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ほっかいどう暮らし204 札幌市 定番せっと

11月初めの3連休、大学時代の友人達と宮城県を旅行してきました。

まぁ旅行と言っても、主な目的は美味しいものを食べてお酒を飲むことです。

東京や山形、新潟など各地から集まってきた友人達は、もうすっかりいいオジサン・オバサンですが、会えば学生時代に戻り大いに盛り上がりました。

2日目は幹事である地元の友人が県内を案内してくれました。

「城跡や伊達政宗像はいつでも行けるから」と、『自分で計画したらおそらく行くことはないであろう』スポットをいくつかまわりました。

塩竈(しおがま)市にある『鹽竈神社』(しおがまじんじゃ)では

二日酔いの身体で202段の石段を上るなど大変なこともありましたが、歴史の重みを感じました。

また、多賀城市にある県立の『東北歴史博物館』

石器時代の出土品から昭和の人々の暮らしまで、豊富な展示品と映像で学べる素晴らしい施設でした。

そんな数々の歴史・文化に触れ、「僕もいい歳なんだから、こういう良いものを見て見識を広げないと」と強く感じました。

さて、旅行から帰ったその日の夜。お土産に買ってきた牛タンを食べながらご近所の飲み友達のコーイチさん(50代初め)とゆういちさん(40代後半)と僕の3人でお酒を飲んでいた時のこと。

お酒を飲みながら僕が

「これからは良いものを見て、見識を広げるべきだと思う。来週、道立の『北海道博物館』に行ってみよう」

と提案したらおじさん達、たぶん「興味ねーんだわ」と言うだろう。でも彼らもいい歳のオヤジだ、ひょっとしたら「その通りだ、行ってみようぜっ」って言うかもしれない...。

そんな淡い期待を抱きつつ口にしてみたら

本当に言いやがった...。

興味が無い人を誘っても仕方がないので、次の日曜日に一人で「北海道博物館」へ行きました。

北海道博物館

1階と2階に設けられた広い展示スペースには、埋蔵品やアイヌ民族の歴史・北海道の開拓の様子から現代の生活まで、とても多くの展示品と映像でわかりやすく学べます。とても見応えがある施設でした。

さて、1時間半ほど見学をして駐車場に戻ると

偶然なわけないでしょっ!!

聞くとおじさん達、僕の車がなかったので「さては一人で博物館へ行ったなっ」と思い、すぐに2人で札幌へ向かったそうです。そして今まで駐車場で待ち伏せしていたらしい...まったく暇な人達である。

しかもおじさん達

「どうせこれから美味しいものを食べに行くんだろぅ。俺たちも連れて行ってくれ」

「せっかく札幌で歴史の勉強をした後なんだから

な、何を勝手なことをっ!!

しかし、歴史を感じるラーメンねぇ...。

僕の頭には「札幌味噌ラーメン発祥の店」と「さっぽろラーメン横丁」が浮かんだのですが、「元祖」「本家」と聞いて思い出し、向かいましたのは

二条市場。その一画にあります

だるま軒さん

暖簾にもありますように『本物札幌ラーメンの元祖』のお店。

1947年創業と言うと、もう70年以上の業歴。今も昔の味を守り続けているのだそうです。

カウンター席に座ってメニューを見ていると、カレーを注文しているお客さんも多い感じ。ううむ、どっちも食べてみたい...。

そこで、醤油ラーメンにミニカレーが付いた『定番せっと』を注文しました。ちなみに『逆せっと』とはカレーにミニ醤油ラーメンが付くそうです。

店主のこだわりを感じながら待っていると、やってまいりました

定番せっと

老舗を感じさせる「だて巻き」

あっさり目のスープはどこか懐かしく、とても優しい味。化学調味料などは一切使われていないそうです

かん水と小麦粉だけで作られた自家製麺。なんとも味わい深いこと

カレーにはラーメンのスープが使われているそう。油が使われていないので、さっぱり目ですがコク深い。まさにクセになる味

ごちそうさまでした。昔ながらのラーメンとカレーの味、堪能いたしました。

満足してお店を出たところで、おじさん達

「『歴史を感じるラーメンとカレー』を食べたら、もっと歴史に触れたくなってきたわ」

と言い出す。そこで僕

「それはとてもいいことですね。僕は博物館とだるま軒で十分満足しましたので、あとはお二人でどうぞ」

と丁重にお断りをしたのですが

「これから行くのは、札幌の

くくっ、僕が『老舗』とか『伝統』とかに弱いのはお見通しか...。

おじさん達に誘われるまま、伺いましたのは

札幌の地酒『千歳鶴』の酒ミュージアム。蔵元の日本精酒さんは創業から150年を超える老舗企業。

僕としては「やっぱり酒かっ、この呑兵衛オヤジがっ!」と思いましたが、ミュージアムの展示品を楽しみ

直営ショップでお酒も買いました。

その後、おじさん達が

「北海道と言えば、やっぱり

なんだか納得してついて行くと、やってまいりましたのは

サッポロビール園

「やれやれ、また酒かいっ」とも思ったのですが、やはりこの重厚なレンガ造りには開拓の歴史を感じずにはいられません。

ビールを飲みたいのですが、車なので我慢、我慢...。

さすがにおじさん達、「早く帰って酒飲もうぜっ!」と言うのでそのまま帰路に着きました。

家に帰るとコーイチさんから

「ちょっと買い物してから行くわ。今日の締めに『北海道の歴史を感じる食べ物』を買っていくから」

とメッセージが入りました。

そこでゆういちさんと2人で

「『北海道の歴史を感じる食べ物』って言ったら、やっぱりジンギスカンだよね」

「北海道遺産にも選ばれているからね。今日の締めにぴったりじゃないか?」

なんて話しながら、ホットプレートを用意して待っているところへコーイチさんがやってきて

「ほいっ、北海道の歴史を感じるやつ。なんと大正10年からの超ロングセラー

いやいや、コーイチさん...北海道の歴史を感じる食べものって...

カステラかいっっっ!!

おしまい

高橋製菓さんの『ビタミンカステーラ』は、ほんのり甘く素朴な味で、おじさんになった今でも大好きです。牛乳によく合います(笑)


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