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【特別企画】これからクラシックを聴こうと思っている方へ / 5つのおすすめステップをご紹介します。

クラシックってどんなイメージ?

クラシックというと、どんなイメージが沸くでしょうか。

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同じ曲でも指揮者やオーケストラの違いでそれこそ無数にあって初心者には何が違うのかわからないし、そもそも交響曲にせよ1曲当たりの時間が長いし。。。

何となく高尚なイメージがあるでしょうか?

良く聞くメロディを数分聞くなら楽しめるけれど、コンサートで小一時間向き合うのはしんどそう。。。などなど

僕もそんな感じでした。楽器を演奏するわけではないので、そっち方面の魅力もさほどわからないですし。。。

なので、クラシックにもジャズのように、入り口として機能するようなものが何か必要なんだと思うわけです。なんらかのきっかけというか。

今は、スマホで自由に音が聞けるので、そのメリットも考慮して、今回はクラシックになじむための5ステップという記事を書いてみようと思います。

あくまでも個人的見解ですが、これが何らかのきっかけになればうれしい限りです!

■楽曲の動画を貼り付けていますが、見るのが大変かもしれません。ですので、最後の項目に、聞いてみていただきたい演奏をまとめました。


個人的にクラシックに興味が向いた理由

本題の前に、僕がクラシックに親しむようになった経緯を書いておきますと、、とあるBSの番組で3人の指揮者が著名曲(「運命」だったかと思いますが、、違うかも)を指揮してみてその違いを見るというものがありました。

それまで、正直、指揮者であの著名曲が、変わるものか??なんて思ってたんですよね。半信半疑でその番組を見ていました。

たしか一人は炎のコバケン、小林研一郎さんでした。あとの2名は失念。。。それで各自がさわり部分だけを指揮するわけですが、、、この結果が結構衝撃だったんです。

というのも全然違ったからなんです。

小林研一郎

あの聞きなれた曲が、指揮者が違うだけでこんなに違うのかと。これは新鮮な驚きでした。

そして、確か全く指揮の経験のない番組のゲストが試しに振ってみると、音が崩れ、演奏の体をなさなかったんです。素人目には、普通に指揮棒を振っているように見えたんですけどね。。

ここで、以下の2点に理解が至ったわけです

1、 当たり前なのですが、指揮者は、完全にそのための素養を身につけた、まさにプロとしての指揮者であり、素人はオーケストラを動かせないということ

2、 指揮者は、人によって全く音が異なること。楽譜は同じなので音程は一緒ですが、テンポ(速度)、強弱の付け方などで、音は色合いを縦横無尽に変えるという事がわかりました。

指揮者ごとに音を聞いてみた

ここまできて、トライしてみたのは過去の名指揮者と呼ばれる人の演奏にyoutubeやCDで触れてみることでした。

楽曲は聞きなれた有名曲ばかりを選定(「運命」とか「田園」とか)

なんとなくわかってきたのは
・バーンスタインや、チェリビダッケ、クナッパーツブッシュ、朝比奈隆さんや、ワルターは遅いテンポの中に重厚感を醸し出しているという事

クナッパーツブッシュ

・フルトヴェングラー、カルロス・クライバー、ケルテスからは、音が躍っているかのような感じを受けたこと。躍動感があり、音楽の本来の意味、音を楽しむ喜びにあふれているように感じらたこと。そして相反する要素のように思える叙情性も見事に兼ね備えていること。

フルトヴェングラー

などなどでした。

ある程度聞いてくると、好みもわかってきて、どうやら個人的には、躍動感があって、テンポよく進む楽曲の方により惹かれるのだという事。

そう、僕にとっての交響曲の入り口は、カルロス・クライバーであり、ケルテスだったんです。

カルロス・クライバー


ソロアーチストを聞いてみた

ソロの演奏家にも興味の関心が向きました。たとえば、灰田さんや小林さんの活躍が記憶に新しいショパンコンクール。日本人でこれまでの最高位は2位(灰田さんも2位)で、その受賞者は内田光子さんということで、この内田さんのピアノを聞いてみたり。

内田光子- ショパンコンクール


また、辻井伸行さんとか、ジャンルは違うけれどクラシックギターという事で村治佳織さんなどなど、日本人の有名アーチスト、、

辻井伸行

薄幸の天才といわれたジャクリーヌ・デュ・プレ、現代のヴァイオリニストでは結構好きなヒラリー・ハーン、チェロの演奏に旋風をおこしたパブロ・カザルスなど海外のアーチストまで聞くようになりました。

パブロ・カザルス- ホワイトハウスコンサート


本を読んでみた

ここまでくると、初心者向けの書籍も十分に理解できるようになってきて、楽曲や指揮者、演奏家にまつわるエピソードなどを楽しむようになりました。

たとえば↓のような本たち

評論家の間でも賛否が分かれていたり、一般的な共通項=正解は無いのだなという事が、聞き始めの初期段階で良くわかったのも、幸運でした。

コンサートに行ってみた

日本には無数の演劇グループがありますが、同様に、アマチュアオーケストラの数も数多いんですね。コロナになる以前は結構毎月のようにコンサートが開かれていました。もちろんプロの演奏も多かった。

