【風呂酒日和5-2】 宮川家(みやかわけ)

【風呂酒日和(フロサケびより)とは】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす銭湯と居酒屋を、勝手にまとめたマガジン。

【風呂酒日和】〜ついでのお風呂、のついでのお酒〜｜日野笙 / Sou Hino｜note

人生の縮図に想いを馳せ、すっきり整ったところで、今日も銭湯を出ながらGoogle Mapに「居酒屋」と打つ。
上北沢の駅前はそこまで飲み屋は多くないようだ。
いくつかあった赤いポイントを開きながら、どこに行こうかと吟味する。


今日も刺し身のワードに目がいく。
私の勝手な統計だが、Google Mapのレビューは3〜5が集中する店よりも、1と5が跳ねている店の方が当たりが多い気がする。
その店のクセや特徴が濃いほど、レビューの振れ幅も大きい。
そして私の場合、吉と出るか凶と出るかくらいの方が、大吉を引くパターンが多い。

銭湯からちょっと駅に戻りつつも道を逸れ、大通りの方に向かうと「宮川家」の看板が現れた。
店内は明るく、そこまで広くはないが、2名ほど先客が見える。
相変わらずの及び腰でおそるおそる扉を開け、1名ですと告げると、厨房にいた短く整えられたモヒカン姿の店主に「どうぞー」と言われた。
カウンターの端っこが空いていたのでそこに座る。
L字のカウンターだったため、座ると先客も見えず気分は貸し切りだ。