マガジンのカバー画像

詩の世界

17
運営しているクリエイター

記事一覧

親子の約束

親子の約束

川辺に佇む母親と
その手にしっかりと握られた幼い子供
河向こうの町は活気に溢れ
市場から流れる
人の流れは絶えることを知らない

大きくなったらあの町に行く
それが親子の約束

いつしか子供は母親の手を離れ
一人で歩き始める
河の流れの強さも その激しさも
この町にいる間は分からない

大きくなったらあの町に行く
それが親子の約束

川辺に佇む母親と
その手にしっかりと握られた幼い子供
川向こうの

もっとみる
THE PHANTOM OF THE SHOCKER

THE PHANTOM OF THE SHOCKER

時代性など無視して
記憶の中から蘇れ
スパイダーマン・ヒューマンバット
ゲバコンドル・ヘルサンダー

君も お前も 貴様も
狂い死ね 口もきけず
俺の育てたモンスターに
勝てる相手はおらんわ

最初の幹部は姿を変えてウルフマン
俺も姿を変えて パーティーを動かすから

The phantom of the shocker party night
#詩 #ポエム #ホラー #特撮 #ショッカー

彼女の瞳は海の色

彼女の瞳は海の色

チャーリーは天涯孤独な男の子
客船のトイレで産み落とされ棄てられた所を
クック船長が保護してくれて、育ててくれた。

閉じ込められた船の一室で
今日も船の汽笛が大きな音で響き
波が儚い音をたてて過ぎ去る時を連れて行く。
幾ら外の世界を知りたくても、僕の背ではこの窓には届かない。
パパもママも知らないけど向かえに来てくれるのを幾日でも待っているよ。

チャーリーの部屋にジェニーという子供がやって来た

もっとみる
新世紀エイズ・サリドマイド

新世紀エイズ・サリドマイド

動物実験で確認された毒性の低さが
動物達を殺してゆく そして今度は人間の番さ
お前たちが信じきっている医者と薬が
お前を殺そうとしている、お前を殺しに来るのさ

猿を何万匹殺しても、人間1人のための
正確なデータの一つも得られる筈もないのさ
それでもお前は飲みたいのか、
あいつらがくれた薬を
そんなにしてまでお前は
医学産業を 肥え太らせたいのか。

命を命とも思わないロボトミーどもが
サリドマイ

もっとみる
地獄の動物ランド

地獄の動物ランド

ジャングルの奥地で
静かに暮らしていたら
ある日突然見たことないのが
現れた、それが人間だった。

親を殺され、
兄弟を殺され
鎖に繋がれ
檻に入れられた

コンテナに閉じ込められ
車に乗せられて
船に乗せられて
飛行機に乗せられた

連れ去られた先は
コンクリートと鉄格子の
監獄だった
無実の囚人だった。

睨みつける多くの目
目を殺るカメラのフラッシュ
笑い、嘲り、脅迫
1つ1つの動きに脅える

もっとみる

A級(永久)戦犯

A級(永久)戦犯共を
アジアの民に引き渡せ
A級(永久)戦犯共よ
腹を切って死んでくれ

忘れた訳じゃないだろう
僕らは確かにやってしまった
何万人ものアジアの人達をドツボに
叩き込んできたあの過去を

知らない訳じゃないだろう
僕らは確かに作り上げてしまった
平和利用だと騙された
あの恐ろしい原発を

それでもお前はやりたいか
そんなに腐った愛に答えたいか
俺はゴメンだぜ
誰があの薄老いぼれた

もっとみる

パラム(風)

燃え盛る街 燃え上がる時
望んだのは安定なんかじゃない
見を切るような動乱 混乱 
俺はいつでも望んでいるさ

肥えた集団 満ち足りた笑い
忘れ去るのは 簡単な事
足元の見える平和なんて
俺はいつでも呪ってやるさ

余り過ぎた物 溜め込んだもの
奪い取るのは 平気な顔
中身のない 豊かさなんて
俺はいつでも恨んでいたい

見下した憐 強いられた助け
差し出す裏では 見返りを
計算高い優しさなんて

もっとみる
愛のかけら(dust baby)

