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ほっかいどう暮らし179 寿都町 サクラマス天ぷらそば

先日、札幌中央卸売市場で夕張メロンの初競りが行われ

2玉350万円で落札されたとのニュースが流れていました。

初夏に向けて、またどんどんと美味しいものが出てくる季節になりました。

6月初めの土曜日の夜、ご近所の飲み友達のコーイチさん(50代初め)とゆういちさん(40代後半)と僕、それとうちの妻の4人でお酒を飲んでいた時のこと。

飲みながら「旬の食べ物」の話題となり

ゆういちさん 「今、石狩の朝市に『シャコ』が出ているらしいよ。浜茹でのシャコはかなり旨いらしい。明日買いにいこうぜっ」

コーイチさん 「今の時期、海産物を買いに行くなら寿都だな。去年と一昨年買ってきた寿都名産の『寿かき』が旨かった。明日買ってこようや」

と言い出したことから

言い争いになる。

僕は食べたことはないけれど、浜茹での新鮮なシャコは「エビとカニの中間」のような味がしてとても美味しいらしい。しかも今の時期だけ食べられる卵も絶品なのだとか。

また、以前コーイチさんと買いに行った寿都町特産の「寿かき」も、小粒ながら濃厚な旨みが広がってとても美味しかった記憶があります。

しかしここで僕が仲裁に入ったら話がややこしくなりそうなので、おじさん達に聞こえるように妻に「どっちを食べたい?」と聞いてみたら

...ですよねぇ...。

そうは言っても、石狩の朝市までは車で2時間ほどかかります。そこから余市町を回って寿都へ行き、牡蠣を買って帰ってくるとなると半日以上の長旅に。

それでもおじさん達

「奥さんに言われたら、喜んで買ってまいりますっ」

「明日はシャコも牡蠣も、楽しみにしていてよっ」

と言ってくれる。

僕としては、さすがに申し訳ない気がして

「うちの妻の為に苦労をかけてすまないね。帰ってきたらすぐにお酒を飲めるように用意しておくから」

と謝ったら

ゆういちさん 「何を言っているんだ?」

僕 「えっ?」

コーイチさん 「あんたも一緒に行くんだよっ!」

僕 「えええっ?!」

という事で、翌日3人でシャコと牡蠣を買いに行く事になりました...。

石狩の朝市は朝7時から始まるので、5時には出発する約束をしてその日は早めに解散しました。

翌朝

5時ちょうどに「準備できているよ。さぁ、出発だっ!」とおじさん達にメッセージを送ったら

コーイチさんからの反応が無いっ!また寝坊かっっ!!

仕方がないのでコーヒーを淹れて飲んでいると、30分ほどして

コーイチさん 「すまんっ、寝過ごしてしまったわ

いやいや、ゆういちさんっ!寝るんじゃないっっ!!

...結局出発したのは6時過ぎ。

雨の降る中、アンパンマンと競馬新聞を見ながら

2時間かけてやって来ましたのは

石狩朝市

まずはこちらで、お目当てのシャコを購入しました。

そこから高速道路を使って余市町へ向かったのですが、おじさん達

「余市に来たら、ニッカの蒸留所に寄らないと

ん~、出発が予定より1時間遅れているので先を急ぎたいのだが...。

しかしおじさん達の強い強い要望により

ニッカウヰスキー余市蒸留所に寄りました。

車の中では散々『ニッカ愛』を語っていたおじさん達ですが、蒸留所に着くと「リニューアルされたミュージアム」には目もくれず真っ直ぐ売店に向かい

限定品のウイスキーを物色していました。

ようやく寿都町に入ったのは10時過ぎ

昨年も寄った直売所で「寿かき」を購入し、他のお店も回って殻付きのホタテとツブも買いました。

「買う物も買ったし、帰りますか」と満足して車に乗り込んだところで時間は午前11時。

帰り道はほぼ山の中を走るので、「寿都でお昼ご飯を食べよう」と僕が提案。せっかくなら寿都町の「新ご当地グルメ」

「寿都ホッケめし」が食べたいっ!とお願いし、提供店に行ってみると

本日予約のみっっ!!

仕方がないので「寿都ホッケめし」を食べられる他のお店を検索したところ、開店は11時半とのこと。...まだ30分ある。

「30分も待てないな。早く帰らなくちゃいけないからねっ」

「そうそう、早く帰ってシャコと牡蠣で酒を飲まないとっ」

と寝坊した2人に多数決で負け、帰り道の途中で寄りましたのが

そば処 鰊御殿「昌の屋」 寿都店 さん

元々は歴史ある鰊御殿を改修した建物だそうで、風情のある外観と天井が高くておしゃれな店内。とても素敵なお店です。

テーブル席に案内されメニューに一通り目を通してから、コーイチさんはミニ天丼と蕎麦のセットを、ゆういちさんは寿都特産の海苔を使った

「どんじゃのりそば」と「とろろごはん」を、僕は今が旬の「牡蠣そば」にしようかと悩んだのですが

ちょっと贅沢をして「サクラマス天ぷらそば」を注文しました。

待っている間に、今更ながら

「シャコってどうやって殻を剥くんだ」

という話になり、動画を観ながら

「エアーシャコ」を使った殻剥きシュミレーションをやっているところへ、各々の料理が運ばれてまいりまして

サクラマス天ぷらそば

幌加内のそば粉と道産小麦、北海道の素材にこだわった二八そばはとても香りが良く、細麺ながらコシもあります

ニシンはよく食べますが、天ぷらでいただくのは初めて。サクッとした衣にフワフワのニシン、特有の風味もあって美味しいです

サクラマスの天ぷらも身がフワッフワで、上品な味。とにかくうまいっ!

白濁の蕎麦湯もやっぱりうまいっ!

ごちそうさまでした。寿都町の旬の味覚、堪能いたしました。

お会計を済ませ店を出た後は、そのまま帰路につきました。

どこにも寄らず、家に帰り着いたのは3時過ぎ。「準備ができたら連絡するから」と約束して僕は食材と一緒に家に降ろしてもらい、おじさん達は一旦家に帰りました。

家に帰ると妻にお願いして

ツブとホタテを刺身にしてもらい

その間に、僕は牡蠣を酒蒸しにしました。
 
シャコをお皿に盛り付けて、おじさん達に

「準備できたよ〜っ」

とメッセージを送ったら

いやいやいや、おじさん達...

寝るんじゃないよっっっ!!

おしまい


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