平辻哲也(ジャーナリスト/編集者)

報知新聞時代は世界三大映画祭を取材。15年に退社し、フリーに。映画を中心に多ジャンルで…

平辻哲也(ジャーナリスト/編集者)

報知新聞時代は世界三大映画祭を取材。15年に退社し、フリーに。映画を中心に多ジャンルで執筆。総合ニュースサイト「ENCOUNT」ではインタビュー多数。「サンデー毎日」では「ウイークリーシネマ」を連載。編集デスク。ぴあアプリでも映画紹介しています。

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2024年上半期インタビュー実績

上半期にインタビューをさせていただいた方々をまとめてみました。いろんな方々から貴重なお話を伺うことができました。改めて感謝を申し上げます。 最年少は、仏アニメ『リンダはチキンが食べたい』で主演リンダの声の吹き替えを担当した俳優・落井実結子さん(10)。最高齢は回顧上映&トークショーを行った俳優・浅丘ルリ子さん(84)でした。 映画関係が多い中で異色は元内閣総理大臣の鳩山由紀夫さん(77)。 鳩山さんには、米軍基地をめぐる「最低でも県外」発言の真意を伺いました。3回に分け

    • AIによるインタビューは可能?

      火曜日はサンデー毎日の発売日です。映画コラム『Weekly Cinema』を担当していますが、8月4日号では『帰って来たドラゴン』2Kリマスター完全版が7月26日から公開される倉田保昭さんのインタビュー記事も掲載されています。 倉田さんは1971年に単身香港に渡り、香港映画界で活躍したパイオニア。74年公開の『帰って来たドラゴン』を引っ提げ、凱旋。“和製ドラゴン”と呼ばれるようになりました。このニックネームと映画題名を見ると、主役と思われる人もいるかもしれませんが、主役ドラ

      • インタビュー講座の講師を務めます

        今度、現役記者を前に講師を務めることになりました。「インタビューのコツなどを話してほしい」というリクエストです。話すことは得意ではないのですが、精いっぱい務めたいと思っています。 私は23年間、新聞社に勤務し、9年前に早期退職制度に応じて退職しました。寸前まで会社をやめるとは思いもよらなかったので、後輩たちに経験や思いを伝えきれなかったなという後悔もあって、いい機会をいただけたなと思っています。 インタビュー記事は本当に難しいです。記者会見などの速報記事は目の前に起こった

        • SKIPシティ国際Dシネマ映画祭のオススメ

          7月13日に開幕した「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」も折り返し地点になりました。6本見て、デイリーニュースも書いたので、激推し作品を紹介します。審査員を務めた短編部門は手前みそになるので、国際コンペの長編2本に絞ります。 まずはフランス映画『私たちのストライキ』です。高級ホテルで非正規雇用で働く客室係が待遇改善を要求し、奇抜なストライキを敢行する社会派コメディー。 経済格差、人種問題、待遇改善……。シビアなテーマを取り上げていますが、中身はエンタメです。最後は痛快かつ

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        • 取材のウラ側
          4本
        • 映画
          2本

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          現役・映画祭審査員が映画祭出品のコツをお教えします

          SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024が始まりました。私は短編部門の1次審査員を担当しています。今年の短編選出作は8本。バラエティーあふれる個性的なラインナップになったと自負しています。シネフィルからちょっと映画好きという人までが楽しめるはずです。 長編、短編の両方をやってきましたが、審査員はどう見ているのか、映画祭事務局のご迷惑にならない程度に、内情を明かしていきましょう。 応募作は年によって、ばらつきはありますが、短編部門の場合、150〜180本くらいはあるかと思い

          現役・映画祭審査員が映画祭出品のコツをお教えします

          『先生の白い嘘』記事引用について

          『先生の白い嘘』のインティマシー・コーディネーター報道に関連して、以下のような内容をXに投稿させていただきました。 その趣旨を、多少の思い出話とともにつづらせていただきます。 私は23年間、新聞社に籍を置いて、15年に退職。現在はフリーランスの立場で記事を寄稿しています。 原稿の書き方は先輩デスクから教えていただきました。デスクは新人用に作ってくれたレジメを作ってくれたので、迷った時はよく眺めていました。 ・重要なことは最初に書く。 ・「いつ、どこで、誰が何をした」と

          『先生の白い嘘』記事引用について

          取材の裏側〜インタビューは「段取り八分」

          もうすぐお盆ですね。大抵の地方では8月15日前後ですが、東京のお盆は7月中旬。昨年、父が亡くなった我が家では、初盆となりまして、先日、実家でお迎えの準備をしてきました。 建設業界で会社員人生を全うした父は、よく「仕事は段取り八分だ」と言っていました。 これはゼネコンの世界ではよく言われていることなのでしょう。正確には「段取り八分、仕事二分」というようです。ゼネコンは時として危険が伴います。安全第一に工期を守るには入念な準備が欠かせない、というわけです。 この「段取り八分

          取材の裏側〜インタビューは「段取り八分」

          取材の裏側〜主演・奈緒さんに謝りたい

          『先生の白い嘘』のインティマシー・コーディネーター不在問題が映画界だけではなく、世間的にも大きな関心を集めていますが、筆者である私にも、いろんな声が届いています。 親しい方からは「平辻さんの記事が業界の人に刺さっていますよ」と言われたり、関係ない友人からも「応援しています」と個人的なメッセージをいただきました。その一つ一つが励ましになっています。 製作委員会が声明を出すに当たって、ニュース総合サイト「ENCOUNT」及び筆者である私に対して、連絡なしに行われたことについて

