自殺未遂者に対する自殺再企図防止のためのケースマネジメント介入

2015年5月、「自殺未遂者に対する自殺再企図防止のためのケースマネジメント介入」(河合千秋先生)のご講演を拝聴しました。

内容が内容なだけに支援者としてどうあるべきか改めて向き合う重たさを感じました。
子どもたちは狭い世界で生きていますから、医師やカウンセラーよりも直接の位置にいる親や教師や支援者が手を差し伸べて欲しいとのことでした。
救えるべきものは大人の気付きです。

また、すごく印象的な言葉で

「愛すことと、愛されていると感じることは同じではない。」

とありました。

一生懸命愛情かけているだけも、自由にさせているのも
本人がそれに愛情や安心を感じていなければ意味が変わります。

その子が求める愛され方がある。

これは気付きそうで支援者自身も一方的になってしまうことがあります。


放デイで勤務していた際に、児童館が終わる時間まで仕事をしているからという理由で食事はなるべく手作りでと、冷凍食品やお惣菜を使わず頑張っているお母さんがいました。

気持ちはとても素晴らしいものがあります。

しかし、子どもは21時に食卓に座り、それまではなかなかゆっくり関わることが出来ません。遅い時間にご飯を食べるので寝るのも遅くなることから、バタバタとした時間を過ごし、就寝を迎えていました。

お惣菜でもいいから、食卓を囲んでゆっくりお話してみたらどうかと提案するとお母さんは泣いていました。自分勝手な愛情だったかもしれないと反省し、その後はお休みの時に手料理を振る舞うようになりました。

色んなしがらみを抱えてしまう環境があれば、どうしても自分の子の欲求よりも、世間的な幸せを与えてしまいます。育てる側も自信が無いと考えが周りに流されてブレてしまいます。

お子さんの求めていることに目を向けてることは決して悪いことではありません。言うこと聞く子が良い子という時代は終わりました。ワガママを言える家が子どもにとって過ごしやすい家なんです。


残念ながら全国的に仕事に就けない・人間関係などを理由に自ら命を断つ人が多くいます。この経済状況を考えるとこれまでよりも増えるのではないかと言う専門家もいます。何もわからない素人の私ですら、そうなりそうな気がするここ何ヶ月かです。

景気が安定しなかったりで自分らではどうにもならない
ストレスも子どもたちにのしかかっていくのかと思うと
愛し方も勉強する時代です。

今後の就労や人間関係に良い方向へ向くよう、自分の欲求や不安を安心できる人に伝えられるようになるという成長過程は生きる上で非常に大切なことです。

「子どもは自然に育つ」という言葉は死後だと言う方もいます。自然という定義が時代とともに変わっているからです。

人にとっての自然とはなんだったのか

今その課題を考え、子育てを見直し、実践していかなければなりません。

お掃除係の実習を体験した保育士さん、きちんとした指導・教育を受けられずも頑張る支援者さん…など現場に困り感を持っている方へサポートすることで、子どもたちに還元されるものがあるのではと信じています。よろしくお願いします。