掌握小説「望んだ世界」

専門家
「サイレンの音が迷惑だというクレームが多発しています。住民のストレスが増大しているのでなんとかしてください。」

大衆
「そうだそうだ！」

政府
「救急車や消防署の数を減らしました。」

◇

専門家
「今回大学前で起きた殺傷事件は学歴社会を背景としているので競争をなくしましょう。」

大衆
「そうだそうだ！」

政府
「大学入試制度を廃止します。」

◇

専門家
「先日起きた凶悪事件の犯人はアニメや漫画が趣味だったそうで社会に悪影響を及ぼしているので規制しましょう。」

大衆
「そうだそうだ！」

政府
「娯楽に関する放送および出版物のすべてを禁止します。」

◇

専門家
「今回の感染症は高齢者が多く亡くなっているので外出規制の法整備を強化しましょう。」

大衆
「そうだそうだ！」

政府
「新たな外出禁止規定と厳しい罰則を設けます。」

◇

専門家
「警察官の警棒により一人の民衆が大怪我を負いました。国内すべての武器所持を禁止しましょう。」

大衆
「そうだそうだ。」

政府
「今後警察は素手での対応に切り替えます。」

◇

専門家
「平和のために軍備のすべてを放棄しましょう。」

大衆
「そうだそうだ！」

政府
「国防組織を解散させます。」

◇

専門家
「大きな火災に対応できなくなりました。経済が急激に下降しています。犯罪件数が激増しました。宣戦布告されました。」

大衆
「なんとかしろ！」

政府
「知らんがな。」

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※この作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。