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200人くらいインタビューした2021年

2021年は200人くらいをインタビューしたかもしれません。映画界だけではなく、テレビ、音楽、お笑い、ユーチューバー、ティックトッカー、会社社長まで。知らない世界を垣間見ることができ、その度に勉強になりました。

特に、10〜20代の人の話は気持ちがよく、たくさんの刺激を頂きました。

ベテランや中堅に「今後の目標は?」と訊ねても、「やりたい役は特にないですね」「来た仕事を丁寧に」といった感じの言葉が多いです。実際、私も「まずはバッターボックスに立つこと」「来た球はボールでも打つ」方式ですから、そんなものだと思います。

しかし、若い人たちは違いますね。目標とする人物、やりたいことが明確。そんな話を聴いていると、こちらも元気になりますし、「見習わないと」と思います。

インタビューについては、どんなジャンルでも、やることは同じという気がしています。当然、新作映画、新曲、DVDなどお題はあるのですが、聞き出したいのは、その人物の本性、どんな人物なのか、ということ。どんな家庭に育ち、青春時代を過ごし、どんな人と出会い、どんな考えを持っているのか。お行儀のいい、公式コメントではなく、人間の生身が出ている部分です。そこを気持ちよく話していただけるかが大事です。

それには事前の下調べが重要。お題になっている作品は可能限り見ますし、代表作や生年月日、主な人生のイベントくらいは頭に叩き込んで臨み、インタビュー時には資料はほとんど見ません。やっぱり、目を見て、その人の言葉に耳を傾けないと、本性を含んだ言葉は出てこないんですね。

先日、お話を伺った田中泯さんは「ダンスは踊る自分と見る人の間に生まれるもの」と言っていましたが、インタビューも、まさにそんな感じだなと思いました。聞き手である自分と取材対象者の共同作業。その場その場で、短い物語を作っているような感じです。

面白い話を引き出せた時は達成感もあります。これで終われば、いいんですが、インタビューは記事を書いて、ようやく完結するもの。ここが毎回、面倒くさいんですよね。文字を起こして、分かりやすく組み替えたり、構成を直したり……。正直、苦痛です(笑)。さらに言うと、原稿を書いて、請求書を書き終えて、仕事としては完結なんです。

今年も結局、30日ギリギリまで執筆して、31日に請求書を送付。後はYou Tube用の動画を編集します。最後まで慌ただしく終わりそうです。

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