ここから、好きなタイプの演奏者、指揮者や好きな楽曲という趣味を起点としていくつかピックアップして、生の音に触れるようにもなりました。

コンサート体験談は次回に詳述いたします。


クラシックに親しむための簡単な5つのステップ

こんな感じで、クラシックに親しんできた僕がおすすめのステップは以下の通りです

1、単にリラクゼーション音楽として聴いてみる

これが一番楽かもしれません。
片意地貼らず、クラシックのまとめ音源などを流して気軽に楽しむ。いわゆるクラシックベストアルバムは誰でも知っている曲満載ですので、買って失敗ということもありませんし、安心して聞くことができます。

寝る前とか以外に良いんですよね、ピアノとか。

2、曲を楽章単位で聞いてみる。または短い楽曲を聞いてみる

たとえば、僕もある程度聞き込んできて、これは聞き始めの頃に知っていたらよかった!と思うものがありまして。。。

・マーラー交響曲第1番の第3楽章

葬送というテーマだったと記憶していますが、この東欧的な、いわばエキゾチックな響きはなんともいえません。


・ブラームス交響曲第3番の第3楽章

美しいとはこの曲のためにあるのでしょうか


・マーラー交響曲第5番の第4楽章

映画ベニスに死すの挿入歌で有名。



・ドヴォルザーク交響曲第8番の第3楽章

これまた美しい。美しいとしか言いようがない。


・ドヴォルザーク交響曲第9番第2楽章

誰もが知るあのメロディ


マーラーやドヴォルザーク、ブラームスは出だしのインパクトよりも全体の中に起伏を持たせた物語のような展開

ベートーヴェンやモーツァルトは最初にインパクトのある音が出てくるイメージでしょうか。

・ベートーヴェン交響曲第3番


楽曲単位ならば、

・悲愴


・月光


などなどがありますね。なじみやすい・・・

3、 指揮者、演奏者の違いを楽しんでみる(動画配信サイトなどで十分)

過去の名指揮者のある程度の演奏は閲覧できますので、すきな楽章だけを抜粋して比較してみるのもよいかもしれません。

なんとなく波長の合う方や、気に入った演奏の方等、自分好みの方ができるとそこから広がっていくと思います。

僕の場合は、
交響曲なら、カルロス・クライバーで、彼はレパートリーは少ないんですがオペラの音源が結構あって、彼からそちらの方向へ水平展開できました。なのでオペラについてもある程度の知識が増えました。

カルロス・クライバー指揮 ベートーヴェン交響曲第5番

この躍動感にやられました。


ギターなら村治佳織さんで、ヴァイオリンならヒラリー・ハーン、ピアノは内田光子さん、ケンプ、アリス・紗良・オット、チェロならカザルスとジャクリーヌ・デュ・プレですね。
好みのアーチストが見つかるとそこから世界が広がっていきます。

ヴィルヘルム・ケンプ

村治佳織


4、 楽章の意味を考えて、音楽全体をストーリーとして捉えて聞いてみる

なぜ4つ(例外もありますが)の楽章があるのか。もちろん理由がありますが、詳しいことを調べるよりも、4つで一つの物語と捉えて聞いてみると良いかもしれません

適当な一曲を選んだら、、

その楽曲自体にストーリーがある場合はそれを頭に思い浮かべてみてもよいでしょうし、ご自身のエピソードを重ね合わせて、時に喜び、時には共に涙する、、、そんな体験を深めてみるのも面白いと思います。

ロックやジャズと違って、過激なスピード感や爆発的な音はあまり出てきませんので、じっくり音に浸ることができると思います。

なので、リラックス効果もあるんですよね


5、 コンサートへ行ってみる

コンサートといってもホール演奏だけではなくて、コロナ前だと地下鉄のコンコースとか、大きな駅前の広場で催事に合わせて簡易的なコンサートが開かれていました。これからしだいに増えてくるかもしれません。

池袋芸術劇場では、コロナ前は小一時間の軽めのコンサートをクラシックに親しんでもらうためという触れ込みで開催してましたし。

いろいろ探してみて、実演、生音に触れてみるのが良いかもしれません。

音も波ですので、CDやレコードの音も波ですし、生音も波。であれば、生の目の前の楽器から放たれる音の波を味わってみるのが一番かもしれませんよね。(体にもよさそう。笑)

最後に

これまで掲載した以外のお気に入りのアーチストの名演奏を。

ジャクリーヌ・デュ・プレ

チェロが入ってくる部分、神がかっていると思います。


マリア・ジョアン・ピリス

なんだろう、出だしの響きに感動。

カルロス・クライバー

やはり一番好きな指揮者ですね。何度聴いても良いですね、、

アリス・紗良・オット

力強い響きが好き。

イリーナ・メジューエワ

優しさが溢れてますね

ヤンソンス指揮 コンセルトヘボウのドヴォルザーク


■クラシックについての過去記事

いくつか記事を書いていますので、こちらからご覧下さい!


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