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会社員・女性。26歳。東京在住。ラジオ、映画、本が好き。過去の恋愛を綴っています。月1…

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会社員・女性。26歳。東京在住。ラジオ、映画、本が好き。過去の恋愛を綴っています。月1ペースで更新予定。

マガジン

  • 「好きかどうかわからない」で付き合った恋人たちの末路

    25歳にして初めてできた彼氏との出会いから結末まで、その過程で気づいた感情と共に綴っています。

  • 25歳喪女がマッチングアプリを始めてみた件

    好きな人に4か月片想いし続けてこじらせた失恋の記録です。

記事一覧

減点法の彼と加点法の私。別れる理由なんて、何かが「違った」だけ

「好きかどうかわからない」で付き合った恋人たちの末路【おまけ②】 夜中の3時に元彼からくるラインなんてろくなことがない。 案の定、好きな人と別れたばかりだという…

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2年前
44

あなたは愛される。愛されることから逃れられない

「好きかどうかわからない」で付き合った恋人たちの末路【おまけ①】 恋人にフラれて傷心していたころ、「14歳の栞」という映画を見た。 とある中学校のひとクラスに密着…

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2年前
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「好きかどうかわからない」で付き合った恋人たちの末路【後編】

月曜の23時30分、スマホが振動する。 等間隔の振動音が連続して、電話だと気づく。 納豆をかき混ぜる手を止める。 彼の名前が表示されている。 フリーハンドで電話に出る。…

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2年前
100

「好きかどうかわからない」で付き合った恋人たちの末路【前編】

片想いし続けた人にフラれてから約1か月後、人生で初めて恋人ができた。 切り替えがはやいだろうか。 いや、恋人とは「好きかどうかわからない」状態で付き合ったから、…

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2年前
51

幸福な恋が終わりを迎えた日

仕事終わりの帰り道。 スマホの通知を確認すると、彼の名前が表示されている。 返信がきた。3か月ぶりに送ったLINEのメッセージに返事がきた。 叫びだしそうな気持を抑え…

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2年前
83

4か月引きずった失恋相手に捨て身の告白をしたのも、全部、石垣のせいだ

東京から約5時間。 沖縄で飛行機を乗り継いで、到着した石垣島は雨だった。 ただの雨なら「残念な天気」で済む話だが、傘が裏返るほどの豪雨を目の前にしたら笑いが込み上…

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3年前
25

失恋を断ち切れないまま3か月が経ち、衝動で石垣島へ逃亡した

この世にはいろんな人がいる。 いろんな人それぞれに気持ちが存在する。 恋愛とは、それぞれの気持ちが互いに向き合うことで成立する。 だが、私の経験上、双方の気持ち…

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3年前
22

失恋とはなにかを悟った夏の記憶

4日連続で酒を飲んでいる異常さに、心が穏やかでないことを知った。 酒は強くないから普段は飲んでも週に1回、金曜の夜にお笑い番組を見ながら缶チューハイをちびちびと…

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3年前
29

恋の魔法にかけられた喜びから一転、片思いは玉砕し、やがて連絡が途絶えた

坂元裕二さん脚本のドラマ『カルテット』にこんなセリフがある。 好きな人には好きって言わずに会いたいって言うでしょ? 会いたいという感情は、「好き」を意味するのだ…

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3年前
42

人生で二度目の恋をした。聡明すぎる彼に魅了され、劣等感にさいなまれた夜

それは唐突な出来事だった。 知り合って1週間後にはすでに恋に落ちていた。4年間も失っていた「好き」という感覚を、たった一人の青年が鮮やかに蘇らせた。 「あっ」と…

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3年前
44

13歳で洗脳して人を好きになった挙句、恋愛感情を放棄。いまだに「好き」がなにかがわからない

「好き」がなにかがわからなかった。 人を好きになるということは、どういう状態を指すのかがわからない。 これは私の人生の永遠の問いで、いまだに答えが出ていない。 …

