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トピックス(小説・作品)

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素敵なクリエイターさんたちのノート(小説・作品)をまとめています。
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2023年1月の記事一覧

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鶏始乳・にわとりはじめてとやにつく「1月30日~2月3日頃」

通信制大学で小説を書くということ

きのうは通っている通信制大学の卒業研究(小説)の、さいごの口頭諮問だった。 2年間かけて、文芸コースの先生方に見守られながら、同じ小説を書いてきた。でもずっと書いているわけじゃなくて、ふつうに日々を過ごしながら、仕事をしたり、ほかの勉強もしたりしながらときどきその小説の世界に行って、出たり入ったりしながら書いてきた。 わたしはじぶんのドレスの仕事のことをベースに小説を書いていて、わりと最初から書きたいことがハッキリと決まっていた。テーマも。 でもじぶんでテーマを掲げてお

【本の紹介】『3分で読める!コーヒーブレイクに読む喫茶店の物語』

 月1で取り上げようと思っていた、本の紹介(もはや名言の紹介ではなくなっている……)が1月は途絶えそうなことに今日気が付いたので、最近読んだ本をピックアップする。  基本的に小説は取り上げるつもりが無いのですが……。今回は短いのでお気軽にどうぞ。  ご存知の方、読んだことのある方もいらっしゃるかと思う。3分で〇〇、5分で〇〇のシリーズだ。普段noteで短編やショートショートをお書きになっている方にはお手本となる一冊である。  この本のテーマは「喫茶店」。長さは、38字×1

クラフトビール醸造家を夢見る友人は今……!

ひとまわり年下の友人がいる。「飲み友達」と言ったほうがいいかもしれない。 5年前に日本酒専門店で出会い、仲良くしてもらうようになった。一緒に新潟に旅行したこともある。 そんな彼女が「ビール醸造家を目指します!」と宣言したのは、確か2021年の夏の終わり頃だった。 それから誘われて、一緒にクラフトビールの醸造講習に通ったのが、昨年4月のこと。 その時の話はこちらに書いた。 あれから一年も経っていないのに、彼女はどんどん前に進んでいった。 「株式会社祇園ビール」を立ち上げ、

覚え書き

あなたは今ここで、この画面を見ている。あなたの水晶体が光を集めて、網膜に当たった光は小さな電気信号になる。イオンが細胞を出たり入ったりして、シナプスの間を神経物質が流れていき、身体中で化学反応が起きている。あなたの小さな体は今もばちばちと光っている。そうやってあなたはこれを読んでいる。そうやってこの文章もいつか書かれた。 あなたが生まれた日から、運が良ければあなたは100年より長く生きる。次の世紀を見られるかもしれない。だけどどうしたって死ぬ。先のことは分からなくとも、それ

#70 空についての愛を語る

 ガガン、カンカンカン、カンカンカンカンというけたたましい音によって私の意識はハッと現実へと引き戻される。近くで工事をしていた。前を歩いていた友人が、どうした?という表情で私の顔を覗き込んでくる。その人は、昔からずっと長い付き合いの人なのだけれど、私と同じように年を重ねている割に全く昔と見た目が変わらない。  私たちの近くをヒラヒラとスカートを翻らせながら女子高生が通り過ぎていった。ちょうど3人いて、彼女たちは何か楽しそうにお互いを指差し合いながら愉快な笑い声を立てている。

2023年1月30日

 最近、子犬が散歩に慣れてきた。子犬が気に入っているところ、見慣れた道であれば、軽快な足取りで歩くのが、嬉しい。  平日は時間の自由がきく私が、子犬と散歩をすることが多い。休日に夫も一緒に散歩に行ったら、子犬がたくさん歩けるようになった姿を見て、その成長ぶりに驚いていた。  相変わらず、見通しの悪い道は歩きたがらない子犬だけれど、好きな場所、歩きたがる道ができたのは良いことだ。

それぞれの感性で (216)

