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ドラゴンクエストIII そして伝説へ

先日久しぶりに、ドラゴンクエスト3のサントラを聞いてみた。35年前のあの日の風景が浮かんでくる。音楽は記憶をも喚起させるものらしい。

当時、我が家にはゲーム機が無かった。

友人たちは皆、ファミコンを持っていて、暇さえあればそれで遊んでいた。ゲーム機を持っていない面々は、彼らの家に行き、ファミコンを使わせてもらっていたのだった。

ゲーム機が無い我が家のもっぱらの暇つぶしは漫画だった。友人たちがゲームソフトを買うように、漫画を買っていた。(当時はジャンプコミックスが360円くらいでした)

今思えば、この漫画ライフが、人生に影響を与えているような気がする。漫画は外でも読めるし、祖父母宅や旅先にも持っていけるのだ。テレビの前に鎮座して楽しまなくてはならないゲーム機とはその点が良かったように思う。

運動という側面と、思い出という側面で。

旅先、修学旅行などに持っていった漫画は、それだけで思い出の一コマだ。

さて、そんな僕でもあの名作の名前だけは知っていた。ドラゴンクエストだ。

話はそれるが、ドラクエを初めてプレイしたのは30も半ばになってから。任天堂DSでドラクエ6をやったのが初めてで、その後、ドラクエ4、9?と進んで止まっている。

プレイしての感想は、こんなに面白いゲームだったのか!という一言だ。実に面白い。何が面白いのかといえば、背景にあるストーリーもそうだが、やはり、アイテムを自分で集めて、自分なりのプレイヤーに育てることができる点だろう。当たり前かもしれないが、この事実は見逃せない。まさにロールプレイング。友人たちが小学生の時に体験していたものを大人になって体験したのだ。

話を戻して、田舎町に2店だけあったCD販売店をある日、訪れると、このゲームの音楽集が売っている。「ドラゴンクエスト3~そして伝説へ」と銘打たれたそれは、それだけで名作感が漂っていた。ゲームをしたことが無いのに、そのCDを買っていた。ゲームをしたことがなくても、あのドラクエのテーマ曲は知っていたからだ。

家に帰り、さっそくCDラジカセにセット。流れてきたのは記憶に違わないあの曲だ。

このサントラは、ゲームのスタートから終盤までの音楽をドラマチックにつないでおり、ゲームをしたことがなくても、ゲームをした気になるのだから不思議なもの。

音楽は確か結構有名な交響楽団の演奏によるもの。当時、このアルバムが人生3枚目のアルバムであり、光ゲンジ、米米CLUBから一気にクラシックに進んでしまったのだ。

ゲームのサントラではあるが、起承転結が整っていて、素晴らしい演奏であれば、心を動かす力があるのだなと、今にして思う。

あれから35年近くたっても色あせない音がそこにある。

ぜひ、あの日の記憶を辿りに1枚通して聞いてみてはどうだろうか?


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