比古

2014年10月セミリタイア、パタヤでバッカスの盃を飲干す日々に沈む。19年10月完全…

比古

2014年10月セミリタイア、パタヤでバッカスの盃を飲干す日々に沈む。19年10月完全リタイア。ジョムティエンからラヨーン、バンコクと転居を重ねる。 道元、ドストエフスキー、金子光晴、チェーホフ、三島由紀夫が人生の道標であり逍遥の慰み。

最近の記事

タイのゲイ 私が体験した彼らの狭隘

私は以前の記事で「知性派のゲイ」という表現を使った。 しかし彼らと付き合うにつれて、その狭隘な性質が見えてきて辟易させられる事が重なった。 私がコンドミニアム内で感じた彼らの類型的な特徴をまとめてみたい。 彼ら、とは言ってもコンドミニアム内の狭い社会の中で、理事会の活動を通して多少なりとも縁があり、私が話をする機会を得たのは二人だけだ。 その二人のゲイは年齢も違い(20歳代と40歳代)、お互いに面識はない筈だが、見事に下記に挙げる性質を等しく備えていることに驚く。 根拠のな

    • 知性派ゲイと武闘派カトゥーイ。バンコクとパタヤで棲み分けている?

      過日、コンドミニアムのジムにて。 フリーウエイト室に20代後半と思しき男が二人。一人は赤のランニングシャツに赤パン、もう一方は同じく赤のランニングシャツに黒パンだが香水を強く匂わせている。 二人ともゲイと断じて間違いないだろう。 更にその後、同年代の男二人が入って来たが、彼らは赤シャツは着ていないが同じく短髪である。友人のようではあるが、ゲイか否かは即断出来ない。 1時間超にわたり、ゲイとその友人たちに囲まれて窮屈さを感じながらも、私は視線を真っ直ぐに、彼らを直視しないよう

      • タイ人は読書をしない。だけでなく短い文章を読むのさえも億劫な民族である、と確信するまでの私の推測と経験。 ➖ 2 ➖

        タイ語と日本語それぞれのWikipediaで以下3人の作家の解説を調べてみた。それぞれの作家を解説する字数が、一般的にどれだけ多くの人々がその作家に興味を抱き、また研究者がいるかの大まかな目安になると言って差し支えないだろう。 ゲーテ (18世紀、ドイツ) ドストエフスキー (19世紀、ロシア) アルベール・カミュ (20世紀、カミュ) 彼らは言うまでもなく近現代の偉大な小説家、思想家であり、日本でも愛読者が多く、邦訳個人全集も出版されている。 キャプチャーした画像はタ

        • タイ人は読書をしない。だけでなく短い文章を読むのさえも億劫な民族である、と確信するまでの私の推測と経験。

          タイ語の「勉強する、独習する」が「読書する」と同義語である タイ人にとり、読書をするということは、高校や大学でのみ行うべき行為であり、学校を卒業した後、多くの一般人にとっては勉強=読書は過去のものであり、縁の無いものとなる。 私はタイ語の素人なので、この考えに確信は持てないが、連合いや息子の日常会話表現から感じるタイ語の「読書する」と「勉強する」の感想である。 大規模書店がない バンコクを縦横に横断する地下鉄とBTSの総延長距離は東京には及ばないものの、既に大阪を凌駕し

        タイのゲイ 私が体験した彼らの狭隘

        • 知性派ゲイと武闘派カトゥーイ。バンコクとパタヤで棲み分けている?

        • タイ人は読書をしない。だけでなく短い文章を読むのさえも億劫な民族である、と確信するまでの私の推測と経験。 ➖ 2 ➖

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          タイ人が作る家庭料理。日本食と和風洋食。

          ここ数ヶ月、連合いは 「タイ料理に飽きた!」 と、和食を作る頻度が増えている。 タイ料理のスパイスの陶然たる香味の中毒者としては、余りに頻度が増えるのは好ましくはないが、週に1、2度程度であれば気分転換にもなり懐かしくも好ましい。 という事で、ここ数週間ほどで食卓の上った日本食と和風洋食を振り返る。 お好み焼 25歳まで大阪で暮らした私にとって、お好み焼は欠かせないメニュー。 連合いはYouTubeで研鑽を重ねて、キャベツの切り具合、メリケン粉に如何に空気を入れてふっくらと