みなさん、こんにちは。禧螺です。 今日もnoteをご覧いただき、ありがとうございます。 本日は、主治医とのカウンセリングと、HSP研究の日です。 この雰囲気の中で学んでいると、noteの中でもこうした場を実現出来るといいなぁと思います。 少しでも自分の夢に近づけるために、今日も私らしくnoteを展開して参ります。 本日は、そのカウンセリングもありますため「それぞれの感性で」シリーズをお送りいたします。 週の始めなので、こんな音楽はいかがでしょうか? 🎶 はじめ

最近毎日冷凍庫の中にいるみたい。

最近雪が降っていたりとても寒い日々が続いていますね。 外に出ると冷凍庫の中にいるみたいに冷たい。 耳が痛くなる…みたいな。 そんな感じ? まあまあ暖かい雪もあんまり降らないところに住んでるので…そして冷え性で最近めちゃくちゃ寒い。 最近までも寒かったけどその寒さが全然寒くなかったんじゃん!って思うほど最近寒い。 そんな中今の職場は休憩室にも外に出ないと行けないし、なんだろう…学校の理科室みたいなところで暖房入っててもめちゃくちゃ寒いし、それにプラス水道が水しか出な

東京の休日 158〜【江戸絵画の華】展(出光美術館・丸の内)帰国に深々感謝したい至宝ぞろいでした〜

本日ご紹介するのは 『江戸絵画の華』展。 〈第1部〉若冲と江戸絵画  2023年1月7日(土)~2月12日(日) 
〈第2部〉京都画壇と江戸琳派  2023年2月21日(火)~3月26日(日) 出光美術館(丸の内)にて開催中です。 館内を後にするのが 惜しくてたまらない 素晴らしい展覧会でした! さっそくその魅力をご紹介してまいります。 とその前に 今回の展覧会が開催された経緯を。 2019年、出光美術館のコレクション に新たな作品190件が加わりました。 アメ

隣の庭から

壁を隔てた向こう側の家の庭から、植物が伸びてくることがある。 「ごめんねー、届かへんから切れへんのよ」 申し訳なさそうに隣のおばちゃんが声をかけてくる。 「全然、大丈夫です。こっちで切りますし」 「そう?」 あまり詳しくはないので、植物の名前がわからない。ツル系のやつは特に。 「これはウルシの仲間やし」 おばちゃんの声にちょっと身構える。ウルシといえば、手がかぶれたりするので触るなと言われてきたから。 まぁでも庭に植えるくらいだから大丈夫なのだろう。 こちら側に伸びてきたやつ

【掌編小説】サクラサク

 人生の分かれ道に差しかかった時、どの道を選ぶのかということはとても重要だ。もし違う道を選んでいたら今どうしているんだろうかなんて、誰でも一度は考えた事があると思う。  高校三年生の冬。それは人生の大きな分かれ道となる季節。もし僕があのとき、たまたまいつもと違う角を曲がっていなかったら、きっとこの出会いはなかったのだろう。  最初は気のせいかと思った。それでも気になった僕は、自転車を道端に停めて耳をすませてみる。キャン、と小さな鳴き声が聞こえた。   やっぱり気のせいじ

くちびるの誘惑 1.2.3話

 1  カクテルグラスの泡が弾けて虚飾の祝賀会が始まった。ここに集まる人々は各界を代表する著名人、権力者、大手企業の役員達が主である。  新人作家の登竜門であるA賞が発表されるや否や、各メディアでその詳細が一部始終紹介され、いっときその受賞者は時代の寵児となる。それほどA賞の歴史と格式は高く偉大なものである。これまでに多くの作家を輩出し、現代の文学者達の多くが歴代の受賞者としてそこに名を連ねる。A賞作家としての肩書は作家としての箔をつけ、ある意味それは一つのブランドとも言え

ディオール夢のクチュリエ展 イギリスと東京ではどうちがう? ロンドンV&Aレポート

この記事では2019年にロンドンで開催されたクリスチャン・ディオール「DESIGNER OF DREAMS展」の展覧会レビューと、会場となったV&A(ヴィクトリア&アルバート)博物館の旅のレポートをお届けします。 展示される国ごとに異なるキュレーションが話題になっている「DESIGNER OF DREAMS展」(「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ展」) パリ、ロンドン、上海、成都、ニューヨーク、ドーハなどで開催されてきた展覧会が、現在(2023年5月28日まで)東

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