供を行っています。
国家公務員総勢数百名の方々と、キャリアや論理的思考を学びなおしています。アンドアの『問いの技術』が、国の中枢を支える方々のきっかけにお役立ていただけて嬉しく思います。

★アンドアはブランディングを強化します

マーケティングのご支援をさせていただいている中で、ちょっとした疑問から、過去に受講したセミナーや文献を学びなおしました。
というのも、「どう伝えるか」も大切ですが、「どのように伝わっているか」を考察した機会が少なかったからです。

そうしたら、ブランディングの教科書にこのような例えが書いてありました。

「私は頭が良いです」…マーケティング
「〇〇さんって、頭が良いよね」…ブランディング

BUFF コミュニティマネジャーの学校

なるほど。企業のコアであるパーパスを、最終受益者がどのように受け取るのかを考えることがブランディングというわけですね。

この考えに沿って私達アンドアのブランディングを整理すると以下のようになりました。

博報堂コンサルティング 公式HPより加工

【ブランディング】の結果、アンドアが出会いたい人は

真剣で、洒落ていて、笑いがある人

そんな人に出会うための【マーケティング】が必要だという結論に至りました。これは面白い発見でした。

■オピニオン:学ばない国ニッポン

デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性が日増しに高まっています。背景の一つとしては、昨年政府が発表した『骨太の方針2022』のなかで「人への投資」が脚光を浴びました。学び直し(リスキリング)などを通して、能力開発や労働移動を柔軟にしようというものです。

一方で、肝心の「人」を実地で支援する私達からすると、課題は一筋縄で解決しそうにありません。このコラムが人事担当者やマネジャー、経営者のお役に立ち、形だけでない「学び直し」に貢献できればと願っています。

「今後も自己投資をする予定は無い」という事実

年明け早々の1月2日、日経新聞にこのような記事が紹介されていました。

職場での「学ばない」人を、制度面や心理面から多角的に検証している良記事です。その中でも、パーソル総合研究所の「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」のデータの引用には驚くものがありました。

勤務先以外での学習や自己啓発への投資について、日本は「現在も今後も自己投資をする予定がない」と答えた人の割合が42%と、諸外国に比べ突出しています。

パーソル総合研究所「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」

学ばない本質は「シャンシャン面談」?

どうして「自己投資をする予定はない」と決めつけてしまうのでしょうか?年間13,000人、管理職層は700人と研修やコーチングで接している私から思
うに、結論はこれです。

対話しているつもりで、実は対話になっていない
なんちゃって我流1on1(シャンシャン面談)の常習化

シャンシャン面談が根付いた背景には、大きく2つの問題が所在しているように感じます。

1.キャリアは誰かが決めるものという他律感

リクルートワークスが出した調査を引用すると、日本は諸外国と比べて「キャリアは自分が決める」という意識が低いとのことです。

「キャリアは自分が決める」の国際比較
出処:リクルートワークス研究所「5カ国マネジャー調査」を基に作成

確かに次世代マネジャー研修においてもこんな意見が聞かれます。

自分が評価されるかどうかは異動の運次第

次世代マネジャー研修での受講者の声(サンプル)

結局上司にどう思われるかで、自分の昇進昇格が決まる

次世代マネジャー研修での受講者の声(サンプル)

組織の理屈に迎合することも、サラリーマンの大切なスキル

次世代マネジャー研修での受講者の声(サンプル)

「でも、自分から意志を発信して働きかけをする手立ては無いのですか?」と問うと、多くの場合このように返ってきます。

昔は頑張ってアピールしたが、無駄だった

次世代マネジャー研修での受講者の声(サンプル)

頑張ってアピールしても、上司に気に入られない人間は皆不幸な処遇になった

次世代マネジャー研修での受講者の声(サンプル)

講師としては上記の意見に同意も反論もせず、つとめて「それで、あなたは何を行動したいのか?」を問い続けます。


余談ですが、多くの場合、その中から約5割の方は、現状維持バイアスによる出口のない言い訳を続けていたという認知に至り、行動変容を起こそうとします。
さらにその中から約2割の方は、実際に上司やメンバーを巻き込んで業務改革を実行します。


では、本人の意志を尊重しない人的資本の活用が公然と行われているのでしょうか?そんな仮説を持って経営者や人事と面談をすると、全く異なる意見が出てきます。

当社の人事制度は透明性がある。本人の意志を尊重し、多面的に評価をしている。実際に自らの意志で希望のポジションをつかんだ者は多くいる。

経営者・人事部長の意見(サンプル)

あれれ?では研修で聞かれた声はどう解釈しますか?と問うと、

そんなの、単なる甘えでしょ

経営者・人事部長の意見(サンプル)

と一蹴されることがほとんど。

そこで思うのです。

この人達、面と向かってキャリアについて話してないな〜

組織開発を支援する堀井の内心

つまり、評価面談もキャリア面談もやったことにして「シャンシャン」と終わる。そんなシャンシャン面談を良き1on1だと誤解する。

なぜ良いのか。
それは、意見も対立もないことを美徳とする【事なかれ主義】があるからではないでしょうか。それこそ対話が破綻している危機だと思うのです。

さて、この「キャリアは他人が決めるもの」というねじれ構造。その根本は何でしょうか。そこで次の2.に着目です。

2.直線的65歳定年すごろくキャリア感

キャリア研修で決まって問う質問があります。

あなたは何歳まで働きますか。
また、なぜその歳まで働く必要があるのでしょうか。

My Inc.(キャリアオーナーシップ研修)

は〜。研修面倒くさい〜。
という表情の人も、この質問でハッとした表情になります。

まだハッとしてくれる方は素晴らしいです。
というのも、その後、3ステージのキャリア観にメスが入るからです。

My Inc.(キャリアオーナーシップ研修)より©アンドア株式会社

多くの場合、私達は図の上側にある「3ステージの人生」という古いキャリア観を持っています。何の疑いもなくです。

だから、およそ45歳にもなるとキャリア上の目標が変わります。

あと15年、どうやって傷つかずに退職金をもらうか

多くのサラリーマンの”パーパス”

もちろん、それは定年が60〜65歳という前提が根拠なのです。

しかし、なぜ60〜65歳が根拠なのでしょうか?
そんなことも気にせず、すごろくキャリア(古いキャリア観)のゴールを目指す。
年間13,000人の方と対話をすると、残念ながら古いキャリア観が自己投資のあきらめを生んでいるように感じます。

提案:研修を切り分ける

ここまで述べた問題をまとめると、次の2点になります。


1.我流の「シャンシャン面談」を認知し、本質的な対話力をトレーニングしよう
2.キャリア観を刷新し、対話によって目的や目標を再設定しよう


学び方にも工夫の余地があると思っています。
自分の首を絞める事になりますが、【集合研修】ありきで学びを設計するのは、もうお終いにしたほうがいいでしょう。

そこで提案したいのは次の4つです。

©アンドア株式会社

これは私の意見も入っていますが、同業界の社長や研究者の方と意見交換をさせてもらい、納得感ある内容を採用しました。

特筆すべきは、オンライン×集団教育(研修)は減少していくでしょう。
もっとも、この形は感染拡大を受けた緊急措置の側面がありました。さらに経費削減など、合理化にも意味がありました。
しかし、肝心の学習効果に目を向けると、特にアクティブラーニングの分野では「叶うことなら対面で学びたい」という声が多数です。よって、緊急措置的なこの施策を積極採用していく企業は少ないでしょう。

一方で、潜在的な問題を扱う対面×集団教育。何より、個別の目的や目標に沿った学びを提供する個別×オンライン教育(LMSやコーチング)は急増するでしょう。
特に、個別×オンライン教育は米国においてタレントマネジメントの一部として実績があります。また台湾や香港でのリーダー人材教育はトレーナーによる個別コーチングが主体となっています。
これらの国の特徴は、学習履歴をオープンバッジなどダグ付をして、キャリア開発の指標とする試みです。当然のことながら、今後は日本でも普遍化するでしょう。

研修では、画面上の講師の話をよく聞き、
学んだことを現場できちんと活かしましょう

なんていう時代は、2〜3年のうちに激変するのではないでしょうか。
変化を拒むも、受け入れるも、結局は何を信じるか次第ですね。

まとめ:楽をせずに、学びを個別化する

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
最後に研修講師として暴露します。

去年と同じ研修を「去年と同じように」という
シャンシャン研修のオーダーが
人事も講師も研修会社も”楽ちん”なんです

しかし、冒頭の「まくら」で触れたとおり、

それって教育を、
人の可能性を、

型にはめて安心していませんか?


アンドアは、シャンシャン研修をぶち壊します。




そして、最も面白くてきっかけになった、
社会人個別教育トレーナーNo.1企業
を目指します。


今年もよろしくお願いします。

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