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【風呂酒日和66-2】魚がし寿司(うおがしずし)

【風呂酒日和(フロサケびより)】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。


魚を求めていそいそと妙法湯を出た私は早々に途方に暮れていた。
マップ上で駅前に表示されていた海鮮系居酒屋とまぐろの専門店。どっちか入れそうな方に行ってみようなんてウキウキ向かったのだが、なんとどちらも閉まっていたのだ。
あちゃー。
しょんぼりしながらも、ちょっと商店街っぽくなっている方に足を進めながら再びマップで居酒屋検索をして魚系のお店を探す。

椎名町、結構細々とお店があるようには見えるがもしかするとどこも閉まるのが早いのかもしれない。
さてどうしたのものか...。
焼き鳥ややきとんのお店はちらほらあるものの、妙法湯で見たテレビに影響されすぎてもう私の口は魚になっている。パクパク。

空腹が極まってきたので、ちょっと諦めのような気持ちでちらっとお刺身の写真が見えた赤ちょうちんのお店の扉を開けてみるも「今日は予約のみなんだよ〜ごめんね」とのこと。
ひーん。
完全に居酒屋難民になってしまった。


とぼとぼ歩く。
もうこれはいろいろ諦めるべきか。やきとんでもいっか。
空腹の私が頭の中でささやく。
ぐるりと一周するような形で駅前の方にもう一度戻っているとぽつんと足元に立て看板が灯る寿司屋さんを発見。
ふむ、お寿司。
その手があったか。「居酒屋」で検索していたのでお寿司屋さんは表示されていなかったのだ。
なかなか老舗っぽい建て構え。
お寿司屋さんはお蕎麦屋さんに入るよりもなんだか緊張する。

どうする?でも魚は絶対ある。
よし、これも出会いかも。
外からメニューが見えない個人店のお寿司屋さんに入るのはなかなか勇気がいるものの、立て看板に「安い旨い店」って書いてあったし、多分大丈夫。なはず。行ってみよう。
空腹は最高の調味料だし最大の勇気にもなる。

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