          取材の裏側〜主演・奈緒さんに謝りたい

          インタビュー記事は共同作業

          2年半ぶりの投稿になります。記事ではお伝えしきれなかった部分があったので、補足させていただきます。 映画『先生の白い嘘』の三木康一郎監督インタビューが大きな物議を呼んでいます。 監督が、主演俳優・奈緒さんの「インティマシー・コーディネーターを入れて欲しい」との要望を断って、「入れない方法論を考えた」などと発言した部分がSNSで炎上しました。 インタビューは宣伝サイドからの打診に応じたものです。インタビュー自体は約30分、和やかな雰囲気で行われ、記事化にあたっては宣伝サイ

          #映キャン! インタビュー配信 上田慎一郎監督×皆川暢二さん「ポプラン」

          映画ライターの仲間、渥美志保さん、石飛徳樹さん、伊藤さとりさんとの4人組ユニット「#映キャン」のスペシャルインタビューが配信されました。 今回のゲストは「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督と「メランコリック」の主演・皆川暢二 さん。インディーズ映画の雄2人がタッグを組んだ「ポプラン」について、4人が徹底的に聴きまくる、という内容です。 「ポプラン」は上田監督のオリジナル脚本。ある日、気がついたら、男性の大事なものがなくなっていた! 大事なものといえば、アレです!シンボル

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          フリーランスの“リアル二刀流”という生き方

          「リアル二刀流」と言えば、大谷翔平選手の代名詞ですが、フリーランスも二刀流、三刀流というのが正解ではないか、という気がします。刀はいくら持っていてもいい。 私は書き手の一方、編集者もやっています。さらには、昨年10月にモノづくりの会社を立ち上げました。ここでは、大工・経営者という顔もあります。二刀流どころか、何刀流なのか、自分でも分かりませんw。 20年春頃からのコロナ禍では、多くの業種の方が大きな影響を受けました。私がいつも取材させていただくエンタメ界、飲食業、旅行業な

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          書く仕事30年 新聞社をやめたら、自由になった

          “書く仕事”を始めて30年目になりました。振り出しはスポーツ新聞の映画記者。23年目で退社し、フリーランス7年目です。 前回は“ライター業の闇 誰も書かない「お金の話」”と題して、昨今の原稿事情を書きました。これを読むと、フリーランスは大変だなと思った人もいるかもしれません。しかし、個人的には23年間、お世話になった会社に感謝しつつ、フリーになって、よかったと感じています。 まず、ストレスフリーです。会社に行く手間もありませんし、わずらわしい人間関係もありません。自分の時

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          ライター業の闇 誰も書かない「お金の話」

          ライターは一体いくら稼げるのか? 原稿料は媒体や書き手のランクなどによって、さまざま。例えば、雑誌なら1ページ5000〜5万円くらい。中には0円という媒体もあります(絶対書きたくないw)。 私は「打席に立つことが大事」「来た球は何でも振ってみる」が信条でしたが、安い仕事は受けない方がいいかな、と思い始めています。というのも、冷静に考えると、労力もお金も見合わないんです。 例えば、イベント取材の速報記事で、税込み1万円の仕事を引き受けたとしましょう。 イベントは30分だと

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          2022 年「ベスト・アルバムは最新作さ」(ミック・ジャガー)の精神で

          明けましてあめでとうございます!今年もよろしくお願い申し上げます。 年賀状を送ってくださった方、すみません。年賀状はやめました。デジタル時代になったのに、紙を使って、二酸化炭素を排出して……というのはSDGs(エコ)じゃないですよね。 前回の記事「200人くらいインタビューした2021年」で、“若手の俳優さんのインタビューは気持ちいい”と書きました。若手は夢があって、その中身も明確だから、と。若手には「こんな仕事がやりたい、とか、こんな役がやりたい、というのがあったら、絶

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          200人くらいインタビューした2021年

          2021年は200人くらいをインタビューしたかもしれません。映画界だけではなく、テレビ、音楽、お笑い、ユーチューバー、ティックトッカー、会社社長まで。知らない世界を垣間見ることができ、その度に勉強になりました。 特に、10〜20代の人の話は気持ちがよく、たくさんの刺激を頂きました。 ベテランや中堅に「今後の目標は?」と訊ねても、「やりたい役は特にないですね」「来た仕事を丁寧に」といった感じの言葉が多いです。実際、私も「まずはバッターボックスに立つこと」「来た球はボールでも

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          たった1000円! LANケーブルを変えたら爆速になった

          コロナ禍で在宅ワークになっている方も多いかと思います。そこで、ぶち当たるのがWi-Fiの速度の問題ではないでしょうか。 僕の家では、「auひかり」を使っています。本当は「nuro 光」に変えたいのですが、ケータイ同様、2年縛りがあって、今、変えると、違約金を取られるみたい。なので、泣く泣く使っています。 そこで、いろいろルーターをいじってみました。 1)ルーターを新調 昨年、NETGEAR のメッシュWi-Fiを導入。メッシュWi-Fiは、複数のルーター(アクセスポイン

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