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          コンドミニアム理事会の議長を解任。その時、目の当たりにしたタイ人のプライドの高さ、怒りの沸点の低さ。 

          2ヶ月程前、理事会の議長の解任決議を行なった。 彼は小太りでボンボンのような容貌をしており、年齢は40歳前後。理事会発足の席、彼は自ら手を挙げて議長に就いた。著名大学を出て一流会社で働いているとのことだが、私は議長就任当時から彼のアホさ加減に呆然とすることが度々あった。 例えば2023年5月での理事会。 筋トレのマシンを新たに購入するにあたり、現状のマシン配置を変更する必要がある。私はそのレイアウト図面を描いてプランを詳しく説明した。 最後まで黙って聞いていた彼は、 「マシ

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          タイ料理で至福の日々。ソンクランの頃。

          ソンクランは嫌いだ。よって、この期間は一切外出はしない。我が家の中はソンクランの狂騒とは隔絶された平穏な日々が続く。 この二週間程で供された料理を紹介しよう。 名称はタイでの通称と私が勝手につけたものが混在している。 豚と野菜のガチャイ炒め ガチャイは麻薬成分を含んでいるのではないか、と疑うほど食べる度に陶然とした気分にしてくれる。スパイスの帝王。 肉団子と冬瓜のスープ 肉団子はもちろん手作り。大きな干しエビから出る出汁と豚ガラからとったスープがよく合う。 焼きそば 街中

          タイ料理で至福の日々。ソンクランの頃。

          シュタルケルのバッハ「無伴奏チェロ組曲」。理想の演奏に出逢う。

          クラシック音楽に於いては、同じ曲でも演奏者や指揮者により全く別物の楽曲となる。 好きな曲ではあるが、では誰の演奏が好きか、と訊かれると答えに窮する曲があり、その曲を聴くたびに隔靴掻痒の思いに囚われる。 例えば、バッハの「無伴奏チェロ組曲」。 名曲であることは論を俟たない。カザルスがこの曲を再発見したのち、多くの演奏家により録音されており、日本人にも人気の高い名曲だ。 しかし私は40年以上前にカザルスの演奏をレコードで聴いて以降、今までにどの演奏を聴いても「何かが違う」との思

          シュタルケルのバッハ「無伴奏チェロ組曲」。理想の演奏に出逢う。

          タイのコンドミニアムで理事に就任して思うこと 

          先日、コンドミニアムの理事会に出席してきた。 理事会には2種類あり、一つは理事のみでおこなわれる理事会、そしてもう一つはこれに管理委託会社やデベロッパーが加わるもの。 それぞれ原則として隔月に開かれるので、理事は毎月理事会に出席することになる。 前者では新しいアイデアの提案やコンドミニアム内で起こる問題点の洗い出しが主に議案となり、後者では出費を伴う案件に関する採決や前者で練られた案件の進行確認、管理会社への引き継ぎ等が行われる。 私が暮らすコンドミニアムは現在多くの問題

          タイのコンドミニアムで理事に就任して思うこと 

          マムアン・レート。サイのツノを持つマンゴーに淫する。

          マムアン。日本での呼称はマンゴー。 日本では高級果物であるが、タイでは安価で手に入るため、旅行者、在住者問わず人気の高い果物だ。 しかし、特に観光地で旅行者向けの店舗で販売されている品種はほぼ全てと言っても過言ではない程、マムアン・ナムドクマイで占められている。 屋台や大衆店舗では、これにより安価な品種であるマムアン・ゲオカミンが加わる。 2024年3月現在のキロ当たりの価格は、 ナムドクマイ 50バーツ ゲオカミン 30バーツ 程度か。 ナムドクマイは滑らかな肉質が特

          マムアン・レート。サイのツノを持つマンゴーに淫する。

          タイ料理に落ちる。日々の生活の重要なアクセント。

          もちろん日本料理は美味しい。大好きだ。 しかし、日本料理とタイ料理を較べてどちらが好きか、という問いは意味がない。 使う素材が余りに違いすぎるからだ。 日本料理は自然の素材を活かし、素材の旨みを味わう事を本旨とする。 一方、タイ料理においては香辛料は欠かせぬものであり、複数の香辛料と素材が醸し出す味わいが人の味覚を蠱惑し脳を揺さぶる。 顕著な例として大麻がある。大麻解禁により現在様々な社会問題を起こしているタイであるが、はるか昔から一般的な素材として大麻がタイ料理に使われて

