長編小説『凸凹バラ「ストロングリリーフ」ミシェルとランプ』9
5、球場飯
少し、時間はさかのぼる。
五回の表裏の攻防が終わり、
場内の整備が行われている頃である。
観客たちは、球場内の売店、
飲食物売り場へと殺到した。
この試合の後は、しばらく
学生同士の試合を見ながらの
飲み食いはできなくなる。
行列ができたのは、
『オープン・ローズ』と書かれた
旗が置かれた店。
店の中では、イナモンの妹、
エーワーン・アズーナが
獅子奮迅の働きをしていた。
「はい、ありがとうございました!
お次のお客様、どうぞ!」
「ジッグラト・スペア