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3年前
62

25歳喪女がマッチングアプリを半年続けてたどり着いた“恋愛”についての思考

はじめまして。 まもなく26歳になろうとしている “一般会社員女性” です。 決して大きくはなく、小さすぎもしない企業に勤め、不満のないサラリーをもらって好きなこと…

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3年前
88

減点法の彼と加点法の私。別れる理由なんて、何かが「違った」だけ

「好きかどうかわからない」で付き合った恋人たちの末路【おまけ②】 夜中の3時に元彼からくるラインなんてろくなことがない。 案の定、好きな人と別れたばかりだという彼の寂しさを紛らわすのに利用された感は否めなかったが、別れてから8か月ぶりに再会し、耳にした彼の声に鼓動が速まったのも事実だった。 働き始めた仕事の忙しさのせいか、少しやつれて見えたが、好きな人と別れたばかりの傷心も重なってのことだろうと容易に想像できた。 私と別れてしばらくして、彼には好きな人ができたらしい。

あなたは愛される。愛されることから逃れられない

「好きかどうかわからない」で付き合った恋人たちの末路【おまけ①】 恋人にフラれて傷心していたころ、「14歳の栞」という映画を見た。 とある中学校のひとクラスに密着したドキュメンタリー映画。 その中のワンシーンに映った言葉が、頭から離れなかった。 授業で使う黒板とは違う、教室の片隅に置かれた小さめのボードにはこう書かれていた。 あなたは愛される 愛されることから逃れられない ドキリとした。鼓動が速まった。 映画を観終わった後も、胸のざわめきがおさまらなかった。 家に帰

「好きかどうかわからない」で付き合った恋人たちの末路【後編】

月曜の23時30分、スマホが振動する。 等間隔の振動音が連続して、電話だと気づく。 納豆をかき混ぜる手を止める。 彼の名前が表示されている。 フリーハンドで電話に出る。 かけてきたくせにろくな話もしないで口どもる彼。 「なに」と尋ねても無言のまま。 重々しい空気をはらんだ彼の声に、勘のいい私は言われるより先になにが起こるか気づいてしまった。 ぼそぼそと話し始めた彼は「別れた方がいいと思ってる」と言った。 理由を尋ねると、彼はあらかじめ用意していたかのような言葉を並べた

「好きかどうかわからない」で付き合った恋人たちの末路【前編】

片想いし続けた人にフラれてから約1か月後、人生で初めて恋人ができた。 切り替えがはやいだろうか。 いや、恋人とは「好きかどうかわからない」状態で付き合ったから、すぐに気持ちが切り替わったわけではない。 「好きかどうかわからない」のに、付き合ってみた私たち。 そこから得たあまりにも多くの感情、学んだ価値観、忘れたくない記憶について綴りたいと思います。 「好きかどうかわからない」けど、恋人になった彼と出会ったのは、例のごとくマッチングアプリだった。2020年11月末の退会間際

幸福な恋が終わりを迎えた日

仕事終わりの帰り道。 スマホの通知を確認すると、彼の名前が表示されている。 返信がきた。3か月ぶりに送ったLINEのメッセージに返事がきた。 叫びだしそうな気持を抑えながら駅へと向かう。はやく見たいけど、落ち着いて見られるところに着くまでは我慢。 次第に速まる鼓動を鎮めながら、駅のホームで電車が来るのを待つ。ファーーッという音とともに滑り込んできた車両に乗り、座席に腰を落ち着けてからスマホの画面を開いた。 息を飲んだ。 彼は丁寧に、私ではダメだった理由を書いてくれていた

4か月引きずった失恋相手に捨て身の告白をしたのも、全部、石垣のせいだ

東京から約5時間。 沖縄で飛行機を乗り継いで、到着した石垣島は雨だった。 ただの雨なら「残念な天気」で済む話だが、傘が裏返るほどの豪雨を目の前にしたら笑いが込み上げてきた。自分の心境を反映しているかのように荒れ狂う空を見て、ただならぬ「なにか」を予感した。 思えばこの時から、石垣旅がただの旅行にとどまらない、私の人生の転機になることを予期していたのかもしれない。 思いもよらぬ展開によって動き出した未練だらけの失恋を、石垣の記憶とともに書き残しておく。 心情を吐露したメモと

