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陶芸作家として

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#陶芸

突然変異と自然選択

突然変異と自然選択



以前に、私が作り出す作品は、「体を構成する細胞の延長」という話を書いた気がする。

体細胞の延長だと思っている作品だが、多型(Polymorphism)がある。
多型が出て来る。
しかし、多型が平衡の末に固定されるかどうかは不明。

体細胞の突然変異による多型、そして自然選択による多型。
自分がコントロールできない変異による、多型。
その出現を待ち望みながら、手をうごかす。

***

久々の

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削り、掘る。

削り、掘る。

最近、土の塊を掘って作る作品が多い。

土の塊を覗き込んで、無心で土を掻き出す。

指で厚さを確かめながら、ちょっとずつ掘っていく。
土が柔らかすぎたら、ちょっと放置して、また掘ってゆく。
そして、あらかた掘ったら今度は少しずつ削っていく。

土と向き合って、削りすぎないように、破らないように。
指先の感覚だけを頼りに。

土を掘るという行為は
自分の内面を、無意識下を掘り進め
真理を探している行

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「作る側の責任」

「作る側の責任」

作家が作品を作るとき、「作る側の責任」というものも存在するのではないかと考える。
・素材の選択、販売の方法、売り方の工夫
・展示の方法、メンテナンスと持続性の担保
その責任は様々なものがあって、解釈も色々だとは思うが。

***
【Art in Living – 生活の中の作品、作品の中の生活 -】

現在、石川県金沢市の
インテリアショールーム L’interno BY Yamagishi. さ

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インドでの作品展示、その1(2018年3月)

インドでの作品展示、その1(2018年3月)

noteの更新、三日坊主やったやん。。。
と思って、再度投稿するきっかけを探していたのですが、インドでお世話になったフミコーンさんの投稿を見かけ、その時のことを書こうかと思い立った。

下がフミコーンさんの記事。
「インドJKは面白い人生を歩まなくてはいけないのか問題」

***

そもそも
なぜインドでの作品展示を行うことになったのか。きっかけは、2017年の年末、大学同級との10年ぶりくらいの

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作品紹介「Cell Sheet」

作品紹介「Cell Sheet」

突然ですが、「細胞を培養」したことありますか?

細胞と言っても植物細胞から動物細胞まで様々な細胞があります。
私は主にマウスとヒトのがん細胞の培養を行いながら研究を行なっていました。(研究の)世界的にとても有名なHeLa細胞など毎日のように扱っていました。

細胞は主にプラスチック製のシャーレの中に液体の栄養豊富な液体培地を入れて、その中で培養していきます。
がん細胞なので1日くらいでほぼ2倍に

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