          タイ料理に落ちる。日々の生活の重要なアクセント。

          チェーホフの「三年」を読む。不条理と諦観。

          チェーホフはドストエフスキーと並ぶロシア文学の偉才だ。日本では白樺派の影響からか、トルストイの方が人気が高いようだが、トルストイは私にはつまらない作家だ。 チェーホフは学生時代から今に至るまで親しんできたつもりだったが、最近になり長編小説「三年」を初めて読んだ。 全くうっかりしていた。彼の主だった作品は戯曲、小説共に頭の中に入っているつもりでいたが、チェーホフがこんなにも力を入れて書き上げた作品の存在を最近まで知らなかったとは。 岩波文庫、新潮文庫ともに収録されていないの

          チェーホフの「三年」を読む。不条理と諦観。

          釈迦の四住期に「退廃期」を加えて五住期となす。パタヤでの放逸の5年間を終えて、バンコクで林住期を暮らす今。

          日本に里帰りしていた友人がタイに戻ってきた。 電話で四方山話をしている折に、私の現在の暮らしぶりの話になった。 朝5時半の起床から夜12時の就寝まで、私の生活は読書と音楽、ジムでの筋トレ、水泳を中心に回っている。 母が一緒に暮らすようになってからは、週に少なくとも1回は外出するようにはしているが、ショッピングセンターをぶらついたり、レストランで外食をしてささやかな贅沢をするだけで帰ってくる程度だ。 まあ、我ながら変化に乏しい単調な生活だとは思う。 友人曰く「僕やったら我慢出

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          母のホームシックとセキセイインコ。

          ある朝、「話があるんや」と母が神妙な面持ちで話し始めた。 「何も言わずに私を日本に帰して。我儘言うけどもお願いや。もう耐えられへんねん、、、。」 驚いた。母がこちらに来て、ちょうど1ヶ月。私達は大きな問題もなく、母を迎えることが出来たと喜んでいたからだ。 突然の母の申し出を詳しく問い質していくと、細かい部分で不平・不満が蓄積していたのだと判明した。 一日おきにジムやプールに行く時以外、部屋で何もすることがない。 料理をしたくて食材を買いにスーパーに行っても、日本と勝手が違

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          ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』覚え書き

          リタイアメント後の生活は毎日が日曜日、一日24時間、365日何をやるのも自由。 この自由な時間を持て余す人も多いと聞くが、私はそのような感覚を抱いた事はない。 5時半の起床から11時半の就寝に至るまで、日々の生活は読書が中心に回っており、多くの時間が読書に費やされているが、それでも時間は足りない。 例えばドストエフスキーの著作だけとってみても、その浩瀚な量の作品群を何度となく熟読玩味するのには多大な時間を要する。 私が早期リタイアした理由の一つが、読書の時間を優先したいことに

          ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』覚え書き

          チャオプラヤ河を望む鉄板バター焼きとチムチュム食べ放題の店「ピンヤンヌーイ・パクナム」はわいわいと大勢で食べて良し、ひっそりと夕景を楽しむも良し。

          相方の大学の試験が終わったので、外で食事をすることにした。 目指したのはピンヤンヌーイ・パクナム。コンドから車で15分ほどの距離に位置する、パクナム市場に隣接した鉄板焼きビュッフェスタイルの食堂だ。ただ、よくあるタイ式のムーガタではなく、その名の通り(ピン、ヤンは焼く、ヌーイはバターの意。)鉄板バター焼きで頂く。 3人以上だと炭火コンロを2台供されるので、1台は鉄板バター焼き、もう1台でチムチュム(タイ風寄せ鍋)を同時に楽しむことが出来る。 料金は食べ放題で一人199バーツと

          チャオプラヤ河を望む鉄板バター焼きとチムチュム食べ放題の店「ピンヤンヌーイ・パクナム」はわいわいと大勢で食べて良し、ひっそりと夕景を楽しむも良し。