失恋を断ち切れないまま3か月が経ち、衝動で石垣島へ逃亡した

この世にはいろんな人がいる。 いろんな人それぞれに気持ちが存在する。 恋愛とは、それぞれの気持ちが互いに向き合うことで成立する。 だが、私の経験上、双方の気持ちが向き合うことは極めて稀で、多くが一方的に気持ちを相手に向けている。 悲惨なのは、相手の気持ちがこちらに向かない限り自分の想いは永遠に一方通行で、なにかのタイミングで終わらせなければ、自ら息絶えるまで路頭に迷い続けるということだ。 はたして、なにをもって終わりにすることができるのか。 さまよった感情は、いったい

失恋とはなにかを悟った夏の記憶

4日連続で酒を飲んでいる異常さに、心が穏やかでないことを知った。 酒は強くないから普段は飲んでも週に1回、金曜の夜にお笑い番組を見ながら缶チューハイをちびちびと、毎回飲み切れずに1/5くらい残して寝落ちする程度だった。 それが、今では遥か昔のことのように思う。「酒がなければ人生やっていられない」と、言ってみたかった台詞を吐いては胃に酒を注ぎ続ける。 そもそも彼が言ったのだった。「お酒が飲めるかどうかは肝臓のアルコールの分解能力だから。肝臓は鍛えられる」と。だから飲んでいる。彼

恋の魔法にかけられた喜びから一転、片思いは玉砕し、やがて連絡が途絶えた

坂元裕二さん脚本のドラマ『カルテット』にこんなセリフがある。 好きな人には好きって言わずに会いたいって言うでしょ? 会いたいという感情は、「好き」を意味するのだろうか。 会いたい。すごく会いたい。もう一度、彼と話がしたい。 多くは望まない。ただそれだけを願っていた。 心が浮き立つ、恋とは「魔法」だ彼と会った日から1週間が経過してなお、あの日のことが鮮明に思い起こされるのは、それだけ彼に魅了されていたからなのだと思う。 強烈に惹かれるものがあった。それは、恐ろしいほどの

人生で二度目の恋をした。聡明すぎる彼に魅了され、劣等感にさいなまれた夜

それは唐突な出来事だった。 知り合って1週間後にはすでに恋に落ちていた。4年間も失っていた「好き」という感覚を、たった一人の青年が鮮やかに蘇らせた。 「あっ」と思った時にはもう手遅れ。私は彼に恋をした。 アプリで出会い、初めての電話で5時間話し続けたはじまりはマッチングアプリだった。 「いいね」をくれた人のプロフィールを黙々と読んでいると、気になるワードがあった。 「京都にある大学院で変な人たちに囲まれて勉強してきました」 無類の変人好きである私は、このワードにアンテ

13歳で洗脳して人を好きになった挙句、恋愛感情を放棄。いまだに「好き」がなにかがわからない

「好き」がなにかがわからなかった。 人を好きになるということは、どういう状態を指すのかがわからない。 これは私の人生の永遠の問いで、いまだに答えが出ていない。 中学生の時、“人を好きになることをやめる”という選択をしたことが間違いだったのだろうか。 13歳で「人を好きにならない」と決断した中学生以前の「好き」に意味はないと思っている。アイデンティティが確立されていないから。 幼稚園児の頃から「好きな子」とカウントした男の子は数人いたが、足が速いからとか、頭がいいからと

25歳喪女がマッチングアプリを半年続けてたどり着いた“恋愛”についての思考

はじめまして。 まもなく26歳になろうとしている “一般会社員女性” です。 決して大きくはなく、小さすぎもしない企業に勤め、不満のないサラリーをもらって好きなことにお金を使う。趣味は読書と映画とラジオ。見えないなにかに急かされて料理教室に通ったり、友人と仕事の愚痴を言い合いながらお酒を飲んだりして週末を過ごす。平凡な生活を送っています。 でも、人と違うところがあるとすれば、つい数か月前まで喪女だったこと。 誰とも付き合ったことがない以前に他人に恋心を抱いた経験がほとんど