庄内の風と土と祈り 2024年4月号
友人の僧侶が数年前より「ひと息坐禅」というユニークな坐禅法を提唱している。
時と場所を選ばず実践できる呼吸法で、大きくゆっくり息を吸って、息を吐く時に微笑みながら「ほっ」とひと息を吐くのだ。すると、みぞおちが柔らかくなり、横隔膜が緩む。やってみると気がつくが、口をすぼめて息を吐くよりもずっと、口角を横に上げて笑顔で息を吐いたほうがお腹の底深くから息を吐き切ることができる。一息で緊張を緩め、場の空気を緩め、気持ちを緩め、心身を柔らかくすることができる。私も人前でお経を唱える前や