愛のかけら(dust baby)

食い足りた街に見放された
闇に埋もれた愛のかけら
優しい言葉に隠された
終わる事のない欲の嵐

伝える事の出来ない喚き声に
俺の胃袋は満たされる
食い切れないだけの固まりは
その痛みもしらせないままに
朝のアスファルトに捨てられる

満ち足りた街に隠された
閉じ込められた愛のかけら
美しい化粧で試される
潰されるだけのその目玉

伝える事の出来ない眼差しに
お前の美しさは満たされる
盲目にされたそ

もっとみる

奴隷ノススメ

明日の朝 家族を連れて
寒空の下 路頭に迷う

24時間止まらない 工場から聞こえてきた
悲鳴のような金属音 金属音の様な悲鳴
通りがかりに中から飛んでくる紙飛行機が
助けてくれと呼んでいる ここには人を喰う機械がいるって

その機械のスピードが あまりにも速くて
誰もが人間らしさを諦めることを覚えた
突然笑いだす奴が出てくるそんな時は
流れに遅れた誰かが 体ごと機械へ

吸い込まれていく 君の片

もっとみる

ヒロシマ・ナガサキ

目を閉じて 耳を澄ませば
死んでもなお 踏み躙られてきた
爆心地の人々の叫び声が
私たちに重く重く のしかかる
ヒロシマ・ナガサキ

ONE MORNING
母なる大地を血に染めて
この国が全て正しいと
日の丸を掲げ 信じていたのさ
あの朝の光を浴びてもなお

この国のために全てを捧げよ
短い人生と命をワケもなく
この国のために全てを捧げよ
長い人生と命をワケもなく

1945 ヒロシマ・ナガサ

もっとみる

Same

店先に並んだ欲望の値段
周りと同じ顔をして手に入れる
誰かがそれを「違う」と言っても
聞こえないふりして
笑っているだけ

使い古された権利の主張
自分の顔が見えなくなった
誰かがそれを捜そうとしたら
よってたかって邪魔をするざまさ

時間に流されたん時間の海
周りと同じ速さで泳ぐ
誰かがここで溺れていたとしても
しらん顔して漂うだけ

自由がマヒした自由の檻
自分の頭が使えなくなった
誰かがそれ

もっとみる

Waltz

こだわる夢を押し付けないで
歩き続ける道がなくなるから
誰もケチなんかつける気はないけど
邪魔だけはして欲しくはないだけさ

大空に舞い上がる言葉は
誰にも向かい降り落ちていくの?
まるで両刃のカミソリの様さ
俺の身体も切り刻んでしまうからね

望み続けていた自由の奴隷さ
俺もあんたも頭から縛られ
あがき苦しんでいるのは同じ事
でも外し方はそれぞれにある筈

こだわる夢を見間違えないで
昔をくり返

もっとみる
鳥の歌

鳥の歌

落ち着いた季節になっても
また置いてけぼりをくったみたいだ
あんなに待ち望んでいた夢は
そのままで残ってしまったから

優しい風が吹いても
また乗り遅れたみたいだ
あんなに大きかった希望は
まだ何も叶っちゃいないから

眩しい光が溢れても
まだ芽は少しも開かない
無くなると思っていた憂鬱は
また少しずつふくらんだみたいだ

だから僕は土になって
だから僕は木となり
いつまでも待ち続けよう
「鳥の歌

もっとみる
STOP THE BOMB

STOP THE BOMB

花や獣や虫たちに
起こしてない夜の子供達に
あの広島や長崎を体験させてはいけません

第2の広島、長崎を出現させてはなりません
この地球上のいずこにも出現させてはいけません
#ポエム #詩 #核兵器廃絶