「ねぇ」
「なに?」
「結婚式、もし呼んだら来てくれる?」
「いやいやいや…おかしいでしょう。その円卓には誰が一緒に座るのよ。」
「ふふ、確かに。でも、わたしのウェディングドレス、見たいでしょ?」
「それは、まぁちょっと見たい。」
「じゃあ、やっぱり結婚式来たい?」
「行きたいかどうかを聞くもんでもないでしょう。」
「わたしが聞きたいの。」
「どうして?」
「あなたの答えが"行きたい"でも嬉しいし、"絶対行きたくない"でも多分すごく嬉しいから。」
「そう?」
「自分の都合のいい理由を考えるの、得意なの。」
「そりゃあ、おめでたいことで。」
「そう、おめでたいんだよ。だから、祝ってね。あなたなんか1ミリも思い出さないくらい幸せになれるようにって。どこにいても、祈ってて。」
「もちろん祈りますとも。ていうか、言われる前から、いつだってずっと祈ってるよ。」
「ふーん。ずるいなぁ。...でもありがとう。幸せになるね。」
「うん。必ずね。」
「ねぇ、だいすきだよ。」
「...知ってるよ。」
「ほんと...ずるい。」
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