理学療法士業界の現状から今後の世の中を読み解く 〈前編〉

いきなりですが、理学療法士と聞いてどのようなイメージがありますか?

「国家資格だから将来安泰でしょ」

「なんとなく年収高そう」

いろいろな意見が聞こえてきそうですが、上記のことはどちらも誤りです。

以前、違う記事に書いたことがありますが、理学療法士の人数は増え続けています。日本理学療法士協会の情報では、国家試験の合格者数が累計で18万人を超えました。ここ数年は1年あたり約1万2千人ずつ増えています。(日本理学療法士協会 統計情報より

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さらに、厚生労働省の資料によると、理学療法士は明らかに供給過多な状態で、今後もこの状態が続くことが予測されています。

ここで、

「高齢化が進んでいる日本だと、需要は多いのでは?」

と思う方もいるのではないでしょうか?

しかし、よく考えてみてください。

高齢化が進むということは、いずれその高齢者が亡くなり、需要が減るということを意味しています。

もちろん、完全に需要がなくなるわけではないので、職業そのものが必要とされなくなるということは考えづらいですし、また、AIに代替されにくい職業であることも確かです。しかし、実際に理学療法士がリストラされている例が出始めていることも事実です。

理学療法士の平均年収は約406万円とされています。(厚生労働省 平成28年賃金構造基本統計調査より)

日本国民の所得は427万円(平成27年)とされているので、平均より少し低いことが分かります。

ただ、これは、理学療法士の平均年齢が若いことや開業権がないことなどが結びついていると思うので、あくまでも参考程度の平均ということですね。

それにしても、意外と年収高くないですよね。

さらに、国の財政を考慮すると、今後診療報酬が上がることは考えずらく、理学療法士一本だけだと年収も上がらなさそうです。

ちなみに、開業権があるアメリカの理学療法士の平均年収は1000万円程度とされています。(物価はアメリカの方が高いとは思いますが)

前置きが長くなってしまいましたが、ここからが、本題です。

これからの時代、理学療法士は何を考え、どのような働き方をすれば良いのか?そして、どのようなスキルが必要となるのか?

などについて理学療法学生としての考えを次回の記事で述べていきたいと思います。

コロナの影響で、ますます予測ができない不確実な世の中になってきている現代において、これらについて考えることは他の業界にも通じる内容になると思うので、是非次回も読んでいただけると幸いです!

ではまた!








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