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ほっかいどう暮らし153 滝川市 チキンポークらーめん

うちのご近所の飲み友達に「ゆういちさん」(40代後半)という人がいます。

ゆういちさんは、小さい頃両親が共働きだったのでおばあちゃんと一緒にいる時間が多かったそうです。

そのせいか昔の歌や歌手、ドラマや映画などをビックリするくらいよく知っています。

ずいぶん前の事ですが、ゆういちさんと2人で札幌の酒屋さんに行ったことがありました。高いお酒で目の保養をしていると、なぜか『御三家』の話になり

僕 「御三家と言ったら、『ひろみ』『秀樹』『五郎』だよね」

と言ったら

ゆういちさん 「いやいや、それは『新御三家』だろ。『御三家』って言うのは

あなた本当に40代っ?!

さて12月も半ばを過ぎた土曜日の夜、ゆういちさんと僕、同じくご近所の飲み友達のコーイチさん(50代初め)の3人でお酒を飲んでいた時のこと。

その日は飲みながら、年末の予定を話し合っていたのですが、突然ゆういちさんが

「年末と言えば、なぜかテレビで

確かに何年か前までは年末近くになると、豪華キャストによる「忠臣蔵」の映画や長い長いドラマをテレビで放送していたように思うのですが、最近はほとんど見なくなりました。

ゆういちさん 「毎年年末には『忠臣蔵』を観て、『やっぱり日本人だねぇなんて思いながら年を越すもんだ』って、昔ばあちゃんが言ってた」

そして

「テレビで忠臣蔵をやらないなら、せめて砂川にある『赤穂浪士の墓』を見に行こう」

と言い出す。すると

コーイチさん 「なんで北海道の、しかも砂川市に赤穂浪士の墓があるってさ?そんなのあるわけないだろ」

ゆういちさん 「あるんだってっ!」

コーイチさん 「ないっ!」

そこでゆういちさんが、「じゃあ、あったらどうする?」

と言ったところ

コーイチさん 「本当にあったら

やれやれ、これはいつもの「明日行くぞっ!!」パターンか...。

案の定、翌朝早くに

ゆういちさんから連絡が入りました。

そこで午前中の早い時間に、3人で砂川市に向け出発。

天気も良く道路もほぼ乾いているので、割と早くに目的地に着くかと思ったら

1時間ほど走ったところで猛吹雪、前も見づらい状態に...。

会話も盛り上がらないまま国道をひた走り、予定より1時間以上も遅く

砂川市に到着しました。

さらに国道12号線を北上し、滝川市の手前辺りで車を降りてゆういちさん

「ほれ、コーイチさん。あれ」

と、指さした方を見ると

「赤穂四十七義士之墓」の看板

「ほらぁ、あっただろ~~~ぅ」と、ゆういちさんが言ったら

現実から目をそむけるんじゃないっ!!

お墓は、そこから車で5分ほどの所にある北泉岳寺境内にあるとのことなので

北泉岳寺へ

残念ながら数日前の大雪で奥に入ることができず「赤穂浪士の墓」を見ることはできませんでしたが、近くまで来ることができたゆういちさんは少し満足したようでした。

そこでちょうどお昼の時間になったので「ご飯を食べよう」という話になり

ゆういちさん 「ここから滝川市はすぐ近くだな。滝川と言ったら『肉』だろぅ」

コーイチさん 「確かに、滝川と言ったら『肉』だねぇ」

と言う。

「滝川で肉」と言われて以前雑誌で見たお店を思い出した僕。向かいましたのが

らーめん チキンポーク さん

お店に入ろうとしたら、おじさん達

「いやいや、滝川で「肉』と言ったらフツーは滝川市発祥の『松尾ジンギスカン』だろっ!」

「『松尾ジンギスカン』の本店でジンギスカンを食べるんじゃないのかい?!」

と文句を言う。

しかし入口横に貼られた看板を見つけると


やけにウキウキしながら入店していました。

お昼時ということもあり、テーブル席は埋まっていましたので3人並んでカウンター席へ。

おじさん達は『キングチキンポークラーメン』を食べる気満々でしたが、お腹と相談の上『チキンポークラーメン』を注文。

僕はメニューを眺めながら

「びっくりカレーライス」も気になったのですが

ここは同じく「店長オススメ!」の『チキンポークらーめん』を注文しました。

待っている間に店内に流れていたテレビの天気予報を見ていたら、午後からも雪は強くなるらしい。

それを聞いたコーイチさんが何気なく

「帰りは渋滞に巻き込まれるんじゃないか」

と言ったので

「いやいや、ひどいね」「そんなことあるわけないだろぅ」「もう、何にも言えねぇ」とコーイチさんがブツブツ言っているところへ、やってまいりました

チキンポークらーめん

スープはお店の名前にもなっている「鶏」と「豚」のダブルスープ。マイルドな味噌と相まって、いわゆる『コッサリ系』のおいしいスープ

麺は中太ちぢれ麺。モチモチっとした食感にスープがよく絡んで、うまいっ!

肉の脂が流れ出す揚げたての鶏唐揚げが3つ。下味もしっかり付いていてスープに負けていません

しっかりと煮込まれた焼豚も柔らかくておいしいです

半熟の煮卵は優しいお味

ごちそうさまでした。ラーメンも美味しかったですが、「肉食った〜っ!」という満足感も得られました。

お店を出た後は「天候が荒れる前に」と、まっすぐ帰路に着きました。

途中、岩見沢の市街地の手前から

やっぱり長い渋滞にはまってしまい、コーイチさんに散々文句を言いました。

行きよりもさらに時間がかかったものの、夕方過ぎには無事家に帰り着きました。

帰るとさっそく「反省会だっ!」などと理由をつけて、3人でお酒を飲みました。

そこで、ゆういちさんがコーイチさんに向かって

「砂川に赤穂浪士の墓があったら、『いいものくれる』って言ったよね」

と言ったら

コーイチさん 「ちぇ、覚えていたか。しょうがない、いいものやるよ...

いやいや、コーイチさん。あなた50歳も過ぎているというのに...

恥ずかしくないのか〜〜〜っ!!